夏目漱石の小説「坊っちゃん」に描かれるノスタルジーな道後温泉街へ
日本を代表する小説家の代名詞・夏目漱石の名作1906年4月執筆の「坊っちゃん」に描かれる松山市の道後温泉。
坊っちゃんを片手に、夏目漱石の描く世界を訪れてみませんか。
多くの人に愛される秘密を、体感しに行ってみましょう。
この記事の目次
道後湯めぐりはここから!まずは放生園でまったり過ごしてみませんか
道後温泉駅下車すぐ。
駅前の「放生園」(ほうしょうえん)を訪れました。
ぱっと目を引くカラクリ時計が目印です。
改札を出てすぐ、歴史を感じられる場所があり、わくわくしてきました!
ここから徒歩5分のところにある伊佐爾波(いさにわ)神社が現在の場所に移されたとき、境内の御手洗川の引水をたたえて今の放生園の場所に、放生池がつくられました。
放生池をのちに埋め立ててできた放生園は、多くの人に愛される場所となっています。
左手にある「坊っちゃんカラクリ時計」は、平日は1時間おき、土日祝日は30分ごとにその仕掛けが動き出します。
リズミカルなメロディに合わせて、時計台がぐんと持ち上がり、夏目漱石の小説「坊っちゃん」の登場人物が顔をのぞかせます。
ユニークなカラクリを楽しみ、さらに旅気分が盛り上がってきました。
その隣にあるのが、道後温泉本館と同じ湯を使用し、かけ流しとなっている足湯。
湯釜は、1891年から1954年まで実際に道後温泉本館で使われていたものです。
温泉風情あふれる放生園から道後の町をめぐってみませんか。
明治時代の風を感じて 懐かしレトロが松山を走る 坊っちゃん列車
つづいて、道後温泉駅のホームにやってきた「坊っちゃん列車」をお目にかかることができました。
とてもレトロで可愛らしい車両で、童心がくすぐられました。
坊っちゃん列車は、伊予鉄道開業後から67年にわたり市民の足として活躍した蒸気機関車がモデルになっています。
当時は18台の蒸気機関車が松山市内に、その蒸気音を轟かせていました。
もう一度、蒸気機関車を走らせたい!という市民の熱い声から、復刻版がつくられ、2001年10月13日に一般運転が始まりました。
現在、市内を走る復刻版はディーゼルエンジンで動いていて、煙は蒸気で表現されています。
乗車時は、乗務員が丁寧に誘導してくれます。
夏目漱石の小説「坊っちゃん」からそのまま名前を取った、この列車。
町の至るところで、その名を目にする道後では、長く夏目漱石が愛され、親しまれているんですね。
ありそうでなかった新触感の松山市銘菓坊っちゃん団子お一つどうぞ!
松山銘菓・道後温泉土産として名高いのが、この「坊っちゃん団子」。
「坊っちゃん」の小説で、「大変うまいと云う評判だから、温泉に行った帰りがけに一寸食ってみた」と記されています。
夏目漱石が旧制松山中学に教論として赴任していた頃に、道後温泉の帰りに食べた団子が小説のモチーフになったと言われています。
今回は、道後温泉本館にて、湯上りに頂きました。
上から抹茶・卵・小豆の餡の中には、透き通るトロンとしたお餅が入っていて、初めて食べる味でした!
それぞれ餡の味が違うので、飽きることなく、素朴な味わいを楽しむことができます。
道後温泉街では、いちご・ミルク・カフェオレの餡でつくられた現代風坊っちゃん団子から、通常の9倍もの大きさのものまで、様々なお土産も売られていますよ。
小さめで何個食べても飽きない味だからこそ、いろいろ試してお気に入りを見つけてみるのも、いいですね。
夏目漱石の小説坊っちゃんをめぐる歴史旅はいかがでしたでしょうか。
甘味を食べてから温泉をめぐるも良し、レトロな坊っちゃん列車で松山市内をめぐるのも良し、足湯に浸かって旅の疲れを癒すのも良し。
お好きなコース・気楽な気持ちで坊っちゃんの世界を楽しんでくださいね。