滝と自然が織りなす癒し空間 大多喜町養老渓谷で滝巡りに出かけよう
千葉県大多喜町から市原市にかけて流れる養老川によって形成される「養老渓谷」。春から夏にかけては新緑、秋は紅葉、冬は幻想的にライトアップされた紅葉と、一年中楽しめる房総随一の渓谷です。ぜひ週末には、自然を肌で感じられる癒しの滝巡りに出かけてみてはいかがでしょうか?
この記事の目次
大多喜町の滝巡りは大自然に魅了され個人が創り上げた「幻の滝」から
養老渓谷はいくつかのハイキングコースがあり、滝やお寺、絶景スポット、温泉が広がる魅力的なコースばかりです。
今回旅したのは、約4キロ、時間にして1時間ほどの見どころ満載”滝めぐりコース”です。
養老大滝と書かれた門から出発する人が多いようですが、今回は小沢又の滝から養老の滝を目指すお薦めの行き方を紹介します。
養老渓谷は車でのアクセスのほかに、公共交通機関を利用し、小湊鉄道養老渓谷駅やいすみ鉄道上総中野駅から行く方法もあります。
いすみ鉄道上総中野駅からバス・徒歩で約25分ほどの場所にあります、小沢又の滝は、またの名を「幻の滝」と言います。
まぼろし…?と言われるとどんな滝があるのかすごく気になりますよね!
幻の滝入口はこのレトロな看板が目印です。
幻の滝は個人が所有しているなんとも珍しい滝なのです。
オーナーさんに聞くところ、偶然見つけたこの土地と滝を気に入り、東京で経営していた飲食店を手放し、土地を開拓したとのこと。
これまで杉山に囲まれて人の目に触れることがなかったことから、5つの滝を総称して”幻の滝”と呼ばれるようになったと言われています。
個人で所有しているからこその手作り感ある道と、まじかで見れる滝の迫力・聞こえる水しぶき、周囲に広がる杉の木、すべてが相まって成り立つ癒しの空間です。
所在地 : 298-0278 千葉県夷隅郡大多喜町小沢又1007−1
大多喜町養老渓谷 季節で表情変わるパワースポット 遊歩道散策
幻の滝を堪能した後は、房総一名瀑と言われる養老の滝を目指します。
養老の滝は粟又の滝(あわまたのたき)という名で親しまれており、幻の滝から約10分程歩くと見えてくる階段を降ります。
先へ進むと整備された石畳の遊歩道があらわれます。
遊歩道は全長約2.5㎞ほどなので楽しくハイキングできます。
遊歩道からみる緑豊かな自然と川幅の広い養老川はハイキングに最適なルートであり、滝めぐりコースの魅力です。
周囲に広がる木々は、春は新緑、秋は紅葉が色づき、四季を感じられます。
そして垂直の岩壁からしたたる水に風情を感じつつ先に進みます。
すると、いくつかの小さな滝が見えてきます。
遊歩道のすぐそばを流れる緩やかな養老川とは違い、高い所から流れ出る水の勢いと聞こえる滝の音には自然のパワーを感じます。
そして奥まで続く養老川もまた、川幅の広さ故に感じる流れの緩やかさとたまに魅せる激しい流れに魅了されます。
どこを見渡しても雄大な自然に囲まれ、大自然がもつパワーに癒され、活力がみなぎります。
所在地 : 298-0277 千葉県夷隅郡大多喜町粟又
大多喜町養老渓谷滝巡りの最後は名瀑「養老の滝」で奥深い魅力に迫る
そして遊歩道の最後に養老の滝が見えてきます。養老の滝は、全長100mあり横幅の広さが特徴の滝です。
これまでは細く高低差のある滝が多く、勢いよく流れ落ちる勇ましさが魅力の滝でしたが、養老の滝は横いっぱいに広がった緩やかな傾斜を末広がりに流れていきます。
緩やかな流れに反して、見る人を飲み込むような圧倒的存在感を放つ養老の滝。房総一名瀑と言われるのも納得です。
お昼時には滝が流れ落ちるふもとで、滝を眺めながら昼食を楽しむ人や、本格的なカメラでいくつものアングルから写真を撮る人など、様々な楽しみが出来ます。
さらに、近くにある階段を上ると小さな小屋があり、滝を見下ろせる展望台になっています。
その小屋から見る滝は、下で真正面に見る景色とは違った角度で見ることが出来、まさに絶景ポイントです。一概には語れないほど様々な表情を魅せる滝がこのコースの最大の魅力です。
滝めぐりコースでいくつも滝を見たからこそ分かる滝の違いをぜひ感じてみてください。
養老の滝の側にある階段を上がり、養老大滝と書かれた門を抜けゴールです。
珍しい個人所有の幻の滝から始まり、四季折々の自然を楽しみながら遊歩道を抜け、最後にして最大の名瀑・養老の滝を巡るこのコースは最初から最後まで自然の魅力あふれる最高のハイキングスポットです。
四季や滝によって表情を変える養老渓谷はいかがでしたか?
他にもコースがあり、まだまだ魅力が詰まった養老渓谷へぜひ訪れてみてください。養老渓谷は温泉郷でもあり、旅館も点在しています。
滝を巡り、温泉で癒され、美味しいお料理を旅館で堪能するのもいいですね。