伝統産業と共に発展した 歴史あるレトロな街並みが目を引く桐生
群馬県桐生市では織物が昔から盛んでした。上州名物として「かかあ天下」が知られるように、多くの女性が養蚕、製糸、織物の仕事に従事していました。そんな伝統的な産業の歴史が今も残る桐生の魅力をご紹介します。
この記事の目次
約400年の歴史 群馬の重要伝統的建造物郡保存地区「桐生本町」
桐生駅から徒歩約20分の所にある桐生新町は、徳川家康の命によって1591年から1606年につくられた町で、絹織物業とともに発展しました。
桐生の町を作った当時の区割りや、明治・大正時代の建物が多く残っており、タイムスリップしたような街並みが広がっています。
このように守り続けられてきた街並みを、未来に残していくために重要伝統的建造物群保存地区に指定されたそうです。
また徳川家康との関わりはこれだけではなく、1600年に不足した軍旗を桐生の村々が僅かな時間で調達したことにより、絹織物の名がより高まったそうです。
このような重要伝統的建造物群保存には多くの文化財が今も残っています。
旧金谷レース工業㈱工場・事務所や旧北川織物工場などがあり、こちらの二軒は現在再利用をされていて、また建物が息を吹き返しています。
街中を歩くと多くの文化財に出会えるので、夢中になって歩くことのできる土地だと感じました。
所在地 : 376-0031 群馬県桐生市本町
桐生でもかなり珍しい 国登録有形文化財 蔵造りの平田家住宅旧店舗
桐生本町の中央あたりに建てられています。
1900年に建築された建物で、旧雑貨商店舗として利用されていました。
漆喰で塗られた蔵は白く、重厚感があります。また窓も店舗とデザインが揃えられていて、歴史を感じるつくりになっています。
肉眼ではなかなか確認できませんが、軒先の瓦には「宇」という家紋が記されているそうです。
これは、この建物を作った平田小三郎さんが父宇八さんの頭文字をとっていれたと考えられています。
本町通りで、店の横に土蔵がある建物は三軒だけだそうです。
参考程度にこちらは付近にある同じ様な土蔵を持つ建物の写真なので、この2つのような土蔵を持つ建物を探すのもおすすめ。
この地域でもとても貴重なものです。内部を見学することはできませんが、外観がいつでも見学できるので、是非立ち寄ってみてください。
実際に見ると壁には蔦も生えていて、古くからあることを感じさせる建物でした。
所在地 : 群馬県桐生市本町1-6-28
群馬桐生の平打ちうどん「ひもかわ」を堪能するなら「藤屋本店」
桐生の名産は幅の広いうどん「ひもかわ」です。
群馬県が小麦の産地であったり、桐生では忙しい女性が織物に携わっていたため、作り置きのできるうどんが好まれたそうです。
「ひもかわ」の起源は諸説ありますが、忙しい女性が少しでも早く作るために幅が広くなったという説もあるそうです。
女工さんの忙しさが伺い知れる説ですね。
重要伝統的建造物群保存の近くにはひもかわの人気店「藤屋本店」さんがあります。
桐生駅からは徒歩約20分ほどで行くことができます。
こちらのひもかわは比較的つかみやすい太さになっています。
のどごしがよくツルツルと喉を通ります。
桐生ではカレーうどんが人気ということで、カレーのひもかわをいただきました。
藤屋本店のカレーのひもかわは、ルーがよく絡みボリュームもあるので大満足の味でした。
カレーが絡むと太いひもかわが滑るので食べるときにはしっかりとつかむことが大切です。
所在地 : 群馬県桐生市本町1-6-35
公式HP : 藤屋本店
桐生本町全体が重要伝統的建造物郡保存地区に指定されている群馬県桐生町の街並みはいかがでしたか。
人々が守り続けてきた歴史が実際に足を運び現地に行くことで見えてきます。
歴史を体験できることまちがいなしのおすすめスポットです。