茨城県桜川市の静かで澄み渡った空気の中 貴重な自然に出会う旅
茨城県桜川市は、豊かな自然に恵まれた土地。
関東ふれあいの道を通り、雨引山頂から望む金色の田園風景や、雨引観音で出会う聖なる鳥。
そして、主幹が真っ二つに分かれた天然記念物の不思議な巨大ケヤキをめぐります。
桜川で、他では味わえない自然をめぐる旅をしてみませんか。
この記事の目次
雨引山頂からの美しい田園風景 関東ふれあいの道ハイキングコース
JR岩瀬駅の改札を出ると、関東ふれあいの道「御嶽山(おんたけさん)から板東24番礼所へのみち」と書かれた案内板がありました。
その年季の入った案内板からは、長い間多くの登山客が訪れていることが伺えました。
ハイキングをするには、水分補給と気温差に注意が必要です!
山に近づくと自動販売機が少なくなるので、駅前で水分を確保することをお勧めします。
それでは、板東33所観音霊場 第24番礼所の雨引観音(あまびきかんのん)を巡り、約9㎞の自然を楽しめるコースを実際に歩いてみます。
岩瀬駅から御嶽山入口までは1.1㎞あります。
徒歩約15分線路沿いを歩き、
御嶽山・雨引山(あまびきさん)ハイキングコース入り口の看板が見えてきました。
この先を進んで行くと道が二手に分かれるところがあります。
上り坂の道はハイキングコースではないので注意が必要です。
そのまま進んで行くと、駐車場と御嶽山の看板が見えてきます。
ここが登山口です。
関東ふれあいの道のコースが書かれている看板の横から山を登っていきます。
約15分歩くと不動の滝といわれる小さな滝があり、山の水を柄杓ですくえるようになっていました。
山の空気は澄み渡っていて、年配の方々も杖をつきながら山登りを楽しんでいました。
道行く方々との交流は山登りの疲労を和らげてくれます。
道の途中にある看板で現在地を確認できます。
約30分ほど歩いたところに「高速見晴らし台(こうそくみはらしだい)」と名づけられた場所がありました。
ここが御嶽山の頂上で、山頂からは町の景色を楽しむことができました。
御嶽山から雨引山までは長い道のりです。
途中、山を整備しているボランティアの方と出会いました。
秋の紅葉が美しく見られるように雑草を刈り、コースの階段に使われる丸太も1年に1度ボランティアのみなさんが交換しているということで、
町の方々が山にたくさんの愛情を注いでいることがわかりました。
それから歩みを進めていくと途中に電波塔があり、そこを抜けるといよいよ雨引山頂に到着です。
御嶽山入口から約1時間30分歩いていくと、山頂では素晴らしい田園風景の眺望が待っていました!
高い所から田んぼを見たのは初めてで、緑の美しい色のコントラストは心に残る絶景でした。
標高409mの雨引山を登ってみて、「ちょっと行ってみよう!」というよりは少しきつい登山で、しっかりと山を登る意気込みが必要だと思いました。
その後雨引観音へ向かう下り道は険しく、しっかりとしたスニーカーが必要です。
雨引観音を経由し、計約2時間30分で県道つくば益子線の通りへ出て、ハイキング終了です。
ぜひ関東ふれあいの道ハイキングコースで町の人や自然、絶景とふれあってみてはいかがでしょう。
所在地 : 茨城県桜川市
聖なる鳥・孔雀が放たれる神社 安産・子育ての寺 雨引山楽法寺
関東ふれあいの道を通り雨引観音を訪れました。
この雨引山という変わった名前の山は、嵯峨天皇の時代に干ばつによる大飢饉があり、この山で降雨祈願を行ったところ、7日7夜に渡り雨が降ったので、この山を「雨引山」と呼ぶようになったそうです。
この雨引山の中腹に雨引観音と呼ばれる安産・子育てで有名な神社があります。
740年頃、聖武天皇と公明皇后が安産祈願が成就してから、今も安産や生まれた子の健康を願う家族客が多く訪れています。
今回訪れた時も、生まれたばかりの小さな子を連れた家族が参拝していました。
ここでは、境内に多くの聖なる鳥が集まり、特に孔雀の放し飼いがされている珍しい神社です。
神社の方にお話を聞くと、孔雀は散歩していることが多く、 狙い目の時間帯は朝8:00~8:30と夕方16:00~17:00の間だそうです。
お腹が空くと境内にエサをもらいにくるようで、夜は本堂の屋根の上や境内付近で寝ているそうです。
孔雀以外に雄鶏やアヒルが池の周りに集まり、鳴き声が響いていました。
境内の下には樹齢推定1000年の宿椎(やどしい)と名付けられたスダジイの霊木が植えられています。
1472年、本堂・諸堂が炎上した際、御本尊がこの椎の大木に避難し、借りの宿としたことから「宿椎」と名付けられました。
玉垣から身を乗り出すように立っている大木からは凄い霊気が感じられました。
その宿椎から少し下ったところにキジの仲間の観察園があり、キンケイや孔雀などの美しい鳥を見ることができます。
不思議なパワーをもった雨引観音にぜひ訪れてみてください。
所在地 : 茨城県桜川市本木1
桜川市の天然記念物 八柱神社の境内の隅に立つ不思議な巨大ケヤキ
茨城県桜川市の真壁の町並みから徒歩約25分。
住宅地の中、ひっそりと隠れるように八柱神社があります。
案内板には、この神社の本殿に利用されているのは、京都嵯峨の大覚寺だった金剛院の聖天堂であると書かれています。
八柱神社の本殿は、茨城県指定有形文化財に登録されており、全体が極彩色に彩られています。
その本殿の隣、境内の真ん中に巨大なケヤキがたっています。
推定樹齢は500年~600年。桜川市指定天然記念物に指定されている巨大ケヤキです。
神社の本殿に到着した直後、奥に少し見えるケヤキの存在感に驚きました。
遠くからでもご利益が得られそうなパワーを感じました。
訪れたのは、9月半ばの午後14:40で、ちょうど日の光がケヤキを照らし、神秘的だと感じました。
このケヤキは主幹が真っ二つ分かれ、中が空洞になっていますが、それでも生き続け、生命の力強さを感じます。
ケヤキの詳しいことは神社を管理する方もよくわからないそうで、大空洞は火災か落雷が原因かと推測されています。
ぜひ一度、このケヤキの神秘的な力を感じに行ってみてはいかがでしょうか。
所在地 : 茨城県桜川市真壁町塙世968
桜川市には至る所に素晴らしい自然を体感できる名所があり、
それぞれの場所で訪れてみて良かったと思える満足感があります。
澄み渡った空気の中で見る山頂の絶景と、雨引観音の聖なる鳥や宿椎、空洞でも力強い巨大ケヤキ。
桜川市ならではの神秘的な自然を是非体感してみて下さい。