三重県伊賀の伝説の忍者「伊賀流」を体感できる伊賀流忍者博物館
三重県「伊賀」と聞いて忍者を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。
伊賀にはかつて滋賀県甲賀と並び、伊賀流と呼ばれる日本を代表する忍者がたくさん過ごしていました。忍者がいた町、伊賀で忍者を体感する旅にでかけましょう。
伊賀忍者のはじまりと発展
伊賀忍者のはじまりをたどるには、奈良時代までさかのぼります。
奈良時代以降、伊賀には、悪党と呼ばれる人々が居ました。その悪党が出てきた理由は、東大寺や興福寺などの多くの荘園にあります。悪党とは、もともと土着している地主のような人の中で、寺院や貴族の領地である荘園に対して反抗的な行動をとった人達のことです。その悪党が伊賀忍者のはじまりとされています。
室町時代からは、荘園を経営する寺社勢力が衰微するにつれて、悪党の反抗的な活動は徐々に落ち着きます。その後、悪党の血を引いた「地侍」が頭角をあらわします。戦国時代、「伊賀衆」と呼ばれた彼らは、山伏とも通じており、修行の中で培った様々な忍術のようなものを伊賀衆に伝授します。
そうして忍術を携えた伊賀衆は、戦国大名に従軍して、傭兵として京都や奈良、滋賀、和歌山へ出陣していたことが古記録に残っています。この頃から、伊賀衆は「忍び」と呼ばれるようになりました。
伊賀忍者の主な活躍~神君伊賀越え~
本能寺の変が勃発した際、徳川家康が何をしていたのか、ご存知でしょうか。本能寺の変といえば、豊臣秀吉の中国大返しが有名かと思いますが、実はその裏側でさらに大きくひっそりと移動をしていた人物が徳川家康です。
その時に彼をサポートした組織こそ、伊賀忍者と言われています。
本能寺の変が起きた頃、ちょうど徳川家康は信長の誘いで安土城で宴会を楽しんだ後に京都を見物し、堺で過ごしていました。そんなときに本能寺の変が起き、明智光秀からの追手がかかる可能性が非常に高い状態でした。このとき、家康のお供は、本多忠勝・服部半蔵・武田氏の旧臣穴山梅雪等のわずか30人余り。
三河(現在の静岡県)にすぐに戻ることを決断しましたが、主要な街道は既に明智方に封鎖されているだろうと踏んで、裏道どころか獣ですら通るかどうか怪しいようなルートを選びました。なんとその距離、道なき道を約200キロ。気が遠くなりますね。
この時に家康のお供に伊賀出身の服部半蔵が居たことで、甲賀者や半蔵が集めた伊賀者によって、伊賀越えができ、無事伊勢にたどり着くことができました。その後、関ケ原の際にも徳川方につき、家康が天下を取ることに加担してきました。
そんな歴史の節々で活躍してきた伊賀忍者。伊賀で魅力を存分に感じましょう!
忍者の生活を体験!伊賀市の観光スポット伊賀流忍者博物館へいこう!
まず初めに訪れたのは、忍者をもっとも感じることができる「伊賀流忍者博物館」です。
【案内人、忍者から教わる】
忍者博物館に入ると、何組かにわけられ一人の忍者の方が忍者屋敷の中を案内してくれます。
案内人の忍者は、主君をどのようにしてお守りしていたのか、忍者が何を大切にしていたのか、などの、忍者の生態を詳しく教えてくれました伺うことができました。
【伊賀流忍者博物館の資料館】
「伊賀流忍者博物館」では、忍者の詳しい情報などがわかる資料室などもあり、伊賀流の忍者のことを詳しく学べる博物館でした。
博物館では、忍者が使用していた術も知ることができました。
九字法(九字護身法)とは、忍者が印を結ぶ手の動きのことです。よくNARUTOなどの忍者アニメで忍者が手を使って術をかけていますよね。
本来の使用されていた背景は、戦の前に行う、忍者の精神統一だったそうでうす。
さらに人相学などもありました。伊賀忍者の人相学は、相手との付き合い方の目安にするための情報収集術として使用されていました。中国発祥のものを独自に発展させたもので、相手の人相を読み取り、吉相・常相・異相の三種類に分類するそうです。マイナス要素が多い人相が異相となり、異相持ちに注意して接するようにというものなのです。
忍者屋敷のからくりを、実際に目で見て体験することができたので、楽しむことができました。
ぜひ、忍者の生態をしり、忍者を感じてみるのはいかがでしょうか。
所在地:三重県伊賀市上野丸之内117
公式HP:伊賀流忍者博物館
だんじり館で忍者に変装!忍者になって町を散策!
伊賀の町の中には、いたるところに忍者に扮した観光客がいます。なんと忍者のコスプレができる場所が伊賀市内にたくさんあるのです。
伊賀城下町の中では、「だんじり館」が使い勝手が良いです。子供用なら700円で借りることができますよ。
伊賀の町には、コスプレ忍者以外に、様々な忍者にまつわるものがあふれています。町の標識に手裏剣の絵が描かれていたり、忍者の人形が置かれていたりと町中にはたくさんの忍者が潜んでいました。
伊賀電鉄伊賀線には、忍者の人形が乗っていたり駅のベンチに忍者の人形が置かれていたり駅構内にも忍者がいたりと、伊賀を感じる事、忍者を感じる事ができました。
忍者がたくさんいろんなところに潜んでいると、自然と見つけたときにうれしい気持ちになりました。
ぜひ、伊賀の町に訪れたら忍者に扮して忍者を探してみてはいかがでしょうか。
意外なところにひっそりと隠れていてみなさんのことを守ってくれていますよ。
いかがでしたか。三重の伊賀と言えば忍者のイメージ!しかし、なかなか忍者の生きてきた歴史や忍者の文化を知る機会はないですよね。伊賀の町を訪れ、忍者を体感してみて初めて理解できることも多いと思います。
忍者の生態を知り、忍者を味わうそんな旅を伊賀でしてみませんか?