HISTRIP(ヒストリップ)|歴史的建造物に泊まろう

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広島・尾道にゆかりある文学や歴史、伝説までも語り継ぐ名所を巡る旅へ

  • せっかく旅をするのなら、その土地ゆかりの文学や歴史に触れてみたいと思うものですよね。

     

     

    その土地にしかない歴史やゆかりの文学、伝説を学び触れ合いながら広島・尾道を巡る旅を紹介します。

     

     

    尾道ゆかりな文学がたくさんあり、文学や歴史に触れる機会が多いのも魅力的です。尾道のディープな魅力に引き込まれてみませんか。

     

     

     

    25つの名作が刻まれている文学碑 ~尾道ゆかりの作品を感じて~

     

     

    線バス停で長江口で下車し、すぐ左手に見えてくるのは、ロープウェイ乗り場です。

     

     

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    千光寺山へ登るには急な坂道や階段があるので、ロープウェイを利用することをお勧めします。

     

     

    片道は320円で15分毎にでています。

     

     

    ロープウェイを約5分乗り辿り着くのが千光寺山の頂上です。

     

     

    頂上には展望台があります。

     

     

    展望台を右手にして下山していく道は「文学のこみち」です。

     

     

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    小さな石から巨石まで様々な石に尾道のゆかりな作家・詩人の名作が刻まれている道です。

     

     

    このこみちをたどって散歩すると千光寺へと繋がります。

     

     

    ルートは2つあり、展望台から千光寺へ続く道と千光寺から尾道市立美術館へ続く道で合計25つの文学碑です。

     

     

    林芙美子、徳富蘇峯、芭蕉、正岡子規などの有名な名作が刻まれているので、好きな作家を探してみるのはいかがでしょうか。

     

     

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    また、文学に詳しくない方も気になる文学碑を見つけ、横にある看板に注目してみてください。

     

     

    その方の名作と作家・詩人について紹介されています。

     

     

    文学に触れて詩歌を好きになるのも素敵です。

     

     

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    特に志賀直哉の暗夜行路は巨石と巨石に囲まれ人1人通れる隙間に文学碑が建っています。

     

     

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    文学に触れ楽しみながら千光寺を目指すこの文学の小道をぜひ通ってみては。

     

     

     

    尾道を代表する千光寺 訪れたら本堂以外にも訪れてほしい伝説の名所

     

     

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    文学に触れて文学のこみちの坂を下ると見えてくるのは広島・尾道で最も人気な名所の千光寺です。

     

     

    開基は平安時代の始め806年(大同元年)で源氏の名将多田満仲の中興と伝えられています。

     

     

    千光寺は千光寺山の断崖絶壁の巨石に囲まれ1686年(貞享3年)に建てられ、朱塗りで広島の地方では珍しい舞台造りの本堂は尾道のガイドマップには必ず掲載されています。

     

     

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    今回は本堂以外の千光寺もご紹介いたします。

     

     

    本堂の左側にある「驚音楼」は1996年に環境庁の日本の音風景百景選に選ばれ、「音に名高い千光寺の鐘は一里聞こえて二里ひびく」と偶謡にまでうたわれています。

     

     

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    驚音楼の近くには生きていく活力となる清浄な愛へ導く煩悩即菩提を象徴している仏様、愛染明王の像がありハート型も絵馬もありますよ。

     

     

    恋の悩みも解消できる開運厄除祈願の千光寺で運を開いてみては。

     

     

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    また、水琴の音色が聞ける瓶もあり心が癒される音色と尾道の景色を楽しんでください。

     

     

    千光寺と巨岩の間、本堂の西側には鏡岩があります。

     

     

    玉の岩の宝珠や太陽、月の光を反射させていたとされていたと言われ鏡には神が宿ると信仰対象であったと言われています。

     

     

    しかし、伝説のままどこに鏡岩があるのか不明だったのです。

     

     

    2000年に枯れた木を取り除いた際についに鏡岩を発見されたそうです。

     

     

    この鏡岩は驚音楼後ろ側にある玉の岩と関係が深く様々な伝説が残されています。

     

     

    千光寺 所在地:尾道市東土堂町15-1

     

     

     

    尾道の景色を見ながら病と闘った中村憲吉旧居をこっそりを覗いて

     

     

    千光寺の参拝が終わり、階段を下ると中村憲吉旧居(なかむらけんきち)が左手に見えてきます。

     

     

    中村憲吉は1889年広島県双三群布野村上布野に生まれ、1931年広島市佐伯区へ転地療養します。

     

     

    それから1934年まで広島で療養していました。

     

     

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    中村憲吉の「千光寺に夜もすがらなる時の鐘耳にまじかっく寝ねがてにける」と歌碑があります。

     

     

    その歌碑の奥に中村憲吉の旧居が残してあります。

     

     

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    中村憲吉の親戚や尾道の医師らが会合を重ね、採光通風で眺望のよいところの千光寺公園付近のこの地へ転地を決めたと言われています。

     

     

    この旧居へ向かう石段は380段以上もあり、3人がかりで中村憲吉を抱え、40分以上かけて上ったそうです。

     

     

    この旧居で中村憲吉は時折斉藤茂吉・土屋文明らに見舞われ病と闘い1934年5月5日に看病の甲斐なく46歳で帰らぬ人となりました。

     

     

    1997年に家の修繕が行われ、中村憲吉が病と闘った旧居は今でも綺麗に保存されています。

     

     

    大きな和室が2つ展示されていました。

     

     

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    病室の奥は全てガラス戸だったので、たくさん光が入り尾道の景色も見渡せたのではないでしょうか。

     

     

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    故郷の広島で療養生活を送っていた中村憲吉、今私たちが見ているような風景を見ながら療養生活を送り歌を作ったのではと思いが過ります。

     

     

    中村憲吉旧居 所在地:広島県尾道市東土堂町

     

     

     

    大正時代か尾道を支えてきた旧尾道銀行本店は歴史を語り継ぐ博物館に

     

     

    長江口バス停から尾道水道が見える南へ進み、本通り商店街も通り越した先にあるのが、尾道市重要文化財である旧尾道銀行本店を改装した旧尾道銀行本店(おのみち博物館)があります。

     

     

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    料金は大人200円、おのみち映画資料館も行かれる方は共通券500円を購入されることをお勧めします。

     

     

    大正時代から残る尾道銀行は大正ロマンが漂い、尾道の歴史を出土した考古資料などを展示し語り継がれています。

     

     

    エントランスには尾道遺跡出土の考古資料や江戸自体の町並みなどを展示しています。

     

     

    出土地点は、土堂一丁目もみじ銀行尾道支店・久保一丁目・久保二丁目です。

     

     

    展示室「尾道ゆかりの歴史的資料」に入り1番に目に飛び込んでくるのは、高さ約3メートルもある金庫の扉です。

     

     

    尾道銀行の金庫を実際に見ることができるのも特徴です。

     

     

    大きく厳重な金庫の扉をぜひ間近で見てください。

     

     

    そのほかにも天野半次郎貞篤七十二歳の像があります。

     

     

    1835年尾道に生まれ、1889年諸品会社を創設し、1892年に商業会議所の設立発起者、5月には初議長となった人です。

     

     

    また、尾道市無形文化財の山波とんど行事で使用されるとんどの模型もあり十二支分展示されています。

     

     

    原型に火をつけて無病息災等を祈願するため残されていません。

     

     

    ぜひ歴史的な建築物で展示されている尾道の歴史を学び観光をしてみると見える景色が変わってくるかもしれません。

     

     

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    旧尾道銀行本店 所在地:広島県尾道市久保1-14-1

     

     

     

    広島・尾道にゆかりの文学や歴史に触れ学びながら観光をする旅は、普段の観光地巡りとは一味違うはずです。

     

     

    その土地でしか出会えない歴史や文学を体感してこそ旅行の意味があるのではないでしょうか。

     

     

    尾道に数多く眠る文学・歴史・伝説に触れてみてください。