歴史的建物でほっこり 世界遺産のまち大田市の美しく魅力的なお店
島根県大田市は世界遺産石見銀山とその文化的景観のまち。
石見銀山ふもとの銀山町や銀が外国へ送り出された港町は重要伝統的建造物保存地区に指定されています。
歴史的な町並みを歩きながら、魅力的なお店でちょっと一息つきませんか。
今でも人々の生活がいきづいている生きた世界遺産のまちならではの素敵なお店を紹介します。
この記事の目次
大田市で「暮らすこと」を見つめなおしたお店 群言堂石見銀山本店
百貨店などでも目にする群言堂(ぐんげんどう)というブランド。その本店は石見銀山の重要伝統的建造物保存地区にあります。
JR大田市駅よりバスで約30分、大森下車、徒歩約5分で到着です。
日本の里山の美しい生活文化を、そのまま再現するのではなく、時代に合ったものとして生かしきる。
「復古創新」というモノサシでそんなものづくり、ことづくりをこの島根県・石見銀山で見つけたたくさんの宝物と一緒にお届けする。
これを理念として掲げています。
お店の外観も派手な看板などはいっさい出していません。町並みに溶け込んだ心地よいお店にこだわっています。
群言堂本店は築約150年の旧商家で、およそ300坪の広い敷地があります。廃墟同然だった町屋を18年かけて理想の空間に変えていきました。
入り口を入ると広々とした土間があります。ここでは地元の作家さんの作品が展示されています。
美しいだけでなく、なつかしいような、安心するようなそんなほっこりした気持ちになります。
自分の家にいるような、そんなリラックスした気分で楽しんでほしい。
そんな思いから、お店に入る際はスリッパに履き替えるようになっています。
細かな心遣いに癒されますね。
店内は向かって左側に服、中庭をに面したカフェ、右側に生活雑貨というつくりになっています。
人の手と自然が見事に融合した美しい中庭、まるで絵画の中にいるようです。
カフェでは地元の食材を使ったランチとおやつが楽しめます。
美しい中庭を望むカフェは素朴でありながら、ここでしか体験できない贅沢な空間となっています。
店内の柔らかな照明はゆったりした気分にさせてくれます。
2階は展示スペースとなっていて、銀山町にちなんだ展示がされています。
銀山町の町屋や自然、豊かな食、暮らしのありかたを現代にあった形で新たに見せてくれる群言堂本店。
思わず写真を撮りたくなる美しい町屋とともに、決して派手ではないけれど、特別で、豊かで、素敵な生活がそこにはありました。
銀山町の散策の途中、ちょっと一息ついでに覗いてみてください。きっと穏やかで満ち足りた気分が味わえます。
所在地 : 島根県大田市大森町ハ183
巡り合えたらそれは運命 大田市イタリアコーヒーショップでほっこり
大森代官所跡のバス停すぐに北イタリアのモデナで生まれたイタリアコーヒーショップ、Caffe CAGLIARIがあります。
Caffe CAGLIARIもぜひ訪れていただきたいのですが、今回紹介するのは穴場、銀山町にあるもうひとつのイタリアンコーヒーショップです。
大森代官所跡のバス停から徒歩約20分、大森のバス停からだと徒歩約5分ほどで、
群言堂本店から代官所跡方向に徒歩5分ほどのところにあります。
このカフェはご夫婦で切り盛りされていて、奥様の母方のご実家がこの山内家だそうです。
まだあまり手を加えられていないそうで、当時のままの町屋と歴史を刻んできた家具は素朴な魅力があります。
知らないはずなのに、なんだかなつかしく感じました。
ご夫婦は兵庫県在住で、毎月1週間ほどこの町屋の管理のために宿泊されます。
その間だけ開店しているのが、このイタリアコーヒーショップです。
イタリア好きが高じてお店を開かれたそうです。ご夫婦のイタリア話もとても素敵でした。
日本ではあまり聞かないマナレージコーヒーというイタリア・フィレンツェのコーヒーが飲めるお店です。
コーヒー豆自体が手に入りにくいそうで、貴重なコーヒーになります。
その中でも、薬膳コーヒー、カフェ・トゥーバはたいへん貴重であるそうです。
苦味が少なく、後味スッキリなコーヒーに、少し漢方のような風味があわさったこれまでに飲んだことのない旨味でした!
漢方風味ということで、ほんとうにおいしいのか?と思われるかもしれません。
ぜひ、飲んでみてください。新しい美食との出会いがあります!!
コーヒーを飲みながら奥様の子供時代の町屋での生活や、町屋に残っている歴史的資料など、
銀山町の生活について生きたお話がうかがえるのも大きな魅力です。
所在地: 島根県大田市大森町ハ151-1
実は元浴場の木造洋館 大田市温泉津の震湯カフェ内蔵丞を訪れる
震湯カフェ内蔵丞(くらのじょう)は島根県大田市温泉津の薬師湯の隣にあります。
温泉津の伝統的建造物保存地区の中です。
JR温泉津駅から徒歩だと20分、タクシーだと約5分で到着します。
薬師湯の旧館で、明治~大正時代の木造洋館。泉津に現存する温泉施設として最古で、建築学的にも貴重な建物です。
二階は薬師湯の有料休憩所になっています。
夜になるとあたたかな照明が外に漏れだし、昭和レトロで幻想的な雰囲気を醸し出しています。
レトロな家具や内装が魅力的です。素敵な写真がとれるスポットとなっています。
店内の向かって右側は現在ギャラリーになっていますが、もともとは女湯だったということです。
向かって左側の現在カフェとなっているスペースは男湯の更衣室だったようです。レトロな家具が魅力的で。
震湯カフェ内蔵丞では大正ロマンそのものの空間を満喫しながら食事もできます。
世界遺産である温泉津のまちの散策の途中、薬師湯でまったり疲れをとったあとは、
震湯カフェ内蔵丞でのお食事できまりです。
所在地 : 島根県大田市温泉津町温泉津
公式HP : 震湯カフェ内蔵丞
世界遺産のまちならではの歴史的な建物のなかで時代の流れを感じ、ゆったりとした空間で見て、食べて、聞いて楽しむ旅。
まち散策の途中でカフェに立ち寄ってみてください。想像もしなかった美しい建築と運命の一品に出会えます。