奈良桜井のランチにぴったり そうめん発祥の地で味わう三輪そうめん
仏教伝来の地や卑弥呼の墓とされる古墳など、歴史文化に関わる史跡が数多くあり「はじまりの町」として知られる奈良県桜井市。
今回は食のはじまりに注目し、三輪そうめんの名店「三輪山本」を訪れました。
日本の麺文化の起源とされる三輪そうめんを本場で味わい、その歴史を学びます。
この記事の目次
そうめん発祥の地、奈良桜井 そうめんの歴史をたどる
【三輪そうめんの発祥】
三輪そうめんは日本の麺文化のルーツであるとも言われています。
1200年以上前に飢饉と疫病に苦しむ民を救おうと、日本最古の神社 三輪明神 大神神社で祈願をした狭井穀主が神の啓示を受けて、小麦を育てて粉を水で引き延ばして糸状にしたのがそうめんの始まりだそうです。それから小麦や水、寒い気候がそうめんを作るのに適した土地だったことから、そうめん作りが盛んに行われるようになりました。そうして「そうめんの本場 三輪」の地位が確立されていきます。
【桜井市三輪素麺の普及の促進に関する条例】
素麺発祥の地とされる桜井市では、「桜井市三輪素麺の普及の促進に関する条例」が定められています。
長年受け継がれてきた伝統的な手延べ製法により製造されてきた地域ブランド三輪素麺の普及のため、三輪素麺を食する習慣を広め、伝統文化への理解の促進及び本市の地域経済の活性化を図る目的だそうです。
歴史ある三輪そうめんの伝統を地域全体で伝えていく姿勢に感動しました。
そんな地域の人が愛する三輪そうめんをさっそく味わいにいきましょう!
桜井のランチは三輪そうめんの名店 三輪山本で 本場の味をたしなむ
奈良県桜井市に本店を構える「三輪山本」は、三輪そうめんの伝統を約300年の間守り続けている名店です。
屋敷のような貫禄ある外観からその歴史を感じます。
中は広々とした空間で、庭園を眺めながら夏はそうめん、冬はにゅうめんを味わうことができます。
今回いただいたのは「(夏) 山の辺」というメニューです。
まず運ばれてきて驚いたのは麺の細さ。
普段口にするそうめんと比べてひと回り以上細いように感じます。
食べてみると、その細さでは考えられない「コシ」がありながらも、のど越しの良さは抜群、まさに本場を感じさせる至極の一品でした。
毎年5月には天皇家にも献上され、歴史あり格式ありの三輪そうめん。
ぜひ一度本場で味わってみてください。
本場の味をそのままに 豊富なラインナップで魅了する三輪山本売店
ゆっくりと三輪そうめんを味わった後は、隣接している売店へ。
こちらの売店ではお食事処で食べたそうめんをはじめ、三輪山本の多種多彩な商品を購入することができます。
一本だけ赤いそうめんが入ったハート型の「恋そうめん」や手延べの製法を活かした「パスタめん」など、個性的なラインナップもあり、見ているだけでもわくわくします。
自分用に、お土産用に、と商品を見ていると、「古物(ひねもの)」「大古物(おおひねもの)」と書かれたそうめんが目に入りました。
これは三輪山本のこだわりのひとつ「熟成麺」の名前です。
古物は1年以上熟成させた二年物、大古物はなんと2年以上熟成させた三年物。
通常のそうめんとは違ったコシの強さと旨みが特徴とのこと、ご家庭で贅沢に食べ比べをして楽しむのもいいですね。
お土産にはお湯をかけてレンジで温めて食べることができるタイプのにゅうめんもオススメです。
手軽に食べられるのに、コシと絹のようななめらかさがあると人気。
伝統ある三輪そうめんをご家庭に、そしてお土産として思い出とともにお持ち帰りしてみては。
シルクのようななめらかさとコシを兼ね備えた逸品、三輪そうめん。
これまでに味わったことのないそうめんの旨みを感じ、一度食べたら忘れられない味です。
ぜひ桜井を訪れた際には、三輪山本で本場の味を味わってみてください。