鉱山見学だけじゃない!養父の鉱山の周辺地域で当時の生活を感じる
明延(あけのべ)鉱山地域の楽しみは坑道見学だけではありません。周辺地域も、当時の風格を味わえる施設などがたくさん現存しています。
今の時代に、鉱山地域の生活触れるということは、普段の生活ではまずありません。そんな未開の地を味わう楽しさがここには溢れています!
そんな風情あふれるこの地域をご紹介していきます。
この記事の目次
養父の鉱山地域の玄関口!「あけのべ憩いの家」で地域の情報を得る
過去、日本一のスズ採掘鉱山として知られた明延(あけのべ)鉱山。
そんな明延鉱山地域へ来てまず訪れるべきなのが「あけのべ憩いの家」です。
坑道探検会の出発地でもあるここは、「和田山IC」から車で約1時間でアクセスできます。
この「あけのべ憩いの家」は、明延鉱山地域の観光案内所となっています。車で明延鉱山地域へ向かうとちょうど最初に通る位置に存在しており、駐車場も豊富です。
また、坑道見学の予約などもここで行います。
地域の無料パンフレットや関連グッズなども取り揃えてあり、散策の始点にはもってこいの施設です。
施設内には地域の方々がたくさんいらっしゃり、おすすめスポットなどを優しく教えてくださいます。おかげさまで時間を有効に使って散策が出来ました。
明延に来たらまずはここでの情報収集から始めましょう!
所在地 : 兵庫県養父市明延1184
養父の鉱山労働者の通勤を支え続けた「1円電車」の過去と今に触れる
「一円電車」というものの名前を聞いたことのある方は少なくないかもしれません。
「一円電車」とは、当時鉱山労働者の通勤に利用されていた交通機関のことです。
その名の通りたった1円で乗ることができ、その外観からも当時の労働者たちに愛され続けていた電車でした。
当時でも一円は安価で、労働者たちが気兼ねなく乗れるようにこの値段設定であったそうです。
こちらはあけのべ憩いの家の正面に展示されている「白金号」です。
一円電車には「しろがね号」「くろがね号」「あかがね号」の3種類が存在し、それぞれ特徴が異なります。
上図は、そのうちの「あかがね号」に引かれていた機関車、鉱車です。これらはすべて当時利用されていたものがそのまま展示されています。
そして、明延ではこの1円電車をテーマとした「一円電車祭り」が毎年行われています。
この日には、なんと当時実際に使われていた「くろがね号」に乗車することが出来てしまいます。料金はもちろん「1円」です。
その他にも様々なイベントが行われ、例年2000~3000名もの方が訪れるそうです!
筆者自身も一円電車というものを訪れるまで知らなかったですが、その過去の功績や希少価値を知り、是非試乗してみたいと思いました。
所在地 : 兵庫県養父市明延1184
養父市明延に現存する当時の面影 街並みを散策し 生活を感じる
明延のまちには、今も当時のままに残されている建物などがたくさんあります。
それらに触れて当時の生活を感じることも明延鉱山地域散策のひとつの楽しみです。
こちらは、豊臣秀吉によって支配されていたこの鉱山地域に、その当時から存在する「両松寺(りょうしょうじ)」です。
この「両松寺」にある梵鐘(ぼんしょう)が下図です。
この梵鐘は、1595年に明延鉱山産出の銀・銅を用いて鋳造されたもので、明延の繁栄と縁者の冥福を祈願して奉納されました。
この梵鐘は養父市の指定文化財にも選定されています。
こちらは当時のままに残された、当時のたばこ屋さんです。この独特の龍の絵がこの建物のポイントです。
これらの他にも、明延鉱山地域には当時の面影が守り続けられているところがたくさんあります。
歩いているだけでも楽しむことのできる明延の街並みも欠かせません。
訪れてみたところ、この両松寺は綺麗に保存されており、当時の面影を感じることが出来ました。
両松寺 所在地 : 兵庫県養父市大屋町和田809
明延鉱山地域の街並みについてご紹介してきました。
この地域には鉱山以外にも当時の風格漂う場所が数々あることを感じていただけたでしょうか。
普段味わうことのできない鉱山地域ならではの建物や街並みがここでは一挙に味わうことが出来ますよ。