情緒あふれるレトロな街で心も体もおなかも癒される ~鉄輪散歩~
世界的に有名な温泉観光地、大分県別府市。
その中でも鉄輪(かんなわ)地区には一遍上人が開いたとされる蒸し湯をはじめ、レトロな街並みの中にたくさんの温泉が湧いています。
今回はそんな歴史ある鉄輪地区で、心も体もリフレッシュしてきました。
この記事の目次
鉄輪「貴船城」の守り神 金白龍王にパワーを授かり幸運になろう
別府駅から亀の井バスで貴船城前下車、徒歩10分。
別府市鉄輪の高台にそびえたつ貴船城に訪れました。
貴船城は昔、鎮西八郎為朝が砦を築いたとされる伝説をもとに、1957年に建造されたようです。
貴船城には、守り神である金白龍王様というヘビが祭られていました。
この大白蛇様を参拝したものには、健康運と金運が運ばれてくるのだとか。
城内には虎のこて絵、安藤慶重の東海道五十三次の版画、狩能法眼探幽斉の屏風など、様々な歴史ある美術品が展示されていました。
こちらの管理人さんが優しく丁寧に説明してくださいました。
またお城からは別府を一望できる素晴らしい景色を堪能できます。
扇山をはじめ、別府の湯煙まで見ることができました。
空気も澄んでいて、とてもリフレッシュできます。
帰り道の道端にはたくさんのきれいな菜の花が!
長い坂の上にお城はあるので、動きやすい服装で、ぜひ徒歩で訪れてみてはいかがでしょうか。
所在地:大分県別府市鉄輪926
新たな発見があなたを待っています 一遍上人も愛した癒しの地鉄輪
貴船城から徒歩で約15分下った先に、別府八湯の一つ、鉄輪温泉があります。
鉄輪温泉地帯には数多くの温泉が湧いており、その湯気がそれに上る風景は、国の重要文化的景観にも指定されています。
現在世界で有数の温泉観光地となっている鉄輪温泉ですが、始まりは鎌倉時代とされています。
時宗の開祖である一遍上人が湯治場としてこの地を開いたそうです。
一遍上人は体や衣がボロボロになりながらも全国を布教して歩く「遊行」という旅の中、鉄輪に立ち寄ったとされています。
そんな一遍上人が約800年前に作ったとされる蒸し湯。
湯船につかる前に薬草のひかれた部屋で約8分間蒸されます。
今までにかいたことのない量の汗と共に悪いものが体から出ていく気がしました。
蒸し湯から徒歩2分ほどのところにある熱の湯。
裏手に回ると、熱の湯源泉跡を見ることができました。
昔は飲料泉として、1970年代の初めのころまでは熱湯と洗濯場の源泉としても活躍していたんだとか。
なんとも歴史を感じる空間でした。
鉄輪むし湯 〒874-0046 別府市鉄輪上1組
熱の湯 〒874-0043 別府市鉄輪井田1
温泉地鉄輪ならでは!江戸時代からの絶品ご当地グルメ「地獄蒸し」
蒸し湯から徒歩3分ほどのところの地獄蒸し工房を訪ねました。
別府八湯の中の、鉄輪温泉の名物が『地獄蒸し料理』です。
様々な食材を温泉の蒸気から噴出する蒸気熱で蒸す料理で、誕生は江戸時代にまでさかのぼります。
鉄輪温泉内の鶴見地区に点在する、各温泉の特徴をつづった「鶴見七湯廼記(つるみしちとうのき)」という書物があります。
その中に、今井地獄で地獄蒸しをする村人の絵と、「この地獄ではいつも里人の食物を蒸している」という言葉が記されているそうです。
ここでは自分で食材を選び、また窯の番人と呼ばれる店員さんと一緒に地獄蒸しを体験できます。
窯を開けた瞬間の温泉蒸気に圧倒されます。
野菜を入れたら蒸されている間待機。
待ち遠しいワクワクした時間が流れます。
地獄蒸しが出来上がりました。
野菜の色がとても鮮やかで、なんとも野菜の甘い味がしました。
本当においしかったです。
ぜひ別府に来た際には地獄蒸し料理をお勧めします!
地獄蒸し工房 〒874-0044 大分県別府市風呂本5組
日本一の温泉観光地、別府市鉄輪地区のレトロ旅はいかがでしたか?
鉄輪地区には温泉だけでなく様々な魅力が詰まっていて、新たな発見に出会えるかもしれません。
ぜひ一度訪れて、身も心お腹も癒してみてはいかがでしょうか?