日本遺産の茨城県水戸 歴史に触れながら 街歩きをしませんか?
水戸と聞いてみなさんはまず何を思い浮かべるでしょうか?水戸黄門や水戸納豆は有名ですよね。ですが今回はみなさんが思いつかない水戸を紹介したいと思います。訪れてみないとわからない、素敵な場所がここ、水戸にはたくさんあります。
この記事の目次
訪れるべきはここ!水戸といえば梅まつり、みなと偕に楽しむ偕楽園
金沢の兼六園、岡山の後楽園とともに日本三名園のひとつとして知られる水戸の「偕楽園(かいらくえん)」。1842年に水戸藩第9代藩主徳川斉昭公(とくがわなりあきこう)により造られました。
広大な園内には約100品種3000本の梅が植えられています。水戸の梅まつりは有名ですよね。そのほかにも春には桜、初夏には真っ赤なつつじ、秋には萩やもみじなど、四季折々で楽しめる園になっているんです。
さて、偕楽園を歩く前にまずは水戸黄門で知られる徳川光圀公と徳川斉昭公を祀る神社、「常盤神社」にお参りをしましょう。
境内には義烈館(ぎれつかん)などがあり、水戸藩の歴史を感じます。
偕楽園で存在感を放っているのは斉昭公が別邸として建てた「好文亭(こうぶんてい)」です。外からは二階建てに見えるのですが、実際には木造二層三階建てになっているんです。急で足場の狭い階段を上った先にある「楽寿楼」から見える景色はぜひご覧いただきたいです。雨戸を端によせた造りのため、とても開放的で五感で自然を感じることができます。
国重要文化財!徳川斉昭の教育への熱意感じる昔の総合大学 弘道館
こちらは水戸駅から徒歩15分ほどのところにある1841年徳川斉昭により創設された藩校、「弘道館(こうどうかん)」です。大通りから一本、道に入ると歴史を感じさせる街並みが顔を出します。藩校として全国一の規模を誇った弘道館は、儒学だけでなく医学、兵学、武芸など、実用的な科目も備えた総合大学ともいえるものでした。梅を愛した斉昭でしたから、この敷地にもたくさんの梅が植えられています。
藩校の近くということで周囲には小中高と学校がそろっており、校舎も景観を崩さないよう、きれいながらも城下町のような街並みでした。
市民の憩いの場 黒鳥や白鳥が見れてサイクリングもできる千波公園
千波公園にはウォーキングやランニングする地元の方々がたくさん訪れています。近くにはレンタサイクルもあり、遠くまで足を延ばしてみるのも楽しいかもしれません。千波湖(せんばこ)を囲むように木も植えられているので、春には桜、夏は新緑、秋は紅葉など、四季折々に私たちを迎えてくれるでしょう。
さらに、千波湖には黒鳥や白鳥などの多様な生き物が生息しています。人慣れしているのか、動じないので驚くほど近くで見ることができます。
日本で最初に食べられた?水戸黄門もお気に入りの水戸藩ラーメン
日本で最初にラーメンを食べたのは水戸黄門で知られる徳川光圀公だと言われています。
その味を再現した水戸藩ラーメンが食べられるお店が県内に8店舗あります。
その中の一つの「中華料理石田屋」に行ってきました。カウンター席のみで昔ながらの雰囲気が漂い、常連客にも愛されている、そんなお店でした。
そのまま食べるとさっぱりで、薬味を入れると味が締まり、病みつきになる味でした。
徳川斉昭は「一張一弛」を大切にしてきました。オンとオフをしっかりつけようという意味で、弘道館を開いた翌年に偕楽園が開かれています。
勉強するときは集中し、息抜きに偕楽園を訪れる。バランスを保ちながら日々精進するようにと斉昭は考えていたのではないかと訪れてみて感じました。
また、偕楽園は三名園のうちで唯一入園料が無料です。そんな思いやり溢れる水戸のまち、歴史を感じながらぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。