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益子焼きの起源?茨城笠間で笠間焼に触れ 陶芸を体感しませんか

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    芸術の町、茨城県の笠間をご存じですか?
    国が指定する伝統工芸品である笠間焼をはじめ、現在では日本各地から陶芸家を目指す作家が集まり、新しい作品新しい笠間焼が生み出されています古くは縄文・弥生時代にここで土器がつくられ、江戸時代の信楽焼(しがらきやき)の陶製法に影響を受けて笠間焼が成熟しました。
    ぜひ、歴史を感じながら芸術に触れてみませんか。

     

    「茨城県陶芸美術館」で陶芸家で人間国宝の松井康成の作品に触れる

    笠間駅から車で約5分進むと「茨城県陶芸美術館」に到着します。
    茨城県陶芸美術館は、東日本初、県立の陶芸専門の美術館です。
    「伝統工芸と新しい造形美術」をテーマに、誰もが気軽に立ち寄れる親しみのある県立美術館として開館しました。
    第一展示室にある常設展示では、「近代陶芸の祖」といわれる板谷波山、重要無形文化財保持者の人間国宝である松井康成など、日本の近現代陶芸において優れた業績を残した陶芸家の作品を展示・紹介しています。
    松井康成の展示場所では、「触れる練上陶片コーナー」があったので表面を触ってみると、いつまでも触っていたくなるようなスベスベの陶片や、練上によって少しボコボコした陶片などがあり、見るだけではなく体験として楽しむことができました。

     

     

    第一展示室を満喫した後は、受付入り口近くにある、屋外展示施設へ通じる自動ドアへ行ってみましょう。
    こちらには、2003年に撮影された板谷波山を描いた映画で使われた、オープンロケーションセットが展示されています。

     

     

    <写真01_alt:ロケーションセット>
    波山が1903年に東京北区田端に建てた住居兼工房を再現したものだそうです。

     

     

    ロケセットとは思えないほど細部まで細かくつくられていて、見るものを圧倒します。
    年に数回、イベントの時に中に入れるようになるので、外から見るだけではなく中からも、波山の世界を感じたいですね。

     

     

    二階にある「歴史コーナー」も、美術館に訪れた際には是非立ち寄ってほしい場所です!
    笠間焼の歴史をパネルや映像などで分かりやすく知ることができます。
    信楽焼→笠間焼→益子焼とつながっているとは知らなかったので、本当に驚きました。
    元々笠間焼はかめ壺などの実用品が主でしたが、現在ではインテリアなどにも幅広く使われており、生活様式の変化によってつくられるものも変化してきています。
    多様な作品があるので、より多くの方も楽しめるようになっています。

     

     

    第二展示室では、現在活躍している陶芸家の作品を中心に年3回展示替えが行われています。

     

     

    こちらで紹介されている陶芸家の他の作品は、一階部分にあるミュージアムショップで購入することもできます。

     

     

    見て終わりなのではなく、気に入った作品を買えるとは、とても魅力的でうれしいですね!
    また、一階には地元の食材を生かした料理が笠間焼の器で楽しめる「風の丘」もあり、館内で笠間焼をどこまでも堪能することができます。

     

     

    茨城県陶芸美術館 所在地:茨城県笠間市笠間2345

     

     

     

    「笠間工芸の丘」で陶芸を体験!登り釜で世界に一つだけの陶芸品を

     

    陶芸美術館のすぐ横には、「笠間工芸の丘」があり、先ほど理解を深めた笠間焼を実際に作ることができます。

    <写真02_alt:笠間工芸美術館>

    ロクロ、手ひねり、フュージング、絵付け、など多くの体験を行う事ができ、好みに合わせて陶芸を楽しむことができます。
    また、ここには大きな登り釜があるのですが、3月頃に行われる「登り窯まつり」で登り窯に火がともります。

     

     

    <写真03_alt:登り窯>

    仕法窯として200年続く登り釜で、自分の作った作品を焼くことができるんです!

     

     

    赤松の薪を使った、他とは一味違った焼き物を作ることができます。

     

     

    体験教室だけではなく、立派なお土産屋さんもあります。

     

     

    笠間焼を買えることはもちろん、笠間の地酒や栗を使ったバームクーヘン、そのほか名産物を使った様々なお土産を買うことができます。
    特に気になったのは、納豆のための器!

     

     

    納豆をかき混ぜやすく食べやすいように形が作られていて、茨城県ならではの食器ですね。

     

     

    笠間工芸の丘 所在地:茨城県笠間市笠間28-1

     

     

     

    皇室御用達!きらら館で笠間焼の窯元「童子窯」を手に入れよう!

    陶芸美術館からすこし降った道が、ギャラリーロードと呼ばれる場所です。
    この通りにはいくつもの釜元があり、窯別の笠間焼体験もすることができます。

     

     

    その中でも、種類が豊富でツアー客も多く訪れる人気のお店が「きらら館」です。

     

     

    <写真04_alt:きらら館外観>

    日本全国から集めた陶芸家の作品が販売されています。
    中でも私おすすめがこちら!

     

     

    <写真05_alt:ひよこの笠間焼>

    笠間焼の窯元「童子窯(どうしよう)」の、小島英一氏の作品です。

     

     

    シンプルな白いお皿に映える黄色いひよこがなんとも可愛いですよね。
    実はこちら、皇室御用達なんです!
    愛子様のお食い初めに用いられ、今でも買っていく人がいるとか。
    また、お店おすすめの笠間焼は、きらら館オリジナルのお皿。

     

     

    白で統一されシンプルなお皿なので「0料理が映える」と人気だそうです。

     

     

    店奥にはカフェも併設されていて、そこではカフェ内にあるコップの中から自分の好きなコップにお茶を入れて飲むことができます。
    現在笠間市には、新しく陶芸を始める方が集まってきています。
    陶芸家になりたい方、第二の人生として陶芸をしたい方など様々ですが、今までよりも陶芸というものが多様化され自由に表現できるようになっています。
    笠間焼に触れ、陶芸の世界へ足を踏み入れてみてはいかがでしょうか?

     

     

    きらら館 所在地:茨城県笠間市笠間2258-1