塔之沢の老舗旅館「福住楼」 文化と伝統が残る箱根湯本の歴史旅
神奈川県の箱根は、多くの文豪が訪れ、時には執筆を、時には家族との時間を過ごされた場所です。
歴史的建造物の宿に創業400年以上のお土産屋さんに土木遺産まで、箱根ならではの歴史や文化から先人達の思いが詰まっている箱根の魅力を紹介します。
この記事の目次
数々の文豪が愛した 竹の造りが美しい有形文化財の宿「福住楼」
箱根湯本駅を出て、塔之沢方面へ歩いて約15分で歴史的建造物の宿「福住楼」(ふくずみろう)に到着します。
福住楼は夏目漱石や島崎藤村など、数々の文豪が訪れた国の登録有形文化財にも指定されている宿です。
いたるところに歴史と風情、職人の工夫が感じられる「福住楼」は、多くの文豪に愛されてきました。
建物は、真行草という表現方法が用いられた数寄屋造です。
関東で数寄屋造を宿に用いたのは、恐らくこの宿が最初とのこと。
特に、建物には竹が多く用いられており、今では製造することができない造りを見れることも魅力です。
竹の美しさとデザインにぜひ注目して見てください。
そんな職人のこだわりが見られるお部屋からは、早川の絶景を眺めることができます。
この特徴的な窓の造りは、立っていると景色は見えないですが、座ったときに丁度絶景を見ることができる、職人のこだわりと心遣いが詰まった造りになっています。
自然を中からも、外からも感じれ、心に安らぎを与えてくれる素敵なお部屋がたくさんあり、とても魅力的です。
箱根の温泉地は、渓谷沿いに作られていることが多く、富士山が見えません。
しかし、「福住楼」では、温泉地でも日本の富士山を感じられるように、このような窓に富士山を作っているお部屋があります。
たくさんの気遣いに溢れている福住楼の魅力はこれだけではありません。
みなさんは蝙蝠(こうもり)についてどのようなイメージを持たれていますか?
中国で、蝙蝠は5つの福をもたらす動物であると言われています。
宿にも蝙蝠の形にくり抜いた「幸せの蝙蝠」が隠れています。
ぜひ、実際に幸せの蝙蝠を見つけてみてください。きっと、幸せが訪れることでしょう。
所在地 : 250-0315 神奈川県足柄下郡箱根町塔ノ沢74
公式HP : 塔ノ沢温泉 福住楼
箱根のアーチ上の土木遺産「千歳橋」 自然に囲めれた道を散歩して
箱根湯本駅を出て、温泉街を塔之沢の方へ抜けて進み、温泉街を抜けると、どこか神聖な雰囲気に包まれた、多くの自然に囲まれます。
約10分でアーチ型の橋が見えてきます。
それが、箱根の玄関口として知られる「千歳橋」(ちとせばし)です。
1993年に建てられてから、土木遺産としても認定され、多くの人に愛されています。
それでは、千歳橋の魅力とは何なのでしょうか。
まず、造りに注目してください。
ただの橋ではなく、洋を取り入れ、細部まで工夫がされています。
散歩の道中、この橋が見えるとき心を打つ方も多いのではないでしょうか。
そんな多くの人々の癒しとなる橋は、箱根駅伝のコースとしても指定されています。
箱根駅伝のランナーの励ましになるのでしょう。
箱根湯本駅から、千歳橋に向かうまでの道も、自然豊かでとても素敵です。
溢れ出るマイナスイオンを体感してみてください。
所在地 : 足柄下郡箱根町塔ノ沢 国道1号
風情を感じる箱根「小田原みのや吉兵衞」で創業450年の味を堪能!
箱根湯本駅から温泉街を歩いて約4分のところに、創業450年の歴史を持つお土産屋「小田原みのや吉兵衞」があります。
小田原みのや吉兵衞は、お店の佇まいからも、その歴史を感じることができます。
戦国時代の浅井家をご存知でしょうか。
織田信長と深い関係がある浅井家ですが、「みのや吉兵衞」の初代吉兵衞は、なんとその浅井家の一族だと伝わっています。
そして、創業から現在まで、多くの旅人が訪れました。
そんな歴史を感じられるお店の造りにも、ぜひ注目してみてください。
看板や、店の造りはとても情緒が感じられます。
もともとは、かまぼこや塩辛などが有名なお店で、様々な種類のお土産を購入できます。
温かい甘酒もテイクアウトできるので、そちらもおすすめです。
寒い箱根湯本で、温かい甘酒は格別です。
歴史が感じられる場でほっと一息、心身ともに温まってから、箱根の旅をぜひお楽しみください。
所在地 : 250-0311 足柄下郡箱根町湯本691-5
公式HP : みのや吉兵衛 箱根湯本店
箱根は、多くの文豪や偉人が愛し、今もなおその伝統が紡がれている場所です。
そんな昔と今を繋ぐ、歴史旅を紹介しました。
箱根の歴史と現在に触れることで、きっと皆様の心を打つ機会は多いのではないでしょうか。