HISTRIP(ヒストリップ)|歴史的建造物に泊まろう

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山梨県甲州市 奈良時代から明治時代まで偉人たちとめぐる歴史旅

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    都心から電車で約1時間30分と好アクセスながら、多くの史跡がのこる山梨県甲州市。
    この地の名将といえば武田信玄ですが、ほかにも多くの偉人とゆかりがあることをご存知ですか。
    意外な偉人たちと出会える、素敵な歴史旅へご案内します。

     

     

     

     

    大善寺 奈良時代の名僧行基が開いた国宝と重要文化財の甲州ぶどう寺

     

     

     

     

     

    甲州市、中央線勝沼ぶどう郷駅から車で約5分。大善寺(だいぜんじ)を訪れました。

     

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    奈良時代の718年、名僧行基が甲斐の国を訪れた際、手にぶどうを持った薬師如来の夢を見たという言い伝えがあります。
    そのお姿と同じ薬師如来像を刻んで安置したのが、この柏尾山大善寺なのです。

     


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    長い石段をのぼっていくと、1704年創建の仁王門がみえてきます。
    大きさと威厳に、ただただ圧倒されます。

     

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    仁王門を通り過ぎると、さらに石段がつづきます。

     


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    石段をのぼりきると現れるのが、国宝である薬師堂です。
    弘安の役の数年後に建てられたものなので、築730年以上の歴史ある建築物です。
    内部には、ぶどうを持った薬師如来像を含む薬師三尊像(秘仏)や十二神将立像など、国の重要文化財が多数おさめられています。

     


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    薬師堂の外に出ると、高台から甲府盆地の絶景が望めます。

     


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    大善寺の別名はぶどう寺。敷地内にはもちろんぶどう畑があります。
    行基はこの大善寺に薬師如来像を安置したのち、法薬としてのぶどうの作り方を人々に教えました。
    このことが、勝沼地域周辺でぶどうが栽培されたきっかけであり、甲州ぶどうの起源であると言い伝えられています。


    雄大な自然と歴史に触れて、リラックスできる旅になりました。

    名僧行基とぶどうにまつわる伝説がのこる大善寺を、ぜひ訪れてみませんか。

    所在地 :山梨県甲州市勝沼町勝沼3559
    公式HP :柏尾山大善寺

    参考 大善寺パンフレット

     

     

     

     

    新選組近藤勇激戦の地 甲州勝沼柏尾坂の戦いを偲ぶ 柏尾古戦場跡へ

     

     

     

     

    大善寺をお参りしたあと、徒歩約3分。柏尾古戦場跡(かしおこせんじょうあと)で、激動の時代をしのびます。

     

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    勝沼の自然に囲まれて立っているこちらの立像は、新選組局長近藤勇です。
    1868年(明治元年)勝沼の地で、近藤勇率いる甲陽鎮撫隊(こうようちんぶたい)と、板垣退助率いる新政府軍との戦がありました。
    これが甲州における戊辰戦争唯一の戦い、「甲州勝沼柏尾坂の戦い」です。

     

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    新政府軍の東進を阻止すべく甲府城の接収を目指した近藤勇でしたが、3000人の新政府軍を率いる板垣退助に先を越されたことで、勝沼に布陣。この地での戦が勃発しました。
    近藤勇は敗北、江戸へ背走します。これが、彼の最後の戦となりました。

     

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    大善寺境内でも、柏尾坂の戦いは紹介されています。
    仁王門を背景に刀を握る近藤勇が、りりしく描かれています。


    甲州で、幕末の歴史に思いを馳せることができるとは思いませんでした。
    時代の移り変わりに大きくかかわった街なのだということがわかりますね。
    幕末から明治へ移行する分岐点となる戦いの跡地で、その歴史に浸ってみてはいかがでしょうか。


    柏尾古戦場跡 所在地 :甲州市勝沼町勝沼409-1316

    参考 甲州勝沼の戦いwikipedia

     

     

     

     

    女流作家樋口一葉の里 塩山市慈雲寺で文学に触れる素敵な歴史旅を

     

     

     

     

    続いては電車で中央線塩山駅へ移動し、そこからバスで約10分。樋口一葉ゆかりの慈雲寺(じうんじ)を訪ねます。

     

     

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    こちらが天龍山慈雲寺です。
    春はイトザクラが美しく、多くの観光客でにぎわいます。
    樋口一葉の父、樋口則義(のりよし)と、母多喜(たき)は、ここ慈雲寺の寺子屋で出会いました。
    塩山市は、樋口一葉のご両親のふるさとなのです。

     

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    参道左側に、樋口一葉の像があります。
    本を持ち、硯や筆をならべた文机に姿勢よく向かう一葉。
    明治初期の女流文学者として名高い彼女ですが、こちらの像は、勉強熱心で可愛らしい少女といった佇まいです。

     

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    慈雲寺境内には、樋口一葉の文学碑がひっそりとたっています。
    これは一葉の没後26年後、1922年に彼女をしのんで建立されたものです。
    建立賛助者名簿のなかには、与謝野鉄幹(てっかん)・晶子夫妻や平塚明子(らいてう)、森鴎外など、日本を代表する文学者の名前がずらり。
    樋口一葉が、多くの文豪から愛される存在であったことがうかがえます。


    多くの人々から愛された一葉を、甲州の人々もまた、大切にしていたのですね。
    慈雲寺は人の温かみが感じられる、素敵な場所でした。
    ぜひ樋口一葉とともに、文学史にふれるたびをお楽しみください。

    所在地 : 山梨県甲州市 塩山中萩原352
    公式HP : 天龍山慈雲寺

    参考 慈雲寺HP

     

     

     

     

    奈良時代から明治時代まで、偉人たちとめぐる甲州歴史旅。いかがでしたか。
    甲州とゆかりがあるのは、武田氏だけではありません!ぜひ、足を運んでみてください。
    あなたが知らなかった甲州に出会える、すてきな旅になるに違いありません。