ユネスコ無形文化遺産唐津くんちの魅力と密接な結びつき唐津神社へ
佐賀県・唐津市といえばユネスコ無形文化遺産に登録された秋のお祭り「唐津くんち」が有名です!
唐津くんちの起源とともに、関わりの深い唐津神社、驚きに圧倒される唐津くんちの目玉~曳山(やま)~の魅力を紹介します。
この記事の目次
奈良時代から信仰がつづく唐津神社にお詣り 日本唯一の壽社と出会う
唐津駅より徒歩約10分の「唐津神社」を訪れました。
その由緒は古く、唐津神社がこの地にできたのは、奈良時代755年と伝えられています。
新羅出兵から帰国した神功皇后は、唐津市内の西の浜に鏡を捧げ、住吉神を祀りました。
これが唐津神社の始まりとされています。
唐津神社の秋祭りと言えば、ユネスコ無形文化遺産として名高い「唐津くんち」。
唐津くんちだけでなく、海上・交通安全、勝運、家内安全のご利益を授けていただけると、日々多くの町人や旅人が訪れています。
境内は広々として、とても穏やかな時間が流れるのを肌で感じることができました。
そして境内には八社の末社があり、全国でも唯一の「壽社」(ことぶきしゃ)にお詣りすることもできました!
いつから祀られているのか、詳細は分かっていないそうですが、頭、目、耳など、首から上の病気にご利益があると多くの人から信仰されています。
多くの末社もあり、様々なご利益がいただける神社でこそ、お願いばかりではなく、日々健康でいられることに感謝したいと心から感じる時間を過ごすことができました。
唐津神社 所在地:佐賀県唐津市南城内3-13
曳山囃子に誘われて ユネスコ無形文化遺産の唐津くんちを肌で体感!
唐津の魅力をもっと体感するため、唐津神社の隣にある「曳山展示場」(ひきやまてんじじょう)を訪れました。
曳山展示場からは、笛・太鼓・鐘(かね)の曳山囃子(やまばやし:祭囃子のこと)が聞こえてきて、お祭り気分に誘われ楽しい気分になります!
秋の実りを祝い感謝を捧げるため、毎年11月2日の宵山に始まり、11月3日・4日にかけて行われる唐津くんち。
唐津くんちは、1661~1672年頃に唐津神社の御祭神がおみこしで御旅所へお渡りになるための神幸祭が起源と言われています。
九州地方には、唐津くんち・博多おくんち・長崎くんちの日本三大くんちがあります。
「くんち」とは、九州北部での秋祭りを意味することばです。
その中でも唐津くんちの曳山行事は2016年に「山・鉾・屋台」としてユネスコの無形文化遺産に登録、お祭りは国の重要無形民俗文化財に指定され、曳山は佐賀県の重要有形民俗文化財として国内外から多くの人々に注目されています。
そんな唐津くんちの魅力をもっと学んでみましょう!
唐津の町を愛し秋の実りに感謝を捧げる~くんち~の目玉!曳山を紹介
唐津くんちといえば、何と言っても世界最大級!大迫力!の曳山が見逃せません!
曳山(やま)とは、地方によっては祭屋台などと呼ばれることもありますが、日本のお祭りで引いたり担いだりする華やかな出し物のことを指します。
重さ2~4トンもある唐津くんちの曳山は、町ごとにつくられ全部で14台あります。
曳山展示場に入ると、ずらっと並べられた曳山が想像以上に大きく、思わず声が出たほど圧倒されました!
こちらは、1番曳山の刀町の「赤獅子」(あかじし)です。
14台の曳山の中で最も古く、1819年に制作されたものです。
特徴的なのは、11月3日の御神幸の際にこの赤獅子には頭の上に白い御幣(ごへい)という神祭用具を立てます。
御幣には、曳山行事が無事に済むようにとの願いが込められているそうです。
4番曳山は「源義経の兜」、5番曳山は「鯛」、8番曳山は「金獅子」、9番曳山は「武田信玄の兜」、10番曳山は「上杉謙信の兜」です。
曳山はいずれも、木組みに粘土で型をつくり、その型に和紙を1~2センチの厚みで100~200枚も貼り合わせて作られています。
鮮やかな塗料や金箔などに彩られた煌びやかな曳山。
曳山が唐津市内に勢ぞろいし、次々と巡回する唐津くんちに多くの人が魅了されるのも納得です。
土台が和紙で作られているとは思えない素晴らしい美術工芸品ですが、一つ一つの工程に多くの方々が関わり、祭りの成功を祈る想いが伝わってくるようでした。
からつ曳山展示場 所在地:唐津市西城内6番33号
古くから大切に守りつづけてこられた風習、今も多くの人々に感動を与え続ける唐津くんちの魅力を体感していただけましたでしょうか。
今回は密接な関わりのある唐津神社と曳山展示場を一緒に紹介しました。
関連の深い名所には、セットで訪れてみることでより深く歴史を体感できるのでおすすめです!