昔ながらの風景たちが織り成すロマンと遊び心溢れる「まち」藤沢
電車の車窓から見える青い海と木々の鮮やかな緑のコントラストに目を奪われながら、到着したのは「江ノ島」。
今回は藤沢エリアの代表とも言える江ノ島から旅がスタートします。もちろん旅は江ノ島だけでは終わりません。
なぜなら、藤沢エリアの魅力は江ノ島だけでなく、もっと広く至る所に潜んでいるからです。
賑やかな部分から、自然の力が溢れるパワースポットのような部分まで、新たな藤沢の魅力を余すところなくお届けします。
この記事の目次
ガイド通りでは面白くない!江ノ島で見つけた、童心に返る冒険の道
駅の改札を出て振り返ると、何度見ても印象的で、南国にでも来たかのような印象を受ける建物が視界いっぱいに映ります。関東の駅百選にも認定されている小田急片瀬江ノ島駅の駅舎は、竜宮城をモチーフにしているという、まさに夢の世界への入場ゲートのよう。真っ直ぐ海を越えて、まるで架け橋のように江ノ島に繋がる道を渡りきると、江ノ島の大きく堂々と構える鳥居が私たちを迎えるように、どんと目に入ってきます。
鳥居を通って真っ直ぐに弁財天を通って頂上へ…しかしガイド通りとなると面白くないですよね。
少しばかり冒険をしてみませんか?
この小道はどこに続いていくんだろう…というワクワクする気持ち。童心に返ったような感覚があります。
進んでいくにつれて民家と食堂が混ざり合いながら建ち並ぶように変わっていく風景は人々の密接な関係が表れているように思えます。
「頂上への道」と書かれたユニークな標識を横目に、階段をさらに登ると気付けば背後にはレトロな街並みと共に、
その奥にある煌めく相模湾が眼下に望めます。頂上に向かって歩みを進めていくとサムエル・コッキング苑や江ノ島展望台のシーキャンドルへと向かう正規ルートに繋がります。
探検しながら気分転換しませんか?江ノ島のパワースポット「岩屋」
定番のサムエル・コッキング苑や江ノ島展望台のシーキャンドルよりもオススメしたいのが江の島岩屋です。
江の島岩屋の洞窟は江島神社の発祥地で、古くから龍神が棲む竜窟として信仰されてきた場所です。修験道の開祖である役小角(えんのおづの)を始め日蓮聖人などが修行し、源頼朝が戦勝祈願した場所でもあるのです。
薄暗く、ひんやりとした岩屋の洞窟を進んでいき道の途中で貸し出されるロウソクを手に暗闇の中、第一岩屋へと進んでいきます。第一岩屋、別名「岩屋本宮」は、厄落としや悪縁切りのスポットです。
道が二手に分かれる右側の再奥には約1500年前に鎮座したとされる江島神社の発祥地が、一方富士山の風穴に通じていると言われる左側には日蓮聖人の寝姿像があります。
ロウソクを返却し、続いて第二岩屋へ。第二岩屋は活力アップ、いわゆるパワースポットと呼ばれており、奥にある音と光で演出されている龍神像には強いパワーがあるといわれています。江の島岩屋はパワースポットと言われるだけのことがあり、独特の雰囲気を醸し出し、凛とした中でどこか心が落ち着くような不思議な空気感があります。
・藤沢市観光課 公式HP:http://www.fujisawa-kanko.jp/spot/enoshimaiwaya.html
江ノ島に店を構えて1年、でも築100年の店「こと屋」をご紹介
続いてご紹介するのはできて1年、築100年の「こと屋」。なぜ「できて1年、築100年の店」なのか、皆さん気になりますよね?
実は元々あった古民家を改装してつくったお店が「こと屋」なんです。そのため元々あった古民家は築100年のもので、改装とはいっても店内にある家具などは全て元からあったものを使っているようです。古民家ならではの温かみが感じられる内観で、店内からは相模湾が一望できる素敵な立地。日中歩き回った後のお昼休憩で訪れるにはピッタリです。
夕方の日が傾き、また違った景色になった相模湾を眺めながらの食事もおすすめです。そして「こと屋」の看板メニューといえば、「生しらすうどん」です。昆布だしベースの
タレがかかったうどんの上に生しらす、そのさらに上に青ネギとイクラと卵。
何とも豪華な一皿です。卵を混ぜる前と混ぜた後とで2つの味わい方が楽しめる、まさに一皿で二度楽しめる品になっております。さらに、こと屋には生しらすうどんを注文する方限定でメニューにある数種類の小丼ぶりからご自分の好きなものを選んでセットにできる贅沢なメニューもあり、自分の好みで組み合わせることができるのです。嬉しいメニューですね!
・はまれぽ.com:http://hamarepo.com/story.php?page_no=1&story_id=4953
東海道五十三次として昔話のある町「藤沢宿」秘められた魅力とは?
場所は変わって藤沢駅周辺。昔の名残が残る宿場町をご紹介します。藤沢宿は、東海道の江戸日本橋から数えて6番目の宿場町です。
戦国時代にはすでに交通上の要地であった藤沢宿ですが、駅制(えきせい)が定められるにあたって藤沢宿として整備、成立しました。この宿場町は藤沢駅から清浄光寺(通称 遊行寺)に向かって歩いて行くにつれて姿を現していき、周辺にはお寺がいくつも点々と存在しています。その光景は、現在の建造物と混ざり合うことなく、しかし浮いたように見えるわけでもなく、まるで今と昔の光景が共存し、共に時を過ごしてきたかのような独特の雰囲気があります。
遊行寺の前には鮮やかな赤が目を引く遊行寺橋が、また、清浄光寺本堂から真っ直ぐのびる石畳の参道には木々が参道を覆うように立っているため、夏は緑が作る幻想的なトンネルとなる不思議な参道です。しかし春夏秋冬季節によって表情が変わるトンネルでまさに日本の持つ四季の美しさや素晴らしさを実感できる参道なので、少し足を伸ばして散歩してみるのもいいですね。
・藤沢市ふじさわ宿交流館HP:http://www.fujisawa-kanko.jp/fujisawashukukouryukan/kyutoukaido/fujisawashuku.html
今回紹介した「行く旅」行く度に新発見が隠れた魅力いっぱいの街「藤沢」。藤沢の隠れ名所や魅力は他にもまだまだ沢山あります。
藤沢というまちは、江ノ島や湘南など有名な所が旅行の候補にあげられることが多いですが、藤沢の昔の街並みが変わってしまっている部分があってもやはりどこかには昔ながらの景色であったり、名残が残っています。
今も昔も人々が残し続けてきたもの、伝え続けてきたものがあるからです。人々に大切にされ、守られ、育てられてきたのです。食であったり、建物や細道脇道一本であっても昔と今とで繋がっていることを五感で感じることが出来ます。
そして何より、小さな旅でも行く度に新しい景色だったり、新しい情報や知らなかった背景がまだまだ出てくる歴史的探求に無限の可能性がある地域です。まだ知られていない藤沢の魅力を宝物探しのように探してみたくはありませんか?