土佐で生まれた恋物語 日本最古の路面電車で高知市内をめぐる旅
豊かな自然に囲まれ、数々の歴史と文化を紡いできた高知県・高知市。
ガタンゴトンと、心地よい音を町に響かせつづける、昔ながらのちんちん電車に乗って歴史旅に出かけませんか。
よさこい節ゆかりのはりまや橋や、素晴らしい景色に出会いに行きましょう!
この記事の目次
日本最古の路面電車 日本一の長さを誇る路線距離は高知市民を支える
JR高知駅を出てすぐ、とさでん交通が運行する「ちんちん電車」の高知駅前乗り場があります。
ちんちん電車の歴史は古く、1904年にその歴史を刻み始めました。
これは現存する路面電車の中で、日本一古い歴史があります。
乗り場でちんちん電車の到着を待ちわびていると、段々と近づいてくるレトロなデザインに、早く乗ってみたい!という気持ちになりました。
後ろの乗り口から、車内へ入ると、こじんまりとした広さに、なんだか心が和みました。
車内の電光掲示板には、次の停車地が表示されるようになっています。
一日乗車するなかで、女性の運転手さんにも出会いました。
高知市内をめぐっていると、様々なデザインのちんちん電車を楽しむことができます。
中には子どもが大好きなキャラクターのものもあり、大人の私も童心にかえり、そのキャラクター電車が走る様子にわくわくしました。
市内観光の際は、500円で乗り放題の一日乗車券が便利です。
さぁ、高知市内の歴史と自然に出会いにいきましょう!
土佐が生んだ恋物語 よさこい節でお馴染みのはりまや橋で歴史を知る
高知駅前から、ちんちん電車で約4分。
東西線の乗り換え地となる、はりまや橋駅で下車して徒歩約1分進むと、よさこい節で歌われる観光名所、「はりまや橋」に到着します。
藩政時代に、豪商播磨屋と富商櫃屋が、互いの行き来のために架けた橋です。
現存の橋は、時代とともに幾度か架けかえられたものになります。
朱色がぱっと目をひく、印象的なはりまや橋には、こんな恋の物語が言い伝えられています。
竹林寺の僧だった「純信」は、思いをよせる「お馬」に、橋近くの小間物屋でかんざしを買いました。
規律を破った純信の行動は、たちまち噂になり、二人は他国へ駆け落ちします。
悲しくもすぐに土佐へ連れ戻された二人の仲は引き裂かれたという物語です。
そんな恋物語を今に伝える、二人の像がはりまや橋の横にあります。
実際に足を運んでみて、変わりゆく時代の流れと今に残る歴史を感じることができました。
はりまや橋 所在地:高知県高知市はりまや町1丁目1-28
高知市を流れる坂本龍馬・山内豊房ゆかりの鏡川 平成の名水百選
はりまや橋駅から上町二丁目駅下車、徒歩5分で月の瀬橋に到着します。
橋を渡ると、視界に飛び込んできたパノラマの自然に、思わず足を止めてしまいました。
平成の名水百選に選ばれている、高知市を代表する河川「鏡川」(かがみがわ)があります。
鏡川と江ノ口川に挟まれていることで、「河中」から、今の「高知」となった歴史があります。
鏡川は、土佐藩五代藩主、山内豊房が「我が影を映すこと鏡の如し」と言ったことから名づけられたそうです。
坂本龍馬はこの鏡川で、大雨の日も水泳の練習に励んだと伝えられています。
目の前に広がる鏡川の大きくも緩やかな流れ、その先に広がる山々の景色を見ていると、時間も忘れ、広大な景色に身をゆだねていると、偉人たちの大志が伝わってくるようでした。
鏡川沿いを歩いてみても、心身ともにリラックスできるので是非訪ねてみてください。
月の瀬橋 所在地:高知県高知市鏡川町
レトロなちんちん電車でめぐる、高知市の歴史と豊かな自然はいかがでしたか。
高知市の魅力は、今回訪れた限りではありません。
少し歩けば、路面電車に乗れば、そこにある自然・すぐに出会える歴史旅で新たな高知市を探してみませんか。