「越前大野城」だけではない 大野が誇る深い「歴史」と「文化」とは
福井県大野市といえば、歴史深い町。
「越前大野城」や碁盤の目の「城下町」は大野が誇る大切な歴史です。
しかし大野には、その他にも大野藩武家屋敷で昔の暮らしを感じたり、美味しいお水も味わうこともできます。
そして朝倉義景とも関わりがある町なんです。
今回は大野に隠された魅力を存分に感じる旅を紹介します。
この記事の目次
市指定文化財「武家屋敷旧田村家」で昔の土居や近世の武家住宅を堪能
「越前大野城」のすぐ近くに、市の指定文化財で大野藩の家老を務めた田村又佐衛門家の屋敷跡「武家屋敷旧田村家」があります。
県内でも数少ない近世の武家住宅と大野藩上級武家屋敷の史跡です。
中に入ると、愛想のよい女性が田村家のお屋敷について説明してくださいました。
大野市の歴史を紹介するものも並んでおり、歴史を学びながら見学することができます。
奥に進むと「客座敷」と「奥座敷」があり、違いを見つけることができました。
「客座敷」は身分の高い方用で、床の間は畳張り。畳の縁は柄ありになっているそうです。
それとは反対に「奥座敷」の床の間は板張り。畳の縁も柄はなく一色でした。
当時の身分の差を感じることができる座敷です。
お屋敷には囲炉裏もあり、上を塞ぐことで、物を干したり、暖かい空気を室内に広げていたそうです。
この他にも、外敵の侵入防止のための土居をお庭で見ることができます。
是非、当時にタイムスリップした気分で歴史を身近に感じてみてはいかがしょうか。
美味しいお水でほっと一息 大野が誇る名水百選の「御清水」に行こう
大野と言えば、おいしいお水が有名です。
「名水百選」に選ばれるとともに、「水の郷百選」を代表する名水に足を運んできました。
「水の郷百選」とは国土庁(現在の国土交通省)が地域固有の水をめぐる歴史文化や優れた水環境の保全に努め、水を活かした町づくりに優れた成果をあげている地域を認定したものだそうです。
大野の山間部や盆地は豪雪地帯であり上流で浸透した地下水が大野市街地に数多く湧水し、昔から飲み水や生活用水として利用されてきました。
お水は綺麗に透き通っており優しい風に揺られているようでした。
実際に飲んでみると、とても優しい味でまろやかさがあり、口の中に潤いをもたらしてくれました。
大野に来た際には、是非大野の誇りである美味しいお水を召し上がってみてください。
一乗谷の戦国大名 朝倉氏の最後の当主「朝倉義景」の最後に迫ろう
戦国時代の越前朝倉氏。
室町時代の末期15世紀後半から16世紀にかけて越前を支配した戦国大名です。
約100年間にわたって越前の一乗谷を根拠地とし活躍していたそうです。
この場所は、織田信長に攻められ、あえなく自害した場所といわれています。
義景は、従兄弟の朝倉景鏡の襲撃に遭い自害しました。
有名な戦国大名が自害した場所に足を踏み入れると、昔の背景が頭の中で広がり、当時の義景の気持ちを感じる自分がいました。
この墓石は市の指定史跡としても登録されています。
墓所には義景以外にもいくつかの墓がありました。
義景の近臣だった2人の墓や、母、同夫人、次男の墓が建てられていました。
義景が自害したこの場所で、当時の歴史に浸る旅に出かけてみませんか。
大野にはまだまだ知られていない魅力がたくさんあります。
歴史を掘り下げるとたくさんの発見があります。
日常生活では体感できない、自然溢れる大野で歴史や文化に触れて心を癒す旅に出かけてみませんか。