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加賀橋立に残る熱き男たちの思い 加賀橋立の北前船の歴史を辿る

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    北前船の船主たちによって栄えた石川県加賀橋立。
    ここでは全国の荒波を越えてきた熱き男たちが残していった沢山の思いや夢、伝統が集まっています。
    北前船についてをテーマに橋立を巡っていきたいと思います。

     

     

    荒波を越えた熱き男達の夢がつまった橋立町の北前船とは何なのか

    石川県加賀市へは、東京駅から北陸新幹線を乗り継ぎ約4時間。
    大阪からは特急サンダーバードに乗り約2時間でアクセスが可能です。
    特急が停車する加賀温泉駅前から「加賀周遊バス・キャンバス」に乗車すればとっても便利です。

     

    北前船の里資料館で北前船の歴史について調べていきたいと思います。
    加賀周遊バス・キャンバスに乗り、北前船資料館前で下車で簡単にアクセスが可能です。

     

     

    <01_kaga北前船の里資料館>

     

     

    河村瑞賢(かわむらずいけん)が拓いた西廻り航路を伝って北前船は蝦夷の地を目指し、橋立の港にも寄船をしました。
    多くの港があるなかで、橋立はとりわけ船主と船頭が多く居を構えた町です。
    北前船とは、江戸時代後半から明治時代にかけて繁栄した商売の形態のことで、大阪と北海道を往復し、莫大な富を得ていました。

     

     

    <02_kaga北前船の模型②>
    北前船の商売の大きな特徴は、船主が荷主として各港で物を売り買いしながら航海するという点にあります。そのため、上手くいけば大儲け、失敗すれば大損、それどころか遭難すれば、命の危険さえさらされることもありました。

     

     

     

    <03_kaga北前船の寄港地>

     

     

    現在では精密な海図を必ず備えているのですが、北前船の海図はそれほどでもなく、海峡や港の深浅、岩礁の有無が主であり、それも船頭の頭の中に納まっている状況でした。

     

     

    <04_kaga北前船の海図>

     

     

     

    北前船が衰退した理由はいくつかあります。

    1つ目は、汽車や汽船の発達により1年中何回でも往復出来るようになったことです。
    2つ目は、電信の復旧により価格差によるぼろ儲けが出来なくなったことなどがあげられます。

     

     

    <05_kaga北前船主が着ていた衣装>
    実際に歴史に触れてみると、昔の人の思いや生活ぶりと現在自分たちの生活とを比較することができて、今を見直すとてもいい機会になったと感じました。それと同時に、もっと多くの人に北前船の歴史に触れてもらいたいと思いました。
    所在地:石川県加賀市橋立町イ乙1-1
    http://www.city.kaga.ishikawa.jp/kitamae/

     

     

     

    橋立町の北前船での船主ではどんな偉人がいて、どのように変わたのか

    次に北前船の船主にはどのような偉人がいたのか、なぜ橋立なのかなどの謎を調べていきたいと思います。

     

     

    <06_kaga蔵六園正面>

     

     

    久保さん、西亭さんが北前船の2トップであり、その次に蔵六園の持ち主である酒谷さんがトップだったそうです。

    これらの人達は普通の人とは暮らしや考え方が違ったそうです。

     

     

    <07_kaga蔵六園の日本庭園>

     

     

    北前船の船主達がなぜ加賀橋立に住み着いたのかを研究者の人達が調べているのですが、まだはっきりとした答えは出ておらず、今でも謎のままだそうです。

     

     

     

    <08_kaga蔵六園室内から>

     

     

    北前船がよく海難に遭遇していたことは何度か説明しているが、こうした海難をおそれ、その損害を軽減、保証する保険会社を最も遭難度も高い北前船主自らが創設したことは実に意義深いものがあります。
    1896年に日本海上保険会社が設立されましたが、創立委員7名の内4名までは北前船主であり、初代社長もつとめた現在の日本火災海上保険株式会社がそれにあたるそうです。

     

     

    <09_kaga酒谷さんが乗っていた北前船>
    北前船から漁業の方へ転職する人もいれば、様々な職へ転職していった方もいるそうです。

     

     

     

    <10_kaga蔵六園のカメ>
    北前船の里資料館のような壮大の雰囲気とは違い、落ち着いた雰囲気の趣きある建物だと感じました。日本庭園もとても美しく、このような庭が家のすぐ近くで毎日眺めながら暮らしてみたいとも見学しながら思いました。
    所在地:石川県加賀市橋立町ラ47

     

     

     

    橋立町で船主たちが思いを寄せ、汗水を流しながら実際に働いた港

    実際に北前船の荷物の積み下ろしが行われていたというシゲハマを訪れました。

     

     

    <11_kagaシゲハマの風景>

     

     

    ここはたくさんの漁船が並んでいる橋立港の隣に位置しており、橋立町から歩くと少し遠いと感じました。
    周りは竹林などで覆われ人気がないようなところでした。
    しかし、静かに耳を澄ますと波の音だけが聞こえて、どこか神秘的な雰囲気に包まれていました。

     

     

     

    <12_kaga西出朝風の碑>

     

     

    次に、港の象徴である灯台と、その近くの加佐の岬に訪れました。
    こちらは橋立町の端に位置していたので、少し遠くアクセスが大変でした。
    こちらも灯台までの道のりは獣道のように自然にできたような道でした。

     

     

    <13_kaga灯台までも道のり>

     

     

    道を進んで行くと、真っ白にそびえたつ灯台が見えてきました。
    この場所は石川県の南西端にポツンと飛び出している場所になり、漁船から見るととても重要な目標物となっていたそうです。

     

     

     

    <14_kaga灯台>
    左手では加佐の岬の先端へと続いていきます。
    ここは石川県の突き出た海岸線であると同時にパワースポットでもあります。
    周りには大きな岩がいくつか並んでおり、波が打ち付けあっています。
    吹き抜ける海風が海の壮大さを教えてくれているような気持ちになりました。

     

     

    <15_kaga加佐の岬全体写真>

     

     

     

    <16_kaga加佐の岬の周りの岩>

     

     

    所在地:石川県加賀市橋立町
    いかがでしたでしょうか?
    北前船船首たちの故郷である橋立でしか味わうことのできない雰囲気であったり体験がたくさんあると思います。
    石川県へ訪れた時には、金沢や能登だけではもったいない!
    ぜひ加賀橋立で素敵な体験をしましょう。