寺院×洋館!? 平安から大正まで駆け抜ける特別文化体験!

平敦盛ゆかり「須磨寺」で、歴史に触れ心を満たす体験付ランチ

須磨寺と須磨の歴史に深く触れ、体験と美食を通して心が満たされる文化体験イベント、【平敦盛ゆかり「須磨寺」で、歴史に触れ心を満たす体験付ランチ】を開催いたします。 当日須磨寺では副住職からの法話、宝物館のご案内、そして各日程で開催する寺院ならではの体験、同じく須磨の地で長く愛されているルアン 神戸迎賓館にてフレンチのランチコースをお楽しみいただけます。

特別文化体験の内容といたしましては3日間に分けて「写経・写仏・座禅」を予定しております!記事後半でこちらについては詳しくご説明させていただきます。

源平・源氏物語ゆかりの寺院「須磨寺」って?

そもそも、皆さん「須磨寺」をご存知でしょうか?

正式名称は「上野山福祥寺(じょうやさんふくしょうじ)」ですが、古くから「須磨寺(すまでら)」の名で、源平・源氏物語ゆかりの古刹として親しまれております。

縁起

当寺の所蔵する須磨寺略歴縁起によりますと、まず前身として「恵偈山北峰寺(えげさんほくほうじ)」が淳和天皇の勅命によって、兵庫県和田岬の海中より現れた聖観世音菩薩像(しょうかんぜおんぼさつ)を安置するために建立されたと伝わっています。のち仁和2(886)年に光孝天皇によって聞鏡上人が現在の場所に「上野山福祥寺」を建立し北峰寺から聖観世音菩薩像を遷しご本尊としてお祭りしたことが開基とされています。

源平の争乱

一ノ谷の戦い

須磨寺は1184(寿永3年)に起こった源平の争乱「一ノ谷の戦い」の際に源氏の大将源義経の陣地であったとされています。この戦いで源氏側は海と山がせまっている地形を利用し海側に陣を構えていた平家に対し、崖の上から馬で駆け降り逆落としの奇襲をかけ、平家はみな海へと逃げていき勝利を納めました。

敦盛最期

この戦いの折、17歳の美しき若武者「平敦盛」の悲劇が起こりました。多くの平家が敗走する中、一人波打ち際で逃げ遅れた立派な鎧を身に纏った平家の武者を、源氏に寝返った武将「熊谷直実」は見つけ「敵に後ろを見せるは卑怯なり。返せ返せ」と呼びかけました。

それに応えた若武者はあっけなく倒されてしまいます。直実が首を切るため兜をとると息子と同じくらいの16,7歳の美少年であり、名前を聞いても応えず潔く首を差し出します。その姿を見て胸を痛めた直実は若武者を逃がそうとしますが、梶原景時の軍勢が後ろに迫っておりやむなく泣きながらその首を落としました。そして腰元に下げられた笛を見て、今朝平家の陣から聴こえてきた音色を奏でていた者と気づき、一層心を締め付けられました。

そして陣地であった須磨寺にこの首を持ち帰り首を洗い義経に見せ、清盛公の弟、平経盛公の子、従五位の敦盛公であるといい、持ち帰った笛を見て涙を流さなかったものはいなかったといいます。その後直実は殺しあわねばならない戦の世に無常を感じ、法然上人の元で出家しました。

文化財

須磨寺は長い激動の歴史を超えて、多くの寺宝・源平ゆかりの品々を今に残しています。

ご本尊である南北朝時代作の木造十一面観音立像は国指定重要文化財に指定され、寄木造りで玉眼をはめ込んでいる本像は小ぶりなサイズながら緻密な技巧が凝らされています。

弘法大師が留学先の中国(唐)で作り、帰国後嵯峨天皇に献上し後に平家へ渡って平敦盛公が所有することとなったと伝わる「青葉の笛」。比叡山の学祐僧正作の「高麗笛」と合わせて敦盛遺愛の笛とされています。また平敦盛公を討ち取った熊谷蓮生坊作の敦盛の像も当寺に伝わっております。

源平にまつわる史跡

境内には源平にまつわる史跡も数多くあります。

一ノ谷の浜辺における平敦盛公と熊谷直実公の一騎打ちの場面を再現した庭園である「源平の庭」をはじめ、平敦盛公の菩提を弔うために建立された「敦盛塚(首塚)」、その首を洗った「敦盛公首洗いの池」や源義経が首実験をする際に腰掛けたと伝わる「義経腰掛けの松」などがございます。

他には一ノ谷の合戦の際に、弁慶がこの鐘を長刀の先に引っ提げて陣鍾の代わりにしたという「弁慶の鐘」に、光源氏が手植したと言われ、これをみた弁慶が「一枝を伐らば、一指を剪るべし」と制札を立てたとされる「若木の桜」が見どころです。

文化体験で味わえる3つの体験とは?

1,仏教を学び邪念を払う「写経」

写経とは読んで字の如く、お経を書き写すことです。

日本書紀では天武2(673)年に写経に関する記述があり、これが日本で初めての写経と考えられています

平安時代には写経をすることによって「功徳を積める」と考えられるようになり先祖供養・祈願成就・仏道修行を目的として広く浸透しました。

現代では300字程度で手軽に行える般若心経を書き写すことが多いです。

2,より仏様を身近に感じられる「写仏」

写仏とは、仏様の下絵の上に半紙を乗せ筆でなぞっていきます。

絵を描くことに慣れていなくても丁寧に線をなぞることで誰でも美しい仏様をお描きになられます。また、写仏をすることで仏様を身近に感じ親しみ、自分自身と向き合うゆったりとした時間を過ごすことができます。

3,自分自身と静かに向き合う「座禅」

座禅とは主に禅宗で広く行われる正しい姿勢で座り精神統一を目的とする修行の一つです。日本国内でも宗派によって趣旨が異なっており、臨済宗は座禅よりも公案(こうあん)を解くことを重視するのに対し、曹洞宗ではあえて目的を持たず静かに呼吸を整えて座り続ける只管打坐(しかんたざ)が重要とも考えられています。

大正ロマンの夢溢れる「神戸迎賓館」って?

1919(大正8)年、神戸の貿易商西尾類蔵の邸宅として初代通天閣の設計者として著名な設楽貞雄によって須磨離宮の地に建てられました。当時は迎賓館として主に使われ、2010(平成22)年には兵庫県指定重要有形文化財に指定されました。ヴィクトリア様式を基調としながらアール・デコの意匠も凝らされ美しいステンドグラスに目を奪われます。

このような邸宅と庭園が合わさった以降は全国的にみても珍しく、その背景には維持管理の困難さがあります。

現在は「神戸迎賓館 旧西尾邸」で結婚式を、「LE UN(ルアン)神戸迎賓館」ではレストラン・パーティー・ミーティング会場として活用され営業しています。

 イベント詳細

 以上、須磨寺と神戸迎賓館について詳しくご紹介させていただきましたが皆さんご興味を持っていただけましたでしょうか。ぜひ皆様も日々の疲れを癒しに、ゆっくりとした時間の中で過ごしてみませんか?

【日程】
2023年11月13日(月)〜16日(木)

【スケジュール】
*11/13(月) 写経体験*
お経の教えをより深く感じながら、自分を外側から冷静に眺めるような感覚を体験いただけます。

*11/15(水) 写仏体験*
仏さまのお姿をなぞり写していただきます。仏さまに心を寄せ、より身近に感じる穏やかな時間が流れます。

*11/30(木) 座禅体験*
心を無にして座る精神修行、座禅。姿勢を正して座り、自分と向き合う時間をご体験ください。

10:20 須磨寺にて受付(※お車でお越しの方は10:00に神戸迎賓館駐車場にお越しください。)
    受付後、徒歩にて須磨寺へご案内いたします。(駐車無料・須磨寺まで徒歩約5分)
10:30  須磨寺内にて、体験コンテンツ・法話・宝物館など境内散策
12:30  須磨寺よりルアン 神戸迎賓館へ移動
13:00  ランチ

【お食事メニュー】

  • サーモンと帆立のミ・キュイ 秋ナスのマリネと柿のビネグレット
  • サツマイモ3種のポタージュ カプチーノ仕立て
  • 真鯛のポワレと鱧のポシェ 神戸赤ワインソース
  • 神戸ポークロース肉のグリエ シードルソース
  • 神戸迎賓館パティシエ特製デザート
  • パン、食後のお飲み物

(乾杯用1ドリンク付)

【会場のご案内】
須磨寺
兵庫県神戸市須磨区須磨寺町4丁目6-8

徒歩市バス「天神下」下車北へ12分
JR「須磨駅」下車 北へ12分
山陽、阪神、阪急電車 「須磨寺駅」下車 北へ5分

ご予約はこちらから!

神戸迎賓館(VMG)HP

LE UN(ルアン)神戸迎賓館