京都癒しの港町 伊根の街並みにご当地グルメに2つの絶景とは！
京都・天橋立よりも北部にある小さな町「伊根」。
伊根湾に面して並んで建っている舟屋をご存知でしょうか。
水際ぎりぎりに建てられる舟屋は約230軒あると言われています。
舟屋の歴史を間近に触れ、自然とグルメを満喫する旅を紹介します。
波の音が良く聞こえる静かな町。まるで時が止まっているかのような空間が伊根で日常の忙しい生活を一旦忘れ、日本の美しい町に癒されませんか。
この記事の目次
重要伝統的建築物保存地区に残る 江戸時代の舟屋に出会う旅
京都・伊根には、重要伝統的建造物群保存地区に指定された舟屋が並んでいます。
伊根湾沿いに約230軒も立ち並ぶ景色は、思わず息を飲み込むほどの絶景です。
一目舟屋を見ようと海外からも観光客が訪れるほどです。
天橋立駅から丹後海陸バス「伊根行き」に乗車し、1時間ほどで京都北部・伊根に着きます。
舟屋の歴史は古く、江戸時代には舟屋の存在が確認されています。
「江戸時代の舟屋を見てみたい」そう思われた方はぜひ高梨バス停で下車し、西平田地区の舟屋を見てください。
3軒並ぶ舟屋の左端の舟屋は伊根の町でもっとも古く江戸時代の舟屋が残っています。
１階部分は他の舟屋と見比べてもわかるように低く作られています。
舟屋の造りからも時代を読み取れます。
また横に並ぶ舟屋の歴史も古く、右端が大正時代、真ん中が昭和時代のものだそうです。
一部、新しいものに変えている部分もありますが、ほとんどは当時のまま大切に残された伝統的建造物です。
古い舟屋は海側の開口が大きくとられているのが特徴です。
今でも全体の90％の舟屋が明治時代から続く屋根の形式となっています。
西平田地区には実際に舟屋の中に入り、自由に見学できる舟屋もあります。
屋根が低く、壁には漁の道具がびっしり並んでいます。
足元には海水がすぐそこまで来ている舟の倉庫をぜひ体感してみてください。
「伊根の舟屋」 所在地：京都府与謝郡伊根町 伊根湾周辺
京都・伊根が生んだ自然を求めて 絶景をバック伊根湾で釣りを
舟屋の町と遊覧船の間にはなんだか人だかりが。
丹後海陸バスの高梨バス停から少し西に行った先には「釣り」のポイントがあるようです。
「本当は対岸の亀山の岩場がよく釣れるんだがな」とお父さんが教えてくれました。
今は亀山の岩場は工事をしていていけませんが、伊根湾は山や島に囲まれているので、日本海の荒波もおだやかに静かな波になり、栄養分が伊根湾に溜まるようです。
栄養分を求め、プランクトンが多く生息する伊根湾には様々な魚が集まります。
また、シーズンによっては伊根のガイドさんと共に魚釣りを体験できるツアーもあります。
目の前に広がる伊根湾でお手軽に釣りができるのも魅力の一つです。
中には県外から伊根の観光と釣りを楽しむために訪れる方もいます。
この日は小さな魚が多く釣れたようですが、伊根ではアジやチヌやアオリイカがたくさん釣れるそうです。
絶景の舟屋見ながら大物を釣り上げる夢と希望のロマンを感じます。
「伊根湾 釣りスポット」 所在地：京都府与謝郡伊根町平田494
高台からの京都・伊根の舟屋を一望！グルメもある道の駅で一息つこう
次は、伊根の町並み、舟屋の全体を一望できるスポットを訪れました。
平田トンネルを抜けた先、または丹後海陸バスで「舟屋の里公園前」で下車し、辿り着くのは道の駅「舟屋の里公園」です。
ここでは舟屋の全体を見ることができる展望台があります。
舟屋の町並みを一度に見ることはもちろん、伊根湾に浮かぶ生簀や舟屋の端にある灯台までもしっかり見えます。
歩いてきた道や寄った店などを探してみるのも楽しいかもしれません。
展望台で綺麗な景色を眺めているとお腹がすいてきますが、舟屋の里公園には、奥伊根温泉「油屋」まで行かなくても食べられるお食事処「油屋」や、地元レストランがあり、旬の魚や地元の野菜を食べることができます。
普通の小豆より大きく、希少価値の高い幻の小豆 薦池大納言を使用した餡を筒川そば粉の生地で包んだ「筒川そばまんじゅう」も購入できます。
筒川そばも伊根では有名なグルメです。
伊根の山間部に位置する筒川地区では、蕎麦の栽培が盛んだそうです。
昼と夜の温度差から蕎麦の実が引き締まり、良質な蕎麦が作られています。
昔は各家庭でも蕎麦を作っていたそうですが、現在では作る過程が減ってしまいました。
筒川そばの文化を残す取り組みが行われ「筒川そばまんじゅう」が誕生したそうです。
そば本来の風味が強く田舎蕎麦の味わいが残る筒川そばのスイーツもぜひご賞味ください。
美味しい食事やお土産と共に伊根を代表とする舟屋を一望できる道の駅「舟屋の里公園」。
ここまでレンタサイクルや徒歩で来ようと思うと、よっぽどの覚悟が必要なくらいの坂道になっていますので、「伊根バス停」から約2分で到着するのでぜひバスか車をご利用ください。
帰り道はバスや車または、駐車場に階段があるので、下ると伊根町漁港へたどり着きます。
「舟屋の里公園」 所在地：京都府与謝郡伊根町字亀島459
奥伊根温泉「油屋」が乗り出した和カフェ「雅」 手作り団子を堪能
伊根漁協前のバス停を降りて、西へ約10分歩いたところにあるのは喫茶「雅」です。
この「雅」は、人気天然温泉の奥伊根温泉「油屋」が運営する和カフェです。
コーヒーだけでなく、抹茶セットやお茶セットのメニューがあり、温かい飲み物とともにお団子などもご賞味できます。
抹茶セットとお茶セットには、丹後コシヒカリ米を使用した雅の手作り団子が付いてきます。
団子は単品でも注文でき、お持ち帰り用のお団子もあります。
丹後のコシヒカリは最高級の「特A」だそうです。
丹後地域には、軟質米地帯と硬質米地帯の接点に位置するため両方の良いところを兼ね備えた優れた食味のお米です。
筒川そば粉同様、気温の温度差があるのでツヤ・粘り・甘味を感じるそうです。
目の前に広がる海、そして日本海の荒波から伊根を守る青島の美しい景色をみながら、お腹も満たされる贅沢な時間が流れます。
歩き疲れた足をホッと休めることができる雅でゆっくり寛いでみてはいかがでしょうか。
京都・丹後の北端にある伊根の舟屋の歴史を感じ、自然も満喫できる旅はいかがでしたか。
江戸時代から残る舟屋を一望できる道の駅や地元グルメなど、日帰りでも楽しめる京都の伊根で美しい町に癒されましょう。
「和カフェ 雅」 所在地：京都府与謝野伊根町平田552
