富岡市が誇る世界遺産 富岡製糸場から学ぶ明治初期から現代の歴史旅
富岡と言えば富岡製糸場が思い浮かびますよね。
世界遺産に登録されてから多よりくの人々の注目を集めています。
なぜ世界遺産に登録されたのか、富岡製糸場の歴史と魅力に触れる旅に出かけてみませんか。
世界中の人に話したくなる魅力がきっと見つかる、そんな旅が待っています。
この記事の目次
フランスの技術を導入した日本最大規模の製糸工場 世界遺産登録の理由
上信電鉄上州富岡駅から徒歩で約10分の場所に位置する富岡製糸場(とみおかせいしじょう)。
この建物が建てられた当時、日本の主な輸出品は生糸でした。
富国強兵を目指した政府は外国と対等な立場を手に入れるため産業の発展に力を入れるようになります。
そこで主要な輸出品である生糸をより質が高く、効率の良く生産するために製糸場を設立しました。
その際西洋の機会を取り入れ、ポール・ブリュナという外国人の指導者を招きました。
そして、全国から工女を集めることで、彼女たちが技術を習得し地元に戻った時に指導者として技術を伝承できるようにしたのです。
このような政策のおかげで富岡製糸場は西洋の機械を使った製糸技術を全国に広め、品質を高めたことから、
日本だけでなく世界の技術を革新させた建造物として、2014年に世界遺産に登録されました。
歴史と人々の思いが詰まった建造物、一見の価値ありです。
なぜ製糸場が富岡市に建設されたのか 富岡市は製糸場に最適だった
質の高い生糸を生産するために製糸場が必要だったことは理解できますが、
なぜその製糸場が富岡市に建設されたのでしょうか。
それは以下の理由があったからです。
一つ目は富岡市付近はもともと養蚕が盛んで良質な繭が確保できたことです。
養蚕の神様が祀られた神社が存在するほど富岡は昔から繭の生産地でした。
二つ目の理由は製糸場を作るのに必要な広大な土地があったことです。
三つ目は最初はポール・ブリュナのような外国人の指導者を地元の人は受け入れていませんでしたが、
横田英の働きもあり、徐々に抵抗がなくなり受け入れるようになったことです。
四つ目は製糸に必要な水が確保できたことです。
そして最後の理由は、蒸気機関の燃料となる石炭が富岡市周辺で採掘できたことです。
このような理由から政府が富岡市を選び富岡製糸場が建設されました。
今なおその姿を受け継ぎ新しい風を吹かせる世界遺産 富岡製糸場
街並みの中に突如として現れる製糸場。
その正面口から見えるのはお馴染みの赤煉瓦の建物です。
訪れた日は平日にも関わらず多くの人々が見学していました。
特に多かったのが外国人観光客です。
グローバル化に合わせて外国語の案内が流れる音声ガイドの貸し出しをしていました。
また、自身のスマートフォンを使って案内を聞くこともでき、富岡製糸場の歴史や価値を多くの人に伝えるために、
現代に合った方法が取られていました。
赤煉瓦の建物、東置繭所(ひがしおきまゆじょ)の中では富岡シルクの商品や模型などの展示がされています。
奥に進むと2017年10月に公開を開始した「赤い襷〜富岡製糸場物語」でキャストが着ていた着物や映画の紹介などが展示されていました。
映画を知らない人でも映画に興味を持ち、富岡製糸場の理解を深められると感じました。
技術が進み、グローバル化が進んだ現代だからこそ伝え方があり、伝わることがあると感じました。
富岡製糸場は昔のまま保持していくだけでなく、新しい風を吹かせていました。
いくつもの建物が立ち並ぶ富岡製糸場 日本最大規模の製糸場をご案内
最後はお待ちかね富岡製糸場の建物を紹介していきます。
まず入ってすぐの東置繭所は中に入ることができます。
ここには昔の街並みや家の模型、色とりどりのシルク商品や操糸機についての説明の展示があります。
また、当時の繭から糸を取る方法を実演しているコーナーもありました。
次に操糸場に入りました。
入ってすぐ機械の多さに驚きました。
端から端まで操糸機が並べてありました。
当時この場所でこの機械を使って作業していた人がいると考えると少し不思議な気持ちになりました。
中に入ることができるのはここまでです。
次にブリュナ館と呼ばれる指導者ポール・ブリュナの首長館、診療所・病室、工場のための寄宿舎を見学しました。
中には入れませんが、どの建物も当時の様子を物語っているかのようでした。
西置繭所は保存修理中ですが、工事現場を見学することもできます。
富岡製糸場に行った際は、是非見学してみませんか。
富岡製糸場 所在地: 群馬県富岡市富岡1-1
富岡製糸場公式URL:http://www.tomioka-silk.jp/tomioka-silk-mill/
世界遺産富岡製糸場の歴史、背景、現在の対応と製糸場の案内を満喫できる旅はいかがでしたか。
知識があるとより楽しくなる、もっと知りたくなる、知らなきゃ勿体無い、そんな奥の深い富岡製糸場を訪ねてみませんか。