高雄は隠れた宝の山!京都の自然の中で歴史と美味しいお茶を楽しむ旅
みなさんは高雄をご存知ですか?嵐山の近くにあるのですが、あまり知らないという方が多いのではないでょうか。
バスに数十分揺られ、どんどん山中へと移り変わる景色を楽しみながら到着したのは「山城高雄駅」。見渡す限りの緑に囲まれた山の中です。高雄という山の中には世界遺産や文化財、素晴らしい景色などの宝が山のようにあります。高雄に眠る宝探しの旅に出かけてみませんか?
この記事の目次
宝探しの始まりはここから!源頼朝、空海などから愛された「神護寺」
まず初めに訪れていただきたいのは「神護寺」(じんごじ)です。なぜなら、行きに20分ほどかかる階段があるため、到着してすぐの1番元気な時に訪れるのがオススメです。初めは「20分も山を登るの!?」と思われるかもしれませんが、登ってみると達成感があり、良い運動になったと感じられるでしょう。途中に眺めが良く、おやつやお昼ご飯も食べられるお茶屋さんがあるので、休憩を挟みながら行くこともできます。
神護寺は781年、平安遷都を提唱した和気清麻呂(わけのきよまろ)によって建立された、真言宗の別格本山です。大火など様々な時代に耐え抜き、現在でも国宝が17点、重要文化財が2877点所蔵されています。
金堂は神護寺の中で唯一、拝観することができ誰もが目にしたことのある文化財などを真近で見ることができます。あの有名な国宝「源頼朝像(みなもとのよりともぞう)」と「平清盛像(たいらのきよもりぞう)」は、門外不出と言われていた「ミロのヴィーナス」などと交換でフランスに渡り、ルーヴル美術館で展示されたという逸話も残されています。金堂内に飾られているのは模写ですが充分迫力があり、模写だからこそギリギリまで近付いて見ることができるという利点があります。
おすすめ!楽しみながらできる厄払い!神護寺名物「かわらけ投げ」
神護寺に来てぜひ体験していただきたいのは、「かわらけ投げ」。
目の前に広がる森の中にかわらけを投げることで、厄を落とせると言われています。このかわらけは素焼きであり、投げても耳障りな音がせず素材は土に還るので、安心して楽しむことができます。
運慶作の釈迦如来像は大迫力!重要文化財を間近で拝める「西明寺」
西明寺は天長年間(824~34)に弘法大師の弟子智泉が開創した真言宗大覚寺派の寺院です。ここは神護寺や高山寺ほど文化財の数は多くないですが、本堂の中を拝観する際に、釈迦如来像などを数㎝の間で見ることができるというのがとても大きな特徴です。ここまでの近さで見られるのは、高雄の中で西明寺が1番でしょう。
またお寺の方は、様々なお話をしてくださりました。有料の拝観場所は撮影禁止されているお寺が多い中、仏様が写らなければ撮影してよいと仰ってくださり、さらにオススメの写真スポットまで教えてくださるほど親切な方でした。西明寺の方を始め、高雄の方はとても温かいので積極的にお話してみてはいかがでしょうか。
お茶発祥の地で、おいしいお茶と川床を楽しめる店「とが乃茶屋」
高山寺の裏参道を抜けてすぐのところに、「とが乃茶屋」というお店があります。清滝川に面しているので川を眺めながら、京都ならではの「京番茶」をいただくことができます。栂尾駅の目の前にあるので、来てすぐ寄るも良し、帰り際に寄るも良しです。またとが乃茶屋以外にも、お茶発祥の地というだけあってお茶処が充実しているので、歩き疲れたらすぐに休憩を取ることができゆっくり自然を楽しむこともできます。
高雄には国宝や世界遺産、重要文化財だけでなく、豊かな自然、人との出会い、京ならではの味覚など、様々な宝を見つけることができます。きっとあなたにぴったりの宝も眠っていることでしょう。さあ、次の旅先は高雄にしてみてはいかがですか?