佐倉 臼井八景の歌を辿り 印旛沼を眺めながら先人の歌を感じる
歴史の先人が残した、臼井八景は千葉県佐倉市にあります。
臼井八景は印旛沼がきれいに見えるところで、詩にうたわれています。
今回は発祥の地と詩が残っている箇所を巡り、実際に体感してみたいと思います。
この記事の目次
千葉県佐倉にこんなところが!光勝寺から眺める 高台からの眺望
京成臼井駅から、京成佐倉方面へ向かう事徒歩約10分。
時宗の光勝寺(こうしょうじ)があります。
入るとすぐに一遍上人の像がありました。
臼井八景(うすいはっけい)では、中国の山水画の伝統的な画題の瀟湘八景(しょうしょう はっけい)がモデルになっています。
八景をめぐる旅も面白いですね。
第二景 遠部落雁(とうべのらくがん) 西印旛沼自転車道路沿い
第六景 城嶺夕照(じょうれいせきしょう)臼井城址(臼井城公園)
第七景 光勝晩鐘(こうしょうばんしょう) 光勝寺
ここ光勝寺には、「光勝晩鐘(こうしょうばんしょう)」の文字の左側に詩が書かれています。
「けふも暮れぬ あはれ幾世をふる寺の 鐘やむかしの音に響くらん」
という詩があります。
この詩の解釈は、
今日も日が暮れて光勝寺の鐘が鳴っている。
幾歳月を経た古寺であるか、鐘の音だけは今も昔のままに響き渡っている。
という意味です。
光勝寺からの印旛沼(いんばぬま)の眺めは、遠くに良く見えます。
眼下には住宅地があり、特に視界を遮るものはないため、きれいに見えます。
光勝寺からの眺めが一番遠いかと思います。
遠くてもそこから見える景色は格別です。
時間も忘れて見とれてしまいました。
所在地 : 千葉県佐倉市臼井1236
臼井八景発祥の地 「円応寺」千葉県佐倉市で楽しむ歴史を巡る旅
光勝寺から臼井八景発祥の地である円応寺は少し車通りの多い場所を通ります。
寺領は広く風光明媚で知られ、臼井城跡とともに「城嶺夕照」として臼井八景の一つに数えられています。
ここが円応寺です。
敷地内からは印旛沼を見渡すことができませんが、とても落ち着きのある場所でした。
「臼井八景発祥之地」として石碑が建てられています。
敷地内にはかつてこの地域を支配していた臼井氏の墓所にもなっています。
また、一度消失してから再建されているそうです。
他にも大きな墓地として、墓参りされている方もいたほか、大きな鐘が特徴的でした。
所在地 : 千葉県佐倉市臼井田966-1
佐倉市で楽しむ 城跡から眺める印旛沼の明媚な景色を独り占め!
臼井城跡は建築時期は定かにはされていませんが、約450年もの間臼井氏が領主でありました。
のちに徳川家康の武将酒井家次の居城になりましたが、1593年に消失してしまいました。
現在では広い公園として利用されています。
現在は本丸と二の丸を主に残されています。
臼井八景でうたわれたのは、第六景の城嶺夕照(じょうれいせきしょう)です。
「いく夕べ 入日を峯に送るらん むかしの遠くなれる古跡」
と読まれています。
作者の祖先が臼井城の城主であった頃を偲びながら歌を作り上げたそうです。
穴場スポットのような気がします。
ここから見る印旛沼は大きく見て、とても素敵に目に映りました。
とても静かな公園なので、のんびり過ごせると思います。
是非足を運んでみてはいかがでしょうか。
所在地 : 千葉県佐倉市臼井田900
佐倉への旅は、都心から近い場所で、臼井八景を巡り、歴史を感じる、楽しい旅になると思います。
きれいな印旛沼に美しい輝きをもつ夕日という組み合わせを楽しみに、ぜひふらっと出かけてみてはいかがでしょうか。