そば作りに欠かせない綺麗な川とそば畑 南会津のそばのルーツを見る
昼夜の気温差が大きくそば作りに適した福島県南会津郡南会津町。
そんなそばを作るために欠かせないそば畑と、澄んだ水へとなる川。
アクティビティや昔の暮らしを感じながら見ることのできる自然や景色を散策します。
この記事の目次
鱒沢川は釣りだけじゃない!南会津 鱒沢渓谷散策で川の流れを聞く
栃木県と福島県の県境、安ヶ森山(やすがもりやま)から福島県に向かって流れている鱒沢川(ますざわがわ)。
イワナなどの魚釣りが出来る場所として、全国から釣り人が集まります。
そんな鱒沢川の流れを下流から中流にかけて上から見下ろすことができる、鱒沢渓谷を紹介します。
福島県南会津町・会津鉄道「会津高原尾瀬口駅」から会津バスで約30分、停留所「鱒沢入口」。
そのすぐ向かいには鱒沢渓谷を示す看板があるのでまっすぐ進みます。
右側から鱒沢川の水の音がしてきて、流れる様子をところどころで見ることができます。
約15分歩いたところで左右に道が分かれている分岐点にたどり着きます。
右側を行くと、鱒沢川のまで下りていくことができます。
濁りが一切ない、綺麗で透明な鱒沢川。
川の下の石を全て鮮明に、遠くまで見渡すことができます。
鱒沢川には釣りに来る方が多いですが、取材日は釣りをしている方はこの地点より上流にいたためここには人がほとんどおらず、川の流れを一人で楽しむことができました。
先ほどの分岐点を左側に進んでいくと、右側ではところどころで川の様子が見え、釣りをしている様子を見ることができます。
鱒沢川は栃木県に通っているためアクセスが便利だからでしょうか、関東から釣りに来る人が多い印象でした。
左側には山が見え、山菜採りをしている方も見かけます。
徐々に川の流れが早く、力強い音に変わっていくのがわかります。
釣り人が多く訪れる鱒沢川。
360度自然に囲まれて川の流れる音を聞きながら散策ができます。
所在地 : 福島県南会津郡南会津町戸中
南会津 高杖のスキー場近くで見られる一面のそばの花「たかつえそば畑」
会津鉄道「会津高原尾瀬口駅」から車で約30分のところにある、たかつえスキー場。
冬はスキー、夏はジップラインやセグウェイといったアクティビティが楽しめる場所となっており、多くの人で賑わいます。
そんなたかつえスキー場から歩いて約10分のところにそば畑があります。
会津高原ホテルを出て左側を下り、大通りをまっすぐ進むと八保沢橋(はちぼさわばし)が見えます。
この橋を渡り、左右に分かれている道まできたら、左の上り坂を登ります。
すると、右側一面に広大なそば畑を見ることができます。
そばの花の時期は9月上旬から中旬。
取材したのは9月下旬だったためそばの白い花を見ることはできませんでしたが、澄んだ空気に見渡す限りのそば畑。
見に来ている人もほとんどおらず、自然を独り占めした気分になれました。
所在地 : 福島県南会津郡南会津町高杖
昔ながらの暮らしが残る前沢で楽しめる〜将来に残したい音と花〜
会津鉄道「会津高原尾瀬口駅」から会津バスで約50分、停留所「前沢向」。
入場料を払った先には、昔ながらの曲家(まがりや)が残る前沢曲家集落を見ることができます。
案内所を過ぎ、集落に向かう前には舘岩川(たていわがわ)が流れています。
その上を進み右を見ると、水車とバッタリ小屋に辿り着きます。
ここでは川が流れてきて水車を回し、バッタリ小屋では水が溜まって落ちた後反動で杵をつく音を再現している様子が見て取れます。
1955年頃までは、茅葺きのバッタリ小屋が小沢に沿って並んでおり、2〜3軒が共同で米、あわ、きび等をつく杵の音が響き渡っていたそうです。
1997年12月に、この水車とバッタリが杵をつく音が『うつくしまの音 30選』として将来に残したいと福島県に認定されました。
水車とししおどしのように定期的に水が落ちる音が緑の多い前沢に心地よく響いています。
曲家資料館の前にはそば畑へと向かう看板が立っていて、奥の方へ足を進めると、一本道の先にそば畑が開けています。
こちらも取材時はそばの花が咲き終わっていましたが、見頃には辺り一面がそばの花でいっぱいになります。
曲家集落が有名な前沢ですが、住居以外にも自然が楽しめる場所となっています。
所在地 : 福島県南会津郡南会津町前沢
現在でも多くの自然が残り、さらにその広大な絶景を独り占めできる南会津。
今回はアクティビティや昔ながらの暮らしに触れながら、そばに関連した自然を感じることのできるスポットを3つ紹介しました。
曲家や釣り、スキーを楽しみながら、南会津の名産が生まれる理由を感じることができますよ。