津山に来たら必ず歩きたい ~城下町に残るレトロな町並み散策~
昔ながらの町屋やお屋敷が今も多く残る岡山県津山市。
津山城を中心として城西と城東という地区に分かれており、城東地区は国重要伝統的建造物群保存地区、通称重伝建地区に指定されています。
歴史建築が好きな人にはたまらない建物がいたるところにありました。
歴史と文化の城下町というキャッチコピーの通り、様々な文化を町中から感じてきました。
この記事の目次
津山城下の面影をたどる旅 穴場のお店を探しながら重伝建地区を歩く
JR津山駅から徒歩30分。
城下町としての津山ができるのは、1603年に森蘭丸の弟である森忠政が美作国(みまさかのくに)に封じられたことから始まったとされています。
津山の城下町には主に、忠政に従って美濃からやってきた商人や職人、津山周辺の有力な商人や職人が住んでいました。
町人町は職種により居住区が異なり、寺町は城下の東西に集中させています。
津山の観光案内所においてある『津山ご城下めぐり旅』という四つ折りのパンフレットに城東・城西地区について詳しく紹介されています。
城東、城西のどちらの地区にも歴史的な町並みは残っていますが、特に町屋が並ぶ景色を見たいのならば、国重要伝統的建造物群保存地区に指定されている城東地区がお勧めです。
簡単に津山の町屋の特徴をご説明すると、まず火事が移ることを避けるための袖壁、さらになまこ壁という意匠が二階の壁に施されています。
焼き杉の壁面や隣り合う家とくっついている低い軒庇、格子窓などが上げられます。
それらの町屋を利用して古くから続く銘菓のお店や、新しくできたカフェなど様々なお店があるので、是非探してみて下さい。
町屋がいくつもの町にまたがって続いているさまは圧巻でした。それぞれの家に個性があり、自分好みの装飾を探すのも楽しかったですよ。
城東地区の大豪邸 変わらず美しい城東むかし町屋(旧梶村家住宅)
JR津山駅から徒歩30分。
津山洋学資料館を少し越えた先にあるのが旧梶村家のお屋敷、現在の城東むかし町屋です。
津山城から城東地区を歩いていると突如として出てくるお屋敷です。
門からのぞいてみるとまるで絵画のような庭と建物がお迎えしてくれます。
入り口はその隣で、入ってみるとその奥行きの広さに驚きます。
もともとは江戸後期に母屋の一部が作られ、その後昭和に至るまで増築を重ね現在の大きさになったそうです。
二階は総ガラス張りというとても豪奢なつくりになっています。
梶村家の血筋の方に伺ったところ、風と日の光を入れるためこのような形になったのだとか。
現在は残念ながら危険なためあがれないということです。
扉や棚などいたるところの装飾が素敵です。ガラスも昔のまま、手作りのものだそうです。
少しゆがんでいるのがまた味があっていいですよね。
どこから見ても絵になる素敵な邸宅でした。
縁側からのんびりとお庭を拝見できて有意義な時間を過ごせました。
ちなみにこの建物、1997年の朝の連続ドラマのロケ地でもあったそうなので、どこかで見たことがある人が多いのではないでしょうか。
所在地 : 岡山県津山市東新町40番地
作州城東屋敷で城東の町を知る 津山祭りの風を感じるだんじり展示館
津山駅から徒歩20分ほどのところにあるのが、作州城東屋敷(さくしゅうじょうとうやしき)です。
シンボルマークは大きな屋敷の白壁と、木製のはしごでできた火の見やぐらです。
火の見やぐらはとても目立つので是非探してみて下さいということで、今回は入り口の看板だけ載せておきます。
こちらの建物では津山の町ごとの特徴をパネルで紹介しています。
こちらの建物のドアはむかしのままの形だそうで、今でも毎朝扉を跳ね上げて上からつるして支えているんだそうです。
建物の裏には「だんじり展示館」という大きな建物があり、中には4台のだんじりが設置されています。
近くで見ると案外大きい。
津山には48台のだんじりがあり、内20台が県の文化財なんだそうです。
毎年10月に行われる津山祭りでこのだんじりは使われ、大きな賑わいを見せるとか。
壁一面にあるのは津山の風景の水彩画です。消えてしまった風景もありますが、今でも残っている町並みも多くありました。
この絵を見てから同じ場所を探すというのも楽しそうですね。
こちらはくくり猿といって津山の新しい工芸品なんだとか。なんともいえない可愛さ。
昔ながらの道具があふれる城東屋敷、この家でどんな生活がなされていたのか気になりました。
所在地 : 津山市中之町19番地
津山は今まさに町屋の保存と利用に力を入れている土地です。
新しくできたお店から老舗まで、建物ごとの特徴を探しながら歩く楽しみがあります。
一部リノベーションの真っ最中の建物もありましたが、来年どう変化しているのかとても楽しみです。
お気に入りの町亜風景を探しに行きませんか。