大宮の御土居はスゴイ! 子どもたちが集まる驚きの場所に存在!
かつて京都はその周囲を土塁で囲まれた城郭都市でした。
豊臣秀吉によって1591年(天正19年)に作られたその土塁こそが御土居(おどい)と呼ばれるものです。
御土居は京都を外敵から守る防塁と鴨川の氾濫を防ぐ堤防として築かれその範囲は南北約8.5キロメートル、東西約3.5キロメートルの広範囲に広がっていました。
この記事の目次
大宮の御土居はスゴイ! 子どもたちが集まる驚きの場所に存在!
大宮御土居へは京都駅から市バスを乗り継ぎ「玄琢下(げんたくか)」バス停を下車後徒歩5分程度でたどり着くことができます。
玄琢下の交差点から北西へ上っていく坂の入口に、丘のように構えているものが大宮御土居です。
玄琢下バス停~光悦自動車学校付近の広範囲にわたり残っているものですが、あたりが住宅街なこともあり、この玄琢下の交差点から眺めるのが一番見ごたえがあります。
江戸時代になると天下太平の世が続いたため御土居は次々と取り壊されていったと言われていますが、大宮御土居はその名残を極めて良好に残しているものになります。
また、大宮御土居は史跡にも指定されており、歴史的に価値の高い遺跡です。
大宮にはもうひとつ見逃してはならない御土居があります。
それは大宮交通公園内にある御土居です。
午前9時~午後4時まで自由に出入りすることが出来ます。
園内左側へ進むとフェンスに囲われた御土居がありました。
普段から子供の遊び場となっているこの場にあるこの歴史的遺構を、見逃している人も多いのではないでしょうか。
史跡指定は受けていないこの御土居ですが、御土居周りをぐるっと一周することが出来、見事に秀吉時代の歴史を今に蘇らせていました。
〒603-8441 京都府京都市北区大宮土居町
〒603-8432 京都府京都市北区大宮西脇台町17
御土居に登れる貴重な空間 生きた自然を感じる鷹ヶ峯御土居史跡公園
次にご紹介するのは御土居史跡公園の御土居です。
なんとこの御土居は土塁の頂部まで実際に登れる貴重なポイントなんです。
佛教大学の裏に残っている御土居史跡公園は京都駅から市バスを乗り継ぎ「北木ノ畑町」下車後徒歩5分ほどでたどり着きます。
辺りが住宅街に囲まれている中に、悠然と緑が生い茂る御土居史跡公園の御土居がありました。
紙屋川が形成した河岸段丘崖を利用して作られているそうで、西へなだらかな斜面をなして紙屋川の谷へつながっていました。
かつては西の小道に面して藁葺の入母屋造りの鷹ヶ峯(たかがみね)小屋がおかれ、洛外への見張りの小屋の役目を果たしていたそうです。
フェンスで囲われた御土居とは異なり頂部まで上ることができたため、より一層御土居を身近に感じました。
辺り一面を覆った緑と苔は雄大な自然を感じさせてくれ、頂部にあった深く根を張った大きな切り株からは長い年月の歴史を垣間見ました。
史跡に指定されている御土居史跡公園は近隣の住民の憩いの場となっていることでしょう。
〒603-8451 京都府京都市北区衣笠鏡石町47
存在感あり! 大きさを感じる高さ5メートルの平野鳥居前町の御土居
北野天満宮のすぐ北側、平野鳥居前町には平野御土居があります。
御土居の紹介写真としていちばん取り上げられることが多い場所だそうです。
京都バスに揺られながら北野天満宮までやってくると、そこから徒歩約10程度でたどり着くことができます。
この場所は天神川と御土居の間に民家が立ち並んでおり、御土居の前には赤い布をつけた小さなお地蔵さまがたくさん並んでいました。
この平野御土居は史跡にも指定されていますが、現状残っている土塁は現代の整備によって造成されたそうです。
ただ、御土居のすぐ下から眺めることが出来、高さ5メートルほどにもなる土塁はとても大きく感じ、存在感がありました。
御土居を存分に堪能した後はすぐ近くを流れる天神川を眺めながら自然に浸ってみてもいいかもしれません。
〒603-8321 京都府京都市北区平野鳥居前町
御土居を巡る歴史旅、計4か所の御土居をご紹介しました。
史跡指定を受けている御土居は全8か所あるので、今回ご紹介できていない残り5か所も合わせて巡ってみるとさらにそれぞれの
御土居の違いを感じられるかもしれません。
市バスの1日乗車カードを購入すると500円で市バスが乗り放題なので旅にはお勧めですよ。