知る人ぞ知る東京八王子の名産品 歴史ある八王子織物の魅力とは
八王子市は、今年2017年にちょうど市政100周年を迎えました。
気軽に登山することができる高尾山や、大学が多く、学生が多い市ということでも有名です。
今回は、そんな八王子で昔から愛され続けている「八王子織物」に注目してみたいと思います。
この記事の目次
伝統品となっていった過程 江戸時代から続く八王子織物の歴史とは?
JR八王子駅から徒歩約20分。八王子織物工業組合の直営店である「ベネック」を訪れ、様々なお話を聞かせて頂きました。
八王子では、古くから桑の栽培や養蚕が盛んで「桑都」(そうと)と呼ばれていたそうです。
1590年に八王子の市が開かましたが、当時から絹織物を扱う市である紬座(つむぎざ)というものがあったと言われています。
1899年になると、今の八王子織物工業組合の前身である八王子織物同業組合が設立されました。
はじめは男物のきもの地を主体としていましたが1915年に一部女物のきもの地の研究が始まり、1924年には八王子で初めてネクタイが作られました。
しかし、1945年8月1日の八王子空襲によって八王子の9割が焼けてしまい、織物組合の人々も壊滅的な打撃を受けました。
しかし、その後八王子は驚異的な回復を遂げ、1956年には日本のネクタイの6割が八王子で作られるまでになりました。
さらに1957年には柄や地模様を織り出した毛織物である紋ウールの着物を生み出し、日本中で大流行したそうです。
所在地 : 東京都八王子市八幡町11-2 八王子織物工業組合ビル1F
公式HP : ベネック
手作りで作られる物のあたたかさ 絹100%の品質は間違いなし!
近年は日本の生活様式が変わってしまったこともあり、きものを着る人がかなり減ってしましました。
そのため、きもの地の生産は減少しているそうです。
しかし、現在でも国内生産の大きな割合を占めるネクタイの人気は衰えておらず、本物の品質を保ち続けながらも現代的なデザインを取り入れたものになっています。
そのため今でもネクタイの売れ行きが一番好調だそうです。
織り機は少なくなってしまってはいるものの、今も実際にこの織り機を使って手作りで織っているそうです。
また、マフラーやストールなども人気で、非常に肌触りが良く、さすが絹100%のものは感触が滑らかで優しいなと感動してしまいました。
大切な人へのプレゼントや、特別な場面でのお祝いに是非購入してみてはいかがでしょうか。
ミニサイズのネクタイでおしゃれを演出 日常生活に小さな違いを
店頭を回っていると一際目を引く商品がありました。小さくてかわいらしいネクタイ型のブローチ、名前は「p-Tie」(ピータイ)と言います。
こちらの商品は、八王子商工会議所の方が、八王子織物の品質の良さをどうにかして世の中に伝えられないかと、苦心しながら考えついたものだそうです。
小さいですが八王子織物のネクタイと同じ生地を使っており、手縫いで作られています。
使い方としては胸元のえりの部分につけるもので、ピンバッジの様になっていて取り外しが簡単にできるのが良いですね。
また柄や色の種類も20種類以上と豊富で、どなたのお好みにも合わせられる様に、様々な形のものが並んでいます。
クールビズの期間に特におすすめということですが、ビジネスシーンでも楽しい会話のきっかけになること間違いなしです。
八王子織物の魅力は存分に伝わりましたか?
八王子市政100周年のキャッチフレーズの中で「百年の彩りを次の100年の輝きへ」とあります。
次の世代の人たちにも、今までの伝統や文化を残していけるように、織物の歴史をさらに紡いでいきたいですね。