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佐原とともに歴史を重ねてきた寺社の旅 諏訪神社と妙光山観福寺

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    千葉県佐原市はかつて小野川の舟運で栄え、水郷の町として知られた町です。
    町には江戸風情感じる建物も多く残され、かつての繁栄した町の姿が見られます。
    今回はその町並みを形成するとともに、佐原の町と町の人々と歩んできた歴史ある寺社を旅します。

     

     

    128段の階段の先にある 約180年の歴史 佐原 諏訪神社本殿

    佐原へは飛行機が近道です。
    成田空港から京成本線で京成成田に行き、JRに乗り換えてJR佐原駅まで向かいます。
    空港から約38分で到着しました。
    新幹線をご利用の方は、JR東京駅からJR千葉駅に向かい、乗り換えてJR佐原駅へ。約1時間43分ほどでJR佐原駅に着きます。

     

     

     

    <写真00-00_佐原alt:まちなみ>

     

     

     

    JR佐原駅から南西に向かい、閑静な住宅街を歩いていきます。
    公園を通り過ぎて少し行くと鳥居が見えました。
    JR佐原駅から徒歩約10分で諏訪神社に着きました。

     

     

    <写真01_佐原alt:諏訪神社参道>

     

     

     

     

    鳥居から奥行きがかなりある広い参道が広がっています。
    緑が豊かでマイナスイオンを存分に味わうことができます。

     

     

     

    <写真02_佐原alt:諏訪神社階段>
    参道を進むと、長い階段が見えます。
    こちらの階段は128段もあり、傾斜がきついため手すりを利用しながら登っていきます。
    登っていくと、立派な本殿が見えてきました。
    現在の本殿は1835年に造営され、一間社流造で建てられています。
    一間社流造とは、本殿の正面にある二本の柱の間隔が一間(約1.8m)であり、後方よりも前方が長くなっている屋根を持つ造りです。
    よく見ると、本殿の屋根の下に龍の彫刻が見えます。
    御祭神である建御名方神(たけみなかたのかみ)の「御名方」は「水潟」に通ずると考えられており、水神である竜神や蛇神の姿で描かれます。
    そのため、龍が彫られていると考えられます。
    非常に見事な彫刻で見とれてしまいます。

     

     

    諏訪神社の祭礼と町がつながる 重要無形民俗文化財 佐原の大祭

    諏訪神社は、941年に当時の領主大神惟季が領内鎮護の神として長野県諏訪大社より勧請したことがはじまりです。

     

     

     

     

    <写真02_佐原alt:諏訪神社階段>

     
    その後領民と一緒に佐原を開発するに際して、御遷座し守神と仰いで、新宿惣町の氏神となったそうです。
    古くから佐原の人々と歩んできた神社である諏訪神社。
    今でもその結びつきが強く感じられるのが「佐原の大祭」として有名な諏訪神社の大祭です。

     

     

     

     

    <写真03_佐原alt:佐原の大祭>

     

     

     

     

    <写真04_佐原alt:佐原の大祭の様子>

     

     

     

     

    毎年10月に行われる大祭は、江戸時代から続く由緒ある祭礼です。
    重要無形民俗文化財にも指定されているこのお祭り。
    三年ごとに交代する「年番」と呼ばれる町が祭礼の中心となって行われます。
    それぞれの町が立派な白木造りに大人形を乗せた山車を曳き回す様子は圧巻で、多くの見物客でにぎわいます。

    町でのつながりや町内での人付き合いが少なくなりつつある今、活気ある佐原の町の人々が作り出す祭を見ると、心が熱くなりました。
    所在地:「諏訪神社」千葉県香取市佐原イ1020
    公式HP:諏訪神社 http://osuwa3.jp/

     

     

     

    平将門ゆかりのお寺 佐原へ来たら日本厄除三大師「観福寺」で参拝を

     

     

     

    <01_sawara:観福寺山門>
    諏訪神社前からバスに乗り、観福寺前で下車してすぐのところに妙光山観福寺があります。
    日本厄除三大師の一つに数えられている観福寺。
    道路沿いにひっそりと山門が建っており、周囲とは異なった神聖な空気感に包まれています。
    890年の開山と伝えられており、本殿には平将門の守護仏とされる聖観世音菩薩(しょうかんぜおんぼさつ)が祀られています。

    中世より下総国を治めた千葉氏の祈願所として歴代武将の信仰を集めました。
    近世に入ると地方にある僧侶の養成所、学問所として多くの僧侶を輩出し、やがて、地元伊能家一家の厚い帰依を受けるようになったといいます。
    境内には郷土の偉人である、日本地図を作った伊能忠敬や国学者の伊能魚彦(なひこ)などのお墓があります。

     

     

     

    <02_sawara:周りを木々に囲まれた「一歩半の石段」>

     

     

     

    山門をくぐると、そこはさらに静けさが漂います。
    周りを木々で囲まれた中に「一歩半の石段」と呼ばれる段差の低い緩やかな階段が続いています。
    一段の高さを低く、そして奥行きを広くしているのは、住職を乗せた、人力で運ぶ乗り物である駕籠(かご)を運ぶ担ぎ手が上がり下りしやすいようにしたためだといいます。

     

     

     

    <03_sawara:弘法大師像と本殿>

     

     

     

     

     

    <04_sawara:本殿の彫刻>

     

     

     

     

    少し薄暗い石段を通り抜けると、目の前には弘法大師の像と本殿が出迎えてくれます。
    観福寺は、川崎大師、西新井大師と並び、日本厄除大師の一つに数えられています。
    というのも、弘法大師が自ら彫刻した三体の御像のうち大蔵寺の霊像は西新井大師に、平間の霊像はそのまま平間寺(川崎大師)にそして大覚寺の霊像が観福寺に伝わっていることから、この真言宗の3つのお寺が日本厄除三大師、あるいは関東厄除三大師とされているといいます。

     

     

    <05_sawara:風格ある本殿>

     

     

     

    <05_sawara:風格ある本殿>
    本殿の前には枝垂桜が植えられており、春には美しい姿を見ることができます。また、初夏は新緑、秋は紅葉と、四季折々の景観が見る人々を魅了します。その美しさから、テレビや映画の撮影スポットとして度々用いられているそうです。
    駅から少し離れていますが、佐原に来た際は是非この由緒ある観福寺にお参りにいらしてはいかがでしょうか。

     

     

     

     

    所在地:「妙光山観福寺」千葉県香取市牧野1752
    公式HP:妙光山観福寺 http://kanpukuji.or.jp/

     

     

     

    いかがでしたでしょうか。
    佐原の町を守り、町とともに歩んできた寺社を訪れると、今なお生き続ける歴史を感じます。
    歩いて観光される方は、大通りに出る際車通りが激しいところがあるので、お気を付けて観光を楽しんでください。

     

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