1975年から続く辻馬車でゆったり癒され巡る 由布院レトロ旅
穏やかな時間流れる癒しの里・大分県由布院。
今回は由布院の平和の象徴 観光辻馬車に揺られながら、歴史旅をしてきました。
徒歩でもなく、車でもなく、辻馬車の速度で由布院を楽しんでみてはいかがでしょうか。
この記事の目次
穏やかな時間流れる由布院の象徴「辻馬車」に揺られて行く 歴史旅
由布院駅の目の前に辻馬車乗り場はありました。
かわいらしい辻馬が私たちをお出迎えしてくれます。
1975年に起きた大分県中部地震による風評被害で客足が途絶えた由布院温泉。
そんな危機的状況から脱出すべく、当時の町の人たちは観光辻馬車を立ち上げ、湯布院は元気ですよと全国に発信していったそうです。
普通の町の中を巡る馬車は全国的にも珍しく
「馬車と共存できる安心な街由布院」
という新たな地域イメージにつなげることに成功しました。
馬車は10人乗りになっており、座席も広く開放的でした。
馬車自体はドイツ製のものを取り寄せているそうです。
今回案内してくれたのは「ゆきちゃん」。
とってもおとなしくてかわいらしい賢い子でした。
また、ガイドさんも詳しくゆっくりと説明してくれるので、馬車に揺られてリラックスしながら由布院の歴史文化に触れられます。
由布院に来たらおすすめの乗り物です。
由布院の豊かな自然に囲まれた 約1000年前のお寺「佛山寺」
辻馬車に揺られて約10分。
立派な茅葺き屋根の山門が見えてきました。
金鱗湖(きんりんこ)と由布岳(ゆふだけ)、そして由布院の自然に囲まれたこのお寺は佛山寺(ぶっさんじ)といいます。
平安時代に創建され、古くから由布岳の山岳信仰の場として親しまれてきた臨済宗の寺だそうです。
地元の人々にとって重要な寺院の一つです。
中には銅板葺き屋根の本堂がありました。
大迫力です。
また静寂な境内の中には、花弁が一枚一枚散った五色八重散椿がありました。
大きな銀杏の木もあり、五色八重散椿と銀杏の木は由布市天然記念物にも指定されているそうです。
四季折々の雰囲気が楽しめそうですね。
住所 〒879-5102 大分県由布市湯布院町川上1879
由布院盆地を作った伝説の女神が住む神社 「宇奈岐日女神社」を巡る
辻馬車に揺られ、佛山寺からまた10分。
由布院盆地創設の女神、うなぎ姫の祭られている宇奈岐日女神社(うなぐひめじんじゃ)にたどり着きました。
地元の方々には「六所様」と親しまれており、六所とは奉祭する六柱の神々の事だそうです。
由布院は弥生以来の遺跡をもつ沼で、動物のウナギを精霊として祭ったのが古来の祭神ではないかといわれています。
かつて大きな湖であった由布院を盆地に変えたうなぎ姫という神がここ宇奈岐日女神社に住んでいるという伝説もあります。
中には大きな切り株がありました。
境内には昔杉の古木に囲まれていましたが、1991年の台風で大きな杉の木がほとんど倒れてしまったそうです。
その中には樹齢600年を超える御神木もあり、いまでは倒れた御神木の切り株を祭っているそうです。
なんとも不思議な光景でした。
拝殿、本殿のまわりにはぐるりと池がありました。
水の音だけが静かに聞こえ、心が澄んでいく気がしました。
神々の伝説が残る神秘的空間でした。
住所:大分県湯布院町川上2220
観光辻馬車で行く由布院歴史旅はいかがでしたか。
辻馬車に揺られながら心地よい蹄の音と共に、のどかな田園風景の中を周遊してみましょう。
きっと新たな歴史の発見と共に、帰る頃には心が軽くなっているでしょう。