宿場町に西国三十三箇所粉河寺 和歌山県紀の川市をぶらり歴史散策
和歌山県紀の川の旧宿場町、旧名手宿本陣から少し足を延ばしたところに西国三十三箇所三番札所「粉河寺」(こかわでら)があります。
過去と現在の風が共存する紀の川市を代表する、紀の川市ならではの歴史深い歴史スポットを紹介します。
この記事の目次
武士たちが参勤交代の疲れを癒した宿 旧名手本陣を体感してみては?
華岡青洲ゆかりの地「青洲の里」から自転車で約10分、JR和歌山線名手駅から徒歩約5分のところに、かつて賑わっていた宿場町の本陣、旧名手宿本陣(きゅうなてじゅくほんじん)があります。
名手宿本陣は、華岡青洲の妻 加恵(かえ)の実家でもあり、青洲の里とともに訪れておきたい場所の1つです。
名手本陣内の主屋、米蔵、南倉が国指定重要文化財に、また敷地全体が国指定史跡にも指定されており、今なお当時の姿が残されています。
大庄屋を務めた妹背家のもので、かつての大和街道に面していて、鷹狩の際の宿としてや紀州藩の参勤交代の宿として利用されていました。
敷地内には当時の資料や瓦、座敷風呂などが展示されており、こちらも春林軒同様、建物内に実際に上がることができるのが最大の特徴です。
主屋の座敷は広く、天井や縁側の至る所に当時の宿としての様子をうかがうことができ、現在の空気の中で歴史情緒を感じることができます。
実際に自分の足で、目で、当時の旅人を癒した本陣を感じてみてはいかがですか?
所在地 : 649-6631 和歌山県紀の川市名手市場641
西国三十三箇所三番札所 枕草子にも記される歴史深い寺院 粉河寺
再びJR和歌山線和歌山方面の列車で、JR粉河駅へ向かい、駅から徒歩約15分のところにある粉河寺の門前町「粉河とんまか通り」を抜けると、西国三十三箇所第三番札所として名高い粉河寺(こかわでら)に到着します。
粉河寺は、平安時代の随筆 枕草子や、歌謡集 梁塵秘抄(りょうじんひしょう)にも登場するなど古くから愛されるお寺です。
参道を歩いていくと最初に目に入るのが、大きく真っ赤な大門です。
1,708年に建設されたこの大門は総欅造り(そうけやきづくり)で国の重要文化財にしていされており、和歌山県内で高野山、根来寺に次いで3番目の大きさを誇っています。近くで見るとその壮大さがさらに伝わってきます。
大門を通り、境内を歩いていくと県指定の文化財となっている「童男堂」(どうなんどう)が見えてきます。
傍には千手千眼観世音の化身といわれる童男大士(どうなんだいし)が出現したとされる池があり、何とも神秘的な雰囲気が漂っています。
堂男堂を横目に参道をさらに進み、立派な中門をくぐると、そこには粉河寺本堂広場が広がります。
所在地 : 649-6531 和歌山県紀の川市粉河2787
公式HP : 粉河寺
いよいよ粉河寺本堂へ 枯山水の庭を超え西国三十三箇所最大の本堂へ
中門をくぐると広がる立派な粉河寺石庭。この石庭は桃山時代に造られたもので、現在は国指定の名勝となっています。
石庭を横目に進んでいくと、いよいよ粉河寺本堂に到着します。
この本堂は西国三十三箇所のなかでも最大の大きさを誇り、木造の本堂と複雑な造りが屋根の造りがどこから見ても迫力満点で見応え十分です。
本堂には千手千眼観世音菩薩(せんじゅせん)が祀られ、家内安全や厄除けなどにご利益があるとされています。本堂内には、有名な彫刻家、左甚五郎(ひだりじんごろう)の彫刻が飾られて見どころが満載です。
ここまで紹介してきたように、大きな広さを誇る粉河寺ですが、かつて豊臣秀吉の紀州攻めを受けて今の大きさとなっていますが紀州攻め以前は現在よりもさらに大きな領域を誇っていたとされています。
当時の大きさからかなりの強さを誇り秀吉軍に対抗していたことが想像できます。
粉河寺内には本堂の他にも、重要文化財が多くあり見どころがたくさんあります。
2018年には西国三十三箇所は草創1300年を迎えるため、粉河寺も今後ますます注目されるスポットの1つです。紀の川市に訪れた際にはぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
実際に宿に上がり感じることが出来旧名手宿本陣は他では味わえない貴重な体験をすることが出来、粉河寺も圧巻の広さ大きさに圧巻の一言です。
そんな歴史に触れることが出来る絶対外せない歴史的スポットに訪れてみてはいかがでしょうか。