「岩出市民俗資料館」で学ぶ岩出の歴史 伝統や昔の暮らしをたどる
大阪から約1時間半のところにある和歌山県岩出(いわで)市には、古くからの伝統や歴史、風土が今でも大切に語り継がれています。
そしてそのような歴史が、今の岩出の人々の生活を支えています。
今回は、「岩出市民俗資料館」で岩出の歴史や昔の人々の生活をのぞいてみましょう。
この記事の目次
「岩出市民族資料館」に展示される、朱と黒の漆が美しい根来塗の数々
JR岩出駅から自転車で約40分のところにあるのが、「岩出市民俗資料館」です。
根来寺に隣接する、根来寺専用の駐車場の前にあります。
途中の道はのどかな風景が続き、気持ちよく走ることができました。
少し坂道があるので、約20分の車移動も良いかもしれませんね。
根来寺を拝観したあとに資料館に来られる方が多いようです。
「岩出市民俗資料館」では思わず夢中になってしまうような、見ごたえのある資料館でした。
地域のことに関するパンフレットなども多くあり、旅行者には嬉しい限りでした。
資料館の中に入ってすぐ右側の部屋に並んでいるのが、根来塗の数々です。
根来塗は、根来寺の僧呂によって作られ、汁器として使われていた漆器のことです。
朱と黒の漆が醸し出すコントラストが、美術品として高い評価を受けています。
室町から安土桃山時代に使われていた、根来塗の大唐櫃(おおからびつ)です。
そしてこちらが室町、安土桃山、江戸時代に使われていた、根来塗の漆器です。
こちらはお皿を裏返しにすると椿の花が咲いたように見えることから名づいた、「椿皿」です。
現在でも目にするこういった器は、根来の伝統品がたくさんあるのですね。
日本らしい器や櫃など、何年、何百年たっても紡いでいきたいですね。
「岩出氏民族資料館」に展示される、岩出の風土と暮らしの移り変わり
次にやってきたのは、「岩出市の風土と暮らしの移り変わり」を基本的なテーマとして、郷土岩出の自然環境や、文化がどのように発展してきたかを展示しているスペースです。
ここからは、入口から出口に向かって時代が進んでいく、といった形で展示されていました。
なんと再現模型のようなものから音声案内や映像、本物の展示があり、わくわくした気持ちで観ることができました。
岩出の歴史や文化をより楽しく知ってもらうための工夫がたくさん凝らされているというわけですね。
こちらは縄文時代に使われていた石器類です。
当時の暮らしそのものが伺える、音声と動き付きの展示もありました。
当時の家紋や器類です。
この地域では、今もなお多くの家紋が見受けられます。
寺社仏閣の規約や記録などが記された文書も、当時のまま残されています。
こちらはトウミです。新田開発と米を濾すという技術の発展が伺えます。
当時使われていた臼、わら櫃なども、実物がどのようなものか知ることができました。
いかがでしたか?
写真ではほんの一部しかお見せできていませんが、実際に時代の移り変わっていく様子を目の前で見ているような感覚でした。
「岩出市民俗資料館」では、岩出の歴史や文化を肌で感じることができます。ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか?
岩出根来寺前の「初花」でひと休み。定食が絶品のおすすめ店ご紹介!
そろそろおなかがすいたな、そんな時にぜひ行っていただきたいのが、根来寺のちょうど目の前にある「初花」です。
根来寺の目の前にあるので、根来寺内を巡った後にこちらのお店で一息つくのも良いかもしれませんね。
店内には和の雰囲気が漂っており、風情があります。
今回私がいただいたのは、てんぷらの定食。
もちろんてんぷらは絶品なのですが、何といっても横付けされてあった大きな梅干しが本当に美味しかったです!
人気のあるお店なようで、お昼の時間を過ぎて伺ったにも関わらず、ほぼ満席といった状況でした。
和歌山や紀州といえば梅干しが有名ですよね。こちらでは美味しい特産品が味わえるので、ぜひ「初花」で食事をしてみてはいかがでしょうか。
岩出の歴史や当時の暮らしを知る旅はいかがでしたか?
昔使われていた本や石器類、器まで様々なものが今も残されており、「岩出市民俗資料館」では実物を見ることができます。
実際に足を運び、五感を使って、岩出の歴史を感じる旅に出かけてみませんか?