岡山県津山市に存在している重要文化財を巡る旅~神社 仏閣編~
岡山県津山市には、古き時代から建立する神社仏閣の数々が存在します。
そこには津山市の発展と繁栄を支えた様々な時代の数々の出来事やエピソードが存在しています。
そんな由緒正しき神社仏閣の歴史に触れる旅をしてみませんか?
この記事の目次
津山鎌倉時代から歴史を繋いできた作楽神社~後醍醐天皇と児島高徳~
津山市内から車で約30分。
作楽神社(さくらじんじゃ)に到着しました。
作楽神社は鎌倉時代のある出来事と関係しています。
討幕を企てて失敗した後醍醐天皇(ごだいごてんのう)が隠岐へ配流されるために美作国院上の守護館に宿泊していました。
一方、後醍醐天皇を解放を企てた児島高徳が院上まで追跡をし、厳重な警護をくぐり守護館の庭の桜の木の幹を削り、白くなった部分に次のような十字詩を刻んだと言われています。
「天、勾践空しうすこと莫れ。時に范蠡無しにも非ず。(天は、呉との戦いに敗北し捕らわれた越王・勾践を見捨てることなかったように、先帝を見捨てることもありません。
勾践に范蠡という忠臣がいたように、先帝を助け出す忠臣が必ず現れましょう。)」
この桜の木があったとされるのが、現作楽神社の場所です。
いまでも多くの人が歴史をまもっているということが伝わってきました。
また、日本国歌「君が代」に登場するさざれ石が作楽神社には置かれています。
この石は、石灰石が雨水にとけて、その石灰分を含んだ粘着の強い乳状体となって地下で小石を集結し、次第に大きくなってそれが地上に出て、
君が代に詠まれているごとく千代、八千代を経てさざれ石の厳となりて苔のむすという石だそうです。
特にこの石は君が代発祥の地といわれる岐阜県揖斐郡春日村の山中にあったものになります。
所在地 : 岡山県津山市神戸433
重要無形文化財に登録されている高田神社 ~津山の伝統のある獅子舞~
津山市内から車を走らせること45分ほど。住宅地に囲まれた場所に高田神社が建立しています。
高田神社は普段ひっそりと津山市民を見守るように建立しています。
そんな高田神社年に1度、多くの人を集める行事が開催されます!
「秋まつり」というものが毎年10月の第2日曜日にあります。。
この高田神社の獅子舞は、岡山県指定重要無形民俗文化財というものに指定されています。
伝承によると和銅6年(713)年に美作国府が開設されて以来、毎年旧暦の9月9日に美作11社の神々が総社に神幸した時から加わっていたと言われています。
明治時代にかけては、人々から悪魔祓いとして信仰を受けるようになりました。
所在地 : 岡山県津山市上横野79-1
古き時代から津山の発展を見守り 歴史に寄り添ってきた千代稲荷神社
津山城のある鶴山の麓に印象的な大きな提灯を掲げた神社が存在します。
それが千代稲荷神社(せんだいいなりじんじゃ)です。
千代稲荷神社は津山城が建てられるより以前の朱雀天皇の時代から鶴山に祀られていました。
建物の形式は「隅木入春日造」と言われるものです。
言い伝えでは、鶴山の山頂にある八幡の大杉に豊穣のお祈りをしていると、稲を咥えた一羽の鶴が大杉にとまり、神前の前に稲を落としました。
するとその年は豊作になったそうです。このことから鶴の千歳を冠し、「千代稲荷神社」というなったそうです。
津山城の守護神であり、津山の発展を支えてきた千代稲荷神社は、津山市発展のための生産の神であり、市民の守り神であって、単なる稲荷信仰ではないとされています。
所在地 : 岡山県津山市山下82
今回は、有名な作楽神社だけでなく、市街地の中にある高田神社や千代稲荷神社を訪れました。
ここで紹介した神社以外にも津山市には、歴史ある由緒正しい神社仏閣がまだまだたくさん存在しています。
これを機に津山の歴史を感じながら、神社仏閣を周る旅をお楽しみください。