出雲大国に今も伝わる国引き神話と国譲り神話 伝説ゆかりの地を巡る
島根県出雲には、昔から伝わる様々な神話があります。
出雲国風土記に書かれていた国引き・国譲りの神話や、出雲大国など、今でも伝説が語り継がれています。
ここではそのような伝説にまつわる場所を巡って、出雲の地を旅してみましょう。
この記事の目次
出雲国風土記に記されていた国譲り・国引きの謎についてみてみよう
出雲大社から歩くこと約5分。
出雲大社の隣にある、島根県立古代出雲歴史博物館があります。博物館には、出雲市の歴史についての神話や歴史的発見の数々が展示されています。
8世紀につくられたとされている『出雲国風土記(いずものくにふうどき)』には、ある神話が記されています。
『出雲国風土記』は、全国で唯一完全な形で残されている風土記とされています。
気になる神話について簡単に説明すると、「この出雲という国が小さかったために海の向こうにある島を引っ張ってきてつなぎとめた」という神話が記されています。
これが「国引き(くにびき)神話」です。
神話によると、そうして今の島根の半島は出来たといわれています。
出雲大社はかつて、杵築大社(きずきたいしゃ)と呼ばれていたことがありました。
これは、『古事記』・『日本書紀』では国譲りの代償としてこの出雲の国を作った神様にお宮を築いたので杵築大社と呼ばれていたとされています。
このような神話を聞いて、出雲という国は、地域自体がまるでパワースポットのようだと感じました。
島根県立古代出雲歴史博物館では神話についてさらに詳しく知ることができるので、興味のある方は是非訪れてみてはいかがですか?
島根県立古代出雲歴史博物館
所在地 : 島根県出雲市大社町杵築東99-4
伝説を現実に近づけた300越えの青銅器の大発見in荒神谷遺跡
島根県立古代出雲博物館には、荒神谷遺跡で発見された青銅器が展示されています。
荒神谷遺跡は、1度は聞いたことのある遺跡の1つかもしれません。
ここでは、大発見がありました。
それは、銅剣358本・銅鐸6個・銅矛16本もの青銅器が一気に見つかった場所だということです。
一度にこんなに多くの青銅器が見つかったことはなく、世紀の大発見です。
この銅剣が並んでいる姿は、言葉が出ないほどに圧倒されます。
銅鐸の不思議な雰囲気にも驚かされます。
この銅鐸は、神を招く鐘ともいわれており、鐘として使用されていました。
また、大きいサイズと小さいサイズがあるのですが、こけしのように大きいサイズの中に小さいサイズが入っています。
そのようにして発見されたため、小さい銅鐸は、綺麗な形で見ることができます。
銅剣・銅矛・銅鐸は全て祭器として使用されていました。
荒神谷遺跡
所在地 :島根県出雲市斐川町
島根県立古代出雲歴史博物館
所在地:島根県出雲市大社町杵築東99-4
公式HP:島根県立古代出雲歴史博物館
夢で見ると黄泉の国へ行く…?伝説に語り継がれる出雲の猪目洞窟
鵜峠地区を越えたところに、猪目(いのめ)という地域があります。
鷺浦からは、徒歩で約1時間。バスで、約15分。
鵜峠から、徒歩で約20分です。
この土地の由来は、ある岩が猪のように見えることから、「猪目」と名づけられました。
この土地には、夢で見ると死んでしまうといわれている恐ろしい洞窟があります。
大きさは非常に大きく、見るだけで圧倒されてしまうほどです。
その洞窟からは、弥生人の骨や土器などが出てきたそうです。
しかし、土器や人骨が見つかった時代にはその価値がわからず、海に投げ捨てていました。
その後、その価値が明らかになり、今では発見された土器や人骨は東京の博物館に展示されています。
今では、地元の人は船着き場と使用しており、早朝には釣り人達も集まっています!
言い伝えでは非常に恐ろしい洞窟です。
しかし、一度足を運んでみると、地元の人の生活の一部となっており、大きなf洞窟をすぐ間近で見ることができるので非常に良い体験だと思います。
<写真10_inome:猪目洞窟の船着き場>
所在地 : 島根県出雲市大社町猪目
出雲には様々な神話などが各地域にあります。
こういった歴史と神話を紐解きながら出雲の各地を巡ると、より一層旅を楽しむことができるのではないでしょうか。
出雲に訪れる際は是非、神話・歴史に触れてみてはいかがでしょう?