俳句の偉人松尾芭蕉が歩いた埼玉県草加の町ってどんなとこ?
埼玉県草加市。
東武スカイツリーラインに揺られ駅を出てみると、駅前は賑やかでたくさんのお店が並んでいます。ところが駅前を離れて少し歩くと、古い町並みが出迎えてくれます。
都会の喧騒を忘れさせるかのような世界がそこにはあります。
「おくのほそ道」にまつわる風景地を初め、歴史民俗資料館などがあり、地域の方から直接歴史を学ぶことの出来る場所があります。ゆったりとした草加の町並みを堪能しながら、草加の歴史を肌で感じてみてはいかがですか?
この記事の目次
松尾芭蕉が歩いた「おくのほそ道」にまつわる日光街道を歩いてみた
日光街道の二の宿駅である草加は、松尾芭蕉の「おくのほそ道」の中で最初に登場する宿です。
「もし生きて帰らばと、定めなき頼みの末をかけ、その日やうやう早加といふ宿にたどり着きにけり」と記されています。この文章は人々の別れを惜しみ、肩の荷の重さに苦しみながら歩いた、第1日目のたどたどしさを強調しているのではないかという説があります。
身一つで旅立とうとした芭蕉にとって、最初に見つけた草加は安心感をもたらした、そんな場所だったのではないでしょうか。2014年3月18日には、「おくのほそ道」に関連する草加を含む10県13件の名勝地が、後世の人々の風景間に影響を与え、今なお、その時代の雰囲気を伝える優れた風致景観として評価されました。松尾芭蕉の後を追って旅に出るのもいいかもしれませんね。
歴史民俗資料館で気さくな館長に学ぶ草加の歴史
1983年、県内初の鉄筋コンクリート造りの草加小学校西校舎を改修し、歴史民俗資料館がオープンしました。草加市では初となる国の有形登録文化財です。
資料館の中は、歴史が好きなあなたにとって興味深いもので溢れています。
こちらは1929年の春、綾瀬川から出土された最古の丸木舟です。ほとんど完全に近い状態で発見されました。そして昔、水稲農耕地帯が広がっていた草加周辺の地域を開発する際に使用された農耕や農具なども展示されています。
最後に、草加といえば有名なのは草加せんべいですよね。せんべい作りの工程や道具を紹介しているコーナーもあります。
ここでは草加市の歴史について1,600点の展示品からのみならず、草加に大変詳しい館長さんから直接お話を聞いて学ぶことができます。とても気さくな館長さんが丁寧に教えてくださいますよ。ぜひここで、草加の歴史に触れてみてください。
札場河岸公園で景色を眺めながら一休み。松尾芭蕉の足跡がここにも!
歩き疲れた足は、この札場河岸(ふだばかし)公園で癒すのがオススメです。ここには、公園を上から眺めることのできる小さなタワーのようなものがあります。
景色も良くのんびりできますよ。さらに、甚左衛門堰(じんざえもんぜき)という歴史的遺産もあります。
公園の東側にある堰です。かつて伝右川と綾瀬川を結んでいました。1998年には埼玉県の有形文化財に指定され、歴史的遺産として大切に保存されています。そして、公園の先には矢立橋が見えます。
1994年に建設され、橋名は「おくのほそ道」の「行く春や鳥蹄き魚の目は泪、これを矢立の初めとして…」にちなんで名付けられました。ぜひ松尾芭蕉に思いを馳せながら、ここで足を休めてみてください。
草加せんべい作りに挑戦!自分で作ったおせんべいはもっと美味しい!
草加市には草加せんべい発祥の地を表すものとして「草加せんべい発祥の地碑」が、おせん公園に立っています。
そしてここは、市民の憩いの場として知られています。
そんな草加市ではいたるところで、草加せんべい作りの手焼き体験が出来るのです!
工程はとっても簡単。生地をひっくり返しながら押し瓦で押す作業を繰り返し、こんがりキツネ色になったら、表面に醤油をつければあっという間に完成です。
誰でも簡単に作れます。値段も70円と気軽にできるので、ぜひご自分で草加せんべい作りを体験してみてください。