行かなければ分からない古都 鎌倉の魅力を五感で感じるのんびり旅
歴史的観光地として候補に多く上がる鎌倉。鎌倉といえば?と聞かれたら、皆さんはなんと答えるでしょうか。やはり大仏、お寺や神社などをイメージされる方が多いと思います。古都鎌倉の姿を残している鎌倉にはたくさんの魅力があるのです。
この記事の目次
鎌倉の窮地を救った!?現代まで続く鎌倉の伝統工芸品、「鎌倉彫」
鎌倉の伝統工芸のひとつ、鎌倉彫(かまくらぼり)。鎌倉の地では、源頼朝による幕府開府ののち、武士独特の文化が形成されていきました。宋時代の中国文化や禅宗文化を積極的に取り入れ、彫漆器という漆を何度も重ねて彫刻した漆器が輸入されるなかで、仏像や仏具製作に携わっていた仏師達が彫漆器に影響されて、彼らの高度な木彫り技術を基にして考案されたものが鎌倉彫の始まりと考えられています。
また、明治維新の後、神仏分離令の発布によって起こった廃仏毀釈によって、鎌倉の仏師も仏像や仏具制作の場を失い窮地に立たされましたが、明治政府の殖産興業政策の中で鎌倉彫は改めて産業として注目され、奨励・振興の対象になりました。
さらに、鎌倉を訪れる人々の関心を呼ぶ工芸品としての地位も高まりました。鎌倉彫は鎌倉彫の窮地を救った誇りある伝統工芸なのです。
この鎌倉彫が実際に体験できるのが、鎌倉駅から徒歩約5分の場所にある「鎌倉彫資料館」。鎌倉彫体験の講師から鎌倉の歴史的
背景を聞く事ができ、体験を通して鎌倉彫を作っていた当時の人々の様子が目の前に見えるようで、とても感動的です。鎌倉彫体験は要予約。
所在地:248-0006 神奈川県鎌倉市小町2丁目15−13
公式HP:鎌倉彫資料館
現代離れした空気感、四季で表情が変化する「散在ガ池森林公園」
続いてご紹介するのは、大船駅から鎌倉湖畔系統のバスで約20分と徒歩3分という場所にある、散在ガ池(さんざいがいけ)森林公園です。
江戸・明治時代、大船・岩瀬の一帯は大水田が広がっていましたが、雨の少ない時などには水争いが多かったところ。
水争いを防ぐべく、小菅谷村と岩瀬村との間で話し合いが行われた結果、称名寺の谷あいに水を溜める事にしました。
水を溜めた散在ガ池は主に農業用水池の役割を果たしていました。
そのような歴史を持った散在ガ池をぐるっと一周するように、散在ガ池森林公園にはいくつものハイキングコースがつくられています。
散歩のようなコースからまるで登山のようなコースまで、自分たちにあった道で散在ガ池森林公園を散策する事ができます。
コースによっては野鳥観察スポットがあるコースや運が良ければ富士山を見る事ができるコースも!さらに、桜が見れるスポットや紅葉のトンネルが見れるスポットまで、四季それぞれの楽しみ方ができます。
そして何と言っても散在ガ池は、傍にある木造の管理事務所と一帯になって何とも幻想的で現代離れした不思議な空気感を感じる事ができます。マイナスイオンたっぷりの散在ガ池森林公園で、リラックスしていきませんか?
所在地:247-0053 神奈川県鎌倉市今泉台七丁目930番1
思わず写真に残したくなる!国内外問わず人気のスポット「長谷寺」
鎌倉観光で必ずと言ってもいいほど名前が挙がるほど人気な長谷寺(はせでら)。今では国内の人だけでなく、国外からも長谷寺に訪れる人が多くなるほど有名になりました。鎌倉散策としてオススメ5つ星といっても過言ではないほど見所が多くあるお寺です。
境内を彩る花々は季節ごとに変わり、特に初夏に花を咲かせる紫陽花や秋の風物詩である紅葉はまさに絶景。放生池や妙智池を中心に散策できる回遊式庭園の長谷寺庭園も四季の花で彩られます。その目で見た景色を思わず写真として残したくなります。
境内にある和み寺損も人気の撮影スポットの一つです。ほんわかな表情をした和み地蔵を前にすると、ほっとして心が癒されます。
上境内の中央に位置する観音堂は一目見ただけで心惹かれる圧倒的存在感があり、カメラを構えずにはいられないです。
写真に残すと色濃く、そして長く強く、思い出に残りますよね。カメラを片手に、レンズ越しの長谷寺の世界を皆さんも覗いてみませんか?
所在地:248-0016 神奈川県鎌倉市長谷3丁目11−2
公式HP:鎌倉 長谷寺
源頼朝と縁がある!地元の人々に愛されている鎌倉最古の「甘縄神社」
鎌倉で行くべき場所は?と地元の方に尋ねると上がった場所が「甘縄神社(あまなわじんじゃ)」です。皆さんは甘縄神社という名前を聞いたことはありますか?
甘縄神社は、710年つまり平城京と同じ時代に行基が草創し、さらに豪族の染屋時忠が建立した、鎌倉で一番古い神社なのです。
源頼朝がこの甘縄神明社に祈願をして、義家が生まれたと伝えられており、現在でも子宝・安産を祈願する人々が多く訪れています。
甘縄神社の魅力はというと、参道、鳥居、拝殿がほぼ真っ直ぐに配置されており、桜の木々と共に素晴らしい景観を作り出していることです。
また、鳥居を抜け階段を上りきり後ろを振り返ると、潮風を感じながら由比ヶ浜の絶景を一望できます。
毎年9月初旬には例大祭と呼ばれるお祭りが地元の人々が運営に関わり行われ、多くの屋台が立ち並び、多くの人々で賑わいます。
地元の人々に愛されて守られてきた鎌倉最古の神社に訪れ、鎌倉の原点とも言える景色を見てみてください。
所在地:鎌倉市長谷1-12-1
食べ物も景色も良い所取り!由比ヶ浜が見える「麻心」でのディナー
鎌倉での一日の締めとして是非立ち寄っていただきたいのが、江ノ島電鉄線長谷駅から徒歩約5分という近さにある「麻心」。麻心では、食材にもこだわり体にやさしい食事が楽しめます。「麻心」は、麻とオーガニックをコンセプトに、日本人が忘れかけている何かを思い出したい””というの名前の由来で、2002年の夏にスタートした新スタイルのお食事処です。
店内の雰囲気は麻の茎を砕いたヘンプチップを土壁に混ぜた麻壁と、独特な形をした照明から漏れる明かりが、ゆったりとしたやさしい雰囲気を演出しています。メニューにも5種類の麻の実食品や鎌倉野菜を使ったものなど、栄養豊富な穀物や発酵食品が使われ体を思って作られたものと言えます。
さらに店の目も前には由比ヶ浜が広がっているので、海を一望しながらお食事ができるのです。まさに心も体も、内側から癒していく。日本人の心の温かさが感じられる場所でもあります。
皆さんも内側から、心から、一日の疲れを癒していきませんか?
所在地:248-0016 神奈川県鎌倉市長谷2-8-11
公式HP:立呑処 まごころ(した心)
古都鎌倉をのんびり歩きながらも深く知る事ができるコンテンツをご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
今回ご紹介させていただいた場所の数々は、それぞれに古く魅力的な歴史的背景を持ちながら「古都鎌倉」という「まち」を
支えるように現在まで地域の人々に守られ、大切にされ、共に長い時間を過ごしてきたものばかりです。
足を運ばなければ分からない魅力が鎌倉にはあります。ぜひ五感で「古都鎌倉」を体感してください!
実際に見て、聞いて、体験して。その感覚と共に皆さんの思い出が深いものになりますように。