全国から神々が集う神秘な町
全国の神様たちが集う神秘の古社を持つ神話の国。
60年ぶりの大遷宮でさらに魅力を増した日本の故郷は、森厳な空気と心地よい緊張感に包まれています。
01まち ~出雲~
01まち ~出雲~
豊かな自然と歴史に彩られた神話の国
島根県の中東部に位置し、山陰地方では松江市・鳥取市に次いで3番目の人口を抱えています。出雲大社、須佐神社、西谷墳墓群、荒神谷遺跡ほか豊富な歴史・文化遺産に恵まれており、「神話の国」として全国的にも有名です。出雲平野を中心として、北部は出雲神話でも知られる島根半島と日本海、南部は中国山地に接しています。出雲空港までは、東京から約90分、大阪から約65分。
02歴史 ~出雲~
02歴史 ~出雲~
杵築六ヶ村でつくられた門前町
大社町は縁結びの神様として有名な出雲大社のある町。出雲大社と云うようになったのは1871年(明治4年)からで、それまでは杵築大社と呼ばれていました。江戸時代には越峠・市場・中村・大土地・赤塚・仮宮が杵築大社領六ヶ村で、門前町杵築を形成。杵築南の町並みで、通りに対して斜めに構えた建物があります。身を隠して敵を迎え撃つためにつくられたもので、門前町では珍しいとされています。
03史跡 ~出雲大社~
03史跡 ~出雲大社~
神々が集う日本一の古社で厳粛な空気を纏う
縁結びの神・福の神として有名な『出雲大社』は、日本最古の歴史書といわれる「古事記」に記されているほどの古社。明治時代初期まで杵築大社と呼ばれていました。「天下無双の大廈(二つと同じものが無い壮大な神殿)」と称えられる御本殿は1744年に建立。大国主大神が祀られており、国宝に指定されています。その大きさもさることながら、森厳な空気と心地よい緊張感に包まれます。
04伝統 ~神在祭~
04伝統 ~神在祭~
全国から神々が集う神秘の伝統行事
旧暦10月は「神無月」ですが、全国の神様が出雲へ集まって来られるため出雲地方では「神在月」と呼びます。神々の国・出雲を中心に繰り広げられる、神と人の神秘な伝統行事「神在祭」。全国の神々は、旧暦10月11日から17日までの7日間出雲大社に集まられ、人に知ることのできない人生諸般の事柄を神議り(かむはかり)にかけて決められると信じられています。
05伝統工芸 ~福神面~
05伝統工芸 ~福神面~
長年積み重ねた職人の妙技 ”福の神の面”
福神面(ふくじんめん)とは、出雲大社の大黒様と美保神社恵比須様を形どった素焼きの土製面のこと。明治時代からつくられている出雲の民芸品で、出雲大社ゆかりの縁起物として、また参詣記念として人気です。現在、出雲大社ゆかりの福神面を制作しているのは松浦福神面製作所の松浦伸弘さんただ一人。昔ながらの製法で一つひとつ手作りし、三代続く福神面の伝統を守り続けています。
06神の使い ~因幡のうさぎ~
06神の使い ~因幡のうさぎ~
古事記にも登場 縁を取り持つ神の使い
うさぎは、のびやかに跳びはねる様子からビジネスや学業の成績が”跳ね上がる”とゲン担ぎされるなど、福を呼ぶ縁起の良い動物として親しまれてきました。古事記には、ワニに毛を剥がされたうさぎが大国主命に助けられ、そのお礼として大国主命と八上姫との縁談を取り持ったという出雲神話「因幡の白兎」があります。ある特定の人やかなわぬ人との”縁”を取り持つうさぎは、神の使いとして今も崇められています。
07重要文化財 ~旧大社駅~
07重要文化財 ~旧大社駅~
重要文化材に指定された和風駅舎の最高傑作
1912年に出雲今市と大社間を結ぶ大社線が開通、それに伴い開業したのが「国鉄大社駅」です。当時は、出雲大社の表玄関口として参拝客など多くの人で賑わいました。黒い屋根瓦に漆喰の白壁という純和風の造りで、左右対称の社殿風な造りは出雲大社を意識してのもの。駅舎としての役割を終えましたが、豪壮な外観とその存在感は今なお健在です。細部まで美しくデザインされた駅舎内は、一見の価値があります。
08絶景 ~猪目洞窟~
08絶景 ~猪目洞窟~
黄泉への入口といわれるミステリアスな洞窟
縄文から古墳時代にかけて、埋葬や生活を物語る数々の遺物が発見された洞窟。「出雲國風土記」に記載のある黄泉(=死者の世界)につながる穴は、この洞窟だといわれています。またこの書には、ここへ行く夢を見るとその人は必ず死んでしまう、とも書かれています。もちろんこれは迷信なのですが、それが真実であるかどうかよりも、”その迷信に学び自らを省みること”が大事であるという教訓のように思えます。
09港町 ~鵜鷺~
09港町 ~鵜鷺~
ノスタルジックな港町でほっこり癒されて
鵜鷺という地名は、地図にありません。「鵜峠(うど)」と「鷺浦(さぎうら)」という2つの地区を合わせて「鵜鷺(うさぎ)」と呼びます。「出雲国風土記」には宇太保浜(うたほはま)、鷺浜(さぎはま)と記されていました。出雲大社の北に位置する、海と山に囲まれた小さな港町で、古くは北前船の寄港地として栄えました。豊かな自然や風情ある町並みはどこか懐かしく、時間の流れもゆったりと感じられます。
10体験 ~鵜鷺の船渡り~
10体験 ~鵜鷺の船渡り~
クルージング体験で心身ともにデトックス
3~5人乗りの小さな船で鵜鷺の海をクルージング体験できます。希望に応じて、サンセットクルージングや海ホタル(夜光虫)鑑賞、漁火鑑賞、魚釣り体験も可能。天然の洞窟「湾洞(わんど)」の中を探検したり、驚くほど透明度の高い海に出会えたり、美しい夕焼けを望めたりと、自然の恵みを満喫できます。
11絶景 ~日御碕灯台~
11絶景 ~日御碕灯台~
100年以上も海の安全を見守る白亜の灯台
1903年、島根半島の最西端に設置。外壁は美しい石造り、内壁はレンガ造りが施された白亜の灯台。高さは43.65mと日本一の高さを誇ります。光度は48万カンデラで夜間約40km沖合まで達し、100年以上経った今もなお現役で海の安全を守っています。その歴史や文化的な価値の高さから、「世界の歴史的灯台百選」のひとつに。また、国の登録有形文化財にも選ばれています。
12自然 ~稲佐の浜~
12自然 ~稲佐の浜~
国譲り神話の舞台で知られる神々が宿る浜
出雲大社の西方1kmにある海岸で、国譲り、国引きの神話で知られる浜。天照大神(あまてらすおおみかみ)より、国譲りの使命を受けた建御雷神(たけみかづち)が大国主神(おおくにぬしのかみ)と対面した場所がここ「稲佐の浜」です。旧暦の10月10日には海の彼方から来る八百万の神々を迎えるため、ここで「神迎の神事」が行われます。出雲のパワースポットのひとつとしても注目を集めています。
13郷土料理 ~出雲そば~
13郷土料理 ~出雲そば~
伝統的な製法と食べ方が特徴的な出雲グルメ
日本三大蕎麦のひとつ「出雲そば」は、出雲地方の代表的グルメ。大きな特徴は黒っぽい見た目と、その食べ方にあります。粉の選別をせず、殻のついたそばの実をそのまま製粉。そのため色は黒っぽく、香りが強いのが特徴です。丸い器に盛られたそばに直接つゆをかける「割子(わりご)」と、釜からそのまま器に盛る「釜揚げそば」の2種類の食べ方があります。出雲市内にはそば店が多数あるので、食べ歩きもおすすめです。