HISTRIP(ヒストリップ)|歴史的建造物に泊まろう

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美しいまち福井若狭の源とは 名水百選「瓜割の滝」や名水を巡る

  • 美しい水と、その水によってつくられる特産品で有名な福井県三方上中の若狭エリア。

    その中でも日本名水百選に選ばれ、特に有名な「瓜割の滝」(うりわりのたき)に足を運んでみましょう。

    人々の生活に根付く「水」をキーワードにして若狭町を歩いていきます。

     

     

    名水百選に選ばれた若狭の美しい水 「瓜割の滝」へと向かおう

     

    新幹線福井駅、また福井空港からは車で約1時間半。

     

    〈写真01_kumagawajuku_バス停〉

     

     

    〈写真02_kumagawajuku_看板〉

     

    JRバス天徳寺で降り立ち 看板に従い坂を上っていきます。

     

    〈写真03_kumagawajuku_瓜割の滝看板〉

     

    坂を上ること約5分ほどで若狭瓜割名水公園の駐車場にたどり着きます。

     

    〈写真04_kumagawajuku_水汲み〉

     

    駐車場の一角には瓜割の滝の水が汲めるようになっており販売されている300円のシールを買うことで瓜割の滝の水を自宅に持ち帰ることができるようになっています。

    朝早い時間ではありましたが 近隣に住む方が水汲みに来ておられる姿があり地元の方の生活に根付いていることが感じられました。

     

     

    〈写真05_kumagawajuku_旗〉

     

    さらに坂を上り瓜割の滝と天徳寺へと足を進めます。

    その道すがらに立っている旗には「日本名水百選 おいしい水部門2位」の文字があります。

    瓜割の滝の水は、豊富な天然ミネラルが含まれていることなどから、人々に長く愛飲されています。

    若狭のおいしい食文化はこの美しい水が根源にあるのでしょう。

     

     

    若狭の緑あふれる 「瓜割の滝」で心もからだもリフレッシュしよう

     

    さらに歩みを進めると、頭上からは葉の緑を介した温かい日差しが差し込み、左手には瓜割の滝から流れる水路が続いています。

     

    〈写真06_kumagawajyuku_瓜割の滝へつづく水路〉

     

    まだ暑い日ではありましたが、流れる水の音や生い茂る木々によって体感はとても涼しく、肌に感じる風や肺に入る空気によりからだが徐々にリラックスしていくことが実感できます。

     

    〈写真07_kumagawajyuku_瓜割の滝〉

     

    〈写真08_kumagawajyuku_瓜割の滝2〉

     

    〈写真09_kumagawajyuku_瓜割の滝3〉

     

    岩に刻まれた「瓜割の滝」の文字を越え、しばらくするとたどり着くのは木の根や岩に苔や葉が生え緑あふれる空間にながれる美しい滝です。

     

    〈写真10_kumagawajyuku_瓜割の滝説明〉

     

    「瓜割の滝」という名は年中水温があまり変わらないため、夏でもこの水が冷たくつけておいた瓜が割れてしまうほどということから由来しています。

    長い年月をかけ幾重もの地層によってろ過され、滝には純度の高いミネラル成分が溶け込んでいます。

    保存可能期間についても名水百選の中でもトップクラスに長く 多くの人に愛飲されています。

     

    〈写真11_kumagawajyuku_瓜割の滝の水〉

     

    瓜割の滝の右手にある岩にはひしゃくが用意されており、流れ出てくる水をこの場で直接飲むこともできます。

    美しい滝を目の前にして味わう水は、ペットボトルに入ったもの以上に美味しく感じられるのではないでしょうか。

     

     

     

    北陸三十三ヶ所観音霊場のひとつ 木々や苔あふれる「天徳寺」を歩く

     

     

    〈写真12_kumagawajyuku_天徳寺〉

     

    瓜割の滝へ向かう途中にある「天徳寺」(てんとくじ)。

    こちらは高野山真言宗のお寺で泰澄大師の開基と伝えられています。

    平安時代前期に村上天皇の勅願寺となり、その時の年号天徳が名づけの由来と伝えられています。

    天徳寺は北陸三十三ヶ所観音霊場の6番目とし33か所の霊場参拝をすれば、現世で犯したあらゆる罪業が来世で消滅し
    極楽に往生できるとされていることから多くの人が訪れます。

     

    〈写真13_kumagawajyuku_天徳寺庭園〉

     

    〈写真14_kumagawajyuku_天徳寺庭園2〉

     

    本坊正面の石段を登ると、書院と畔池庭園(天徳寺庭園)があります。

     

    〈写真15_kumagawajyuku_天徳寺庭園3〉

     

    訪問時 中の庭園を直接見ることはできませんでしたが、戸越しにちらりとみえる庭園もまた趣があるものではないでしょうか。
    橋を渡り公園を奥へ進むと石段の上、苔や木々に生い茂る先にひっそりと鐘楼と、本堂の観音堂があります。

     

    〈写真16_kumagawajyuku_天徳寺観音堂〉

     

    観音堂の右奥には、四国88箇所の石仏とお堂がありお堂の中には、光寺三尊仏が安置されています。

    所在地:福井県若狭町天徳寺38-3

     

     

     

    鯖街道熊川宿を流れる水路 人々の生活を支える「前川」をたどる

     

     

    〈17_kumagawajyuku_街並み〉

     

    〈18_kumagawajyuku_宿場町を通る水路〉

     

    JRバスに乗り、天徳寺より約15分ほどで到着するのがここ「鯖街道熊川宿」です。

    江戸時代から宿場町として栄え、当時の趣の残る家屋が並ぶ町並みは 街全体から歴史が感じられる場所として人気があります。

    鯖街道に沿って流れる「前川」と呼ばれる川に注目して街道を歩きましょう。

     

    〈19_kumagawajyuku_前川〉

     

    熊川宿の街道に沿って流れる前川は、近畿一の水質を誇る北川上流の天増川と河内川から取水されており、平成の名水百選にも選ばれています。

    幅は1メートル弱ではありますが、豊富な水が流れており速い流れを作っています。

    かつては人や馬の飲み水としてまた生活用水として、さらに下流域の農業用水として利用されていました。

    現在は 熊川宿全体の景観においても重要な役割を持つこの前川を守るため、1996年からは景観整備が行われています。

    また住民による前川沿いの花の育成や清掃活動が行われ、今もなおここに住む人々にとって大切な水資源であるといえます。

     

    〈20_kumagawajyuku_かわとと芋洗い器〉

     

    前川には「かわと」と呼ばれる水利施設があり、休日になると芋洗い器が川にかけられます。

    水車のような仕組みで、川の流れによって回転し、中に入れた里芋の皮が剥けるようになっています。

    足元で一定のスピードでくるくるとまわる芋洗い器が、静かな時が流れるここ熊川宿によく調和しています。

    街並みの写真を撮る際など、かわとの芋洗い器にも注目し写真に収めると、さらに風情あふれる写真となるのではないでしょうか。

    所在地:福井県三方上中郡若狭町熊川  JR近江今津駅よりJRバスで約30分 新幹線福井駅、また福井空港からは車で約1時間半。

     

     

    人々の生活に密接に関係する「水」。

    水がその土地の形や景観を作り、彩り、そこに人が根付き生活していきます 。

    そんな水にフォーカスを当てた今回の旅では、若狭の人々の生活が少し垣間見れたのではないでしょうか 。

    そして若狭を訪れたなら、おいしい水によって作られる若狭の美味しいグルメも是非堪能してくださいね。