由布院に神代の昔から残る伝説を追う パワーと歴史感じる大人旅
多くの美しい自然に恵まれた大分県由布市。
ここには昔から言い伝えられるある竜の伝説が残っていました。
今回は、古来より存在する竜の伝説からみえる由布院の世界を旅してみました。
きっとあなたもパワーをもらえるはずです。
この記事の目次
幻想的な風景に感動! 由布院の象徴 「金鱗湖」の歴史と伝説を追う
由布院駅からタクシーで約5分。
ひっそりとたたずむ神秘的な雰囲気漂う金鱗湖(きんりんこ)が見えてきます。
1884年に儒学者の毛利空桑が湖の魚の鱗が夕日に輝くのを見て「金鱗湖」と名付けたそうです。
美しい朝霧を見ることができました。
金鱗湖の湖底からは清水と温泉が共に湧き出る珍しい湖です。
そのため一年を通して水温は高く、外気が下がると湖面から霧が立ち上がる幻想的な光景が楽しめます。
また金鱗湖にはある竜の伝説があるそうです。
昔由布院の地は大きな湖であり竜が住んでいました。
しかし、由布岳の女神である宇奈岐日女神(うなきひめのかみ)は、使いに命じて湖壁を蹴破らせ、湖水を奔流させるとやがて湖底から現在の盆地が現れました。
急に湖をなくし、神通力を失ってしまった竜は、天祖神に
「私は、長い間この湖に住んでいた龍です。この地に少しばかりの安住の地を与えてください。そうしてくだされば、ここに清水を湧き出させ、永くこの地を護りましょう」
と訴えました。
天祖神は竜の願いは聞き入れ、金鱗湖が残されましたとされています。
龍は天祖神との約束を守り、今も金鱗湖には清水が滾々と湧き出ているといいます。
竜と神様たちを巡る神秘的な物語に心動かされました。
住所:〒879-5102 大分県由布市湯布院町川上
金鱗湖の神がいる由布院伝説の神社 「天祖神社」 でパワーをもらう
金鱗湖を一周すると見えてくる天祖神社。
味のある立派な鳥居が私たちをお出迎えしてくれます。
由緒板によると、1882年、豐後國速見郡に住む速津媛(はやつひめ)に勅して皇祖神霊を祀ったことが始まりだそうです。
鳥居の左側には手水舎があり、きれいな湧水が流れていました。
手を清めると、ひんやりして心まで清められた気持ちになります。
透き通る美しい湧水が金鱗湖に向かいたくさん流れ出ていました。
由布院に残る伝説の竜が、天祖神と交わした「清水を湧き出させ、永くこの地を護る」という約束を守り続けている証だとされています。
湖の上には鳥居が!
金鱗湖に浮かぶこの鳥居は臨済宗の古いお寺にあった鳥居で、明治の神仏分離政策により天祖神社に移されたそうです。
なんとも神秘的な風景でした。
大きな杉の木もありました。
この杉の木は由布院の天然記念物にも指定されており、パワースポットとしても有名なようです。
樹齢1000年以上もの杉を目の前に、自分がとても小さな存在に見えました。また、今持っている悩み事も小さなものに思え、心がすっきりとしました。
住所:〒879-5102 大分県由布市湯布院町川上
由布院一のパワースポット 重要文化財「大杵社の大杉」を訪れる
金鱗湖からタクシーで約7分。
山の中にひっそりとたたずむ大杵社(おおごしゃ)がありました。
大杵社の祭神は農業の神だそうです。
由布院盆地を作ったあの宇奈岐日女神が祭られている宇奈岐日女神社の一部とされています。
中に進むとなんとも巨大な杉の木が!
写真では大きさの比較対象として私が立っています。
こちらは1934年に国の重要文化財にも指定された御神木の大杉で、樹齢1000年以上といわれています。
根元の周囲は13.5m、高さは35mと迫力に圧倒されました。
また、この大杉は日本でも屈指のパワースポットとして最近注目を集めているようです。
杉の木の裏手に回るとそこには大きな穴がありました。
これは1898年の大晦日、この空洞にゴミ焼きの火が入り、2年2か月燃え続けたそうです。
しかし今でも青々とした葉を伸ばし、しっかりと息づいているのを見ると感動させられました。
住所:〒879-5103 大分県由布市湯布院町川南753
竜の伝説を追う由布院歴史旅はいかがでしたか?
きっとあなたも由布盆地がもたらした、豊かな自然の神秘を体感できるはずです。
また、美しい由布院の季節の移り変わりを五感で感じてみるのもいいかもしれませんね。