三重県伊勢市 日本人の総氏神「天照大神」が鎮座する伊勢神宮「内宮」
「こみあげてくるものがある」訪れた人は口を揃える、神秘的な力がみなぎる伊勢神宮。
神宮の敷地は、なんと三重県伊勢市の約3分の1を占める、5500ヘクタールの広さです。
今回は広大な敷地の中で一段と格式高い伊勢神宮の内宮を訪ねます。
この記事の目次
天照大御神を祀る伊勢神宮 内宮 神の神聖な領域への道のりとは
皇室の御先祖であり、太陽を神格化した日本最高神と言われる天照大御神をお祀りする内宮(ないくう)。
内宮の玄関口には大きく構える大鳥居が建っています。ポスターや雑誌などでなじみのある景色ですが、実際にその場に立つと心が引き締まります。
12月前後はこの大鳥居の後ろから朝日が昇り、その神秘的な光景を一目見ようと多くの方がいらっしゃるそうです。
正式には「皇大神宮(こうたいじんぐう)」と呼ばれる内宮。こちらにお祀りされているが天照大御神です。
天照大御神は初め奈良の都にあった皇居でお祀りされていましたが、よりふさわしい場所を求めて2000年以上前に伊勢の地に鎮座されました。それ以来この内宮で「日本人の総氏神」として日本国民を守り続けているそうです。
鳥居をくぐると、人と神を結ぶ橋「宇治橋」が見えてきました。ここで注意したいのが渡り方。真ん中は神様が通る道とされているため、宇治橋は「右側」を渡りましょう!ちなみに外宮は反対で左側通行となっています。
諸説ありますが、神主さんによると手水舎が内宮は右側に、外宮は左側にあるからだそうです。
聖なる世界へと一歩一歩足を運びます。渡り切ると、空気が澄み渡り世界が変わるのを感じました。
正しい手水のお作法を知っていますか ~伊勢神宮内を参拝する前に~
宇治橋を渡れば、そこはもう神聖な領域。
参拝の前にまずは手水舎で心身ともに清めましょう。正しい手水のお作法、皆さんはご存知でしょうか。ここで参拝前に復習しておきましょう。
はじめに右手で柄杓を持って、左手を清めます。
同様に右手も清めたら、右手に柄杓を持って左手に水を注いで口をすすぎます。
そして再び左手を清めたら、残った水を柄の方に流して、柄を清めて終了です。
いよいよ正宮 皇大神宮での参拝。皇大神宮の前に立つと、ヒノキの素木の美しさに茅葺の屋根が際立ちます。社殿は唯一神明造(ゆいいつしんめいづくり)と呼ばれる建築様式で、日本古来の伝統的な建築様式です。
深くお辞儀をしてそっと手を合わせると、自然と背筋が伸びます。これまでに感じたことのない、「古代から続く悠久の時の流れ」。一段と神秘的な雰囲気が漂っていました。
「内宮 神楽殿」と「正宮 皇大神宮」は、「心静かにお参りをするためだけの場所」ということで撮影が禁止されているのでご注意くださいね。
知っていますか? 伊勢神宮 内宮の隠れたパワースポット3選
最後に内宮にある3つのスポットを訪ねました。こちらの3つは神楽殿や皇大神宮といったメインスポットだけでは物足りない、時間にゆとりのあるといった方にはぜひ訪れてほしい奥深いスポットです。
伊勢神宮の内宮は上を見れば空が隠れるぐらいに巨木が生い茂っています。その中でも特に大きいとされ、ひときわ太く大きな杉の木が正宮の前にあります。太い根が地面に張り巡らされていて「生」のエネルギーを感じることができる人気のパワースポット。触ってみるとひんやりと冷たく、特別なパワーを感じました。
次は神宮内で最も強力なパワーがあると言われている「四至神」(みやのめぐりのかみ)です。この神様は神宮境内を守る神様で、社殿を持たず石座があるだけという特徴があります。こちらも正宮と同じく参拝のお作法は「二拝、二拍手、一拝」。この聖域をこれからも守っていただけるようにという思いを込めて、手を合わせました。
最後は荒祭宮に続く階段の真ん中にある「踏まぬ石」です。真ん中は神様の通る道とされており、通らないのが原則。しかし近年は知らぬうちに踏んでしまう方がいらっしゃるそうなので、気を付けたいですね。割れ目が「天」の字にも見えることから、空から降ってきたとも言い伝えられています。階段の途中にひっそりとある不思議な石。ぜひ荒祭宮へお参りするときに見つけてみてください。
所在地:516-0023 三重県伊勢市宇治館町1
公式HP:伊勢神宮
広大な敷地に広がる日本最高神の力。その中心とも言える内宮に一歩足を踏み入れれば、きっと「こみあげてくるものがある」でしょう。
今回ご紹介した以外にも内宮には多くのパワースポットがありますので、ぜひ巡ってみてくださいね。