グラバー園や鉄道発祥の地も!長崎の異国情緒溢れる歴史旅をご紹介!
1859年に開港して以来、多くの外国人が訪れ、ともに歴史と文化を紡いできた町、長崎県長崎市。
世界文化遺産の構成資産である旧グラバー住宅や多くの外国人が行き交ったオランダ坂など、異国の雰囲気を満喫することができるおすすめスポットです!歴史旅ならではの発見をご紹介します!
この記事の目次
世界文化遺産に登録!「グラバー園」長崎の木造洋風建築を徹底解説
路面電車・石橋駅下車、徒歩約2分で到着の日本初、「道路」として登録されている斜めに動くエレベータ「グラバースカイロード(無料)」を利用して「旧グラバー住宅」を訪れました。
スカイロードを利用すれば、楽に山上へ上がることができます。
もしくは大浦天主堂下駅下車、徒歩約15分でグラバー園への入園も可能です。
2015年に世界文化遺産に登録された明治日本の産業革命遺産、製鉄、製綱、造船、石炭産業の構成遺産である「グラバー園」は、1859年に来日したスコットランド出身のトーマス・ブレーク・グラバーによって1863年に建てられました。
幕末で時代を変えようと翻ろうする志士達を支え、伊藤博文らの英国留学も手伝ったグラバー。明治以降は経済人として、日本の近代科学技術の導入に大きく貢献した功績があります。
日本人女性妻のツルと共に過ごした、旧グラバー住宅は、現存する日本最古の木造の洋風建築として非常に歴史的価値が高く、国の重要文化財にも指定されています。
屋根に瓦があしらわれながらもお洒落な洋風の外観に、どこか温かみを感じたのは、旧グラバー住宅が木造建築だからでしょうか。
中にお邪魔すると、純洋風のインテリアが異国気分を盛り上げてくれます。
グラバー園の敷地内には、その他に旧リンガー住宅や旧オルト住宅なども現存しており、様々な歴史的建造物を楽しむことができるのも魅力的です。
歴史旅にグラバー園を訪れた際は、是非お気に入りの邸宅を探してみてください。
グラバー園 所在地:長崎県長崎市南山手町8番1号
これぞ歴史旅の醍醐味!長崎で鉄道発祥の地を発見!近代文化を辿る
路面電車「市民病院前」下車、徒歩約2分のところに「鉄道発祥の地」を見つけました!
先ほど訪れた旧グラバー住宅の持ち主だった英国人貿易商のトーマス・ブレーク・グラバーは、この地から松ヶ枝橋の方面に向かってレールを敷き、英国製の蒸気機関車アイアン・デューク号を走らせたそうです。
乗客用に走らせたわけではなかったようですが、これが日本初の蒸気機関車の運行でした。
当時、蒸気機関車が走る様子を目の当たりにした日本人は、近代文化の到来にきっと胸を躍らせたことでしょう。
今や日々私たちが利用している電車の歴史が、ここから始まったことを考えるととても感慨深かったです。
また同じ場所には、税関の事務や外国船からの税金徴収などを担っていた「運上所」(うんじょうしょ)も建てられていました。
現在、長崎税関はここからすぐ近くの出島町に移されています。
思わぬところで、近代日本の歴史を辿ることができ、これも歴史旅の醍醐味だと感じることができました。
鉄道発祥の地 所在地:長崎県長崎市新地町
異国情緒に浸れる場所 長崎の~オランダ坂~でゆっくり辿る歴史の足跡
最後に路面電車「市民病院前」下車、徒歩約4分の「オランダ坂」を訪れました。オランダ坂は、重要伝統的建造物群保存地区「東山手」の区内にあります。
映画やCM、テレビのロケ等で見たことがある方も多いのではないでしょうか。
幕末から明治時代にかけて、この道は、外国人がよく通行していたそうです。
当時、長崎の人々は東洋人以外の人を「オランダさん」と呼び、この道は「オランダさんが通る道」という意味で名づけられました。思った以上に急勾配の坂をゆっくり進んでいくと、異国情緒溢れる長崎らしい雰囲気を楽しむことができました。
オランダ坂を上がると、東山手十二番館と活水女子大学があります。
オランダさんと長崎の人々がともに生き、行き交う昔の情景を想像すると、いくつもの歴史が積み重なっている今に生きていることが不思議にさえ感じました。
オランダ坂 所在地:長崎県長崎市東山手町
現存する日本最古の洋風木造建築・旧グラバー住宅から、近代文化繁栄への道筋を辿る歴史旅を紹介しました。
鎖国時代に唯一、外交の玄関口となり幕末の開港以降も外国との交流の舞台となった長崎で学ぶ歴史には、驚きがたくさん詰まっています!
長崎市内には、一日で回りきれないほど名所が多数ありますので、2度3度と時間をかけて是非訪れてみてください。