金森長近が築いた「越前大野城」「城下町」 戦国時代の歴史が現在も
福井県の北東に位置する大野市は「北陸の小京都」と言われ、霊峰白山に囲まれた緑豊かな自然においしい食材、お水に恵まれている町です。
戦国時代の歴史や文化で賑わう城下町で、歴史溢れる旅を堪能してみませんか。今回はそんな大野市の風情ある街並みや越前大野城を巡ります。
この記事の目次
金森長近が築いた天空の城「越前大野城」で大野の歴史を感じよう
今から約440年前。越前大野城の築城は、1575年に織田信長が金森長近に大野郡の3分の2の領地を与えたことが始まりです。
その翌年には、長近は「越前大野城」を築きあげました。
越前大野城の石垣は自然石をそのまま積み上げた「野面積み」で作られており、水はけがよく圧力に強い石垣だそうです。
お城の階段下に着くと、越前大野城の高さに圧倒されました。
息を切らしながら約10分くらい急な階段を何段も昇り、やっとの思いで着いた先には、大野が一望できる綺麗な絶景で広がっており、立派なお城が建っていました。
四方を山に囲まれた大野盆地なので、運がいいと「天空の城」と呼ばれる、お城が浮いたような景色を見ることができるそうです。
実際、歩いていると「天空の城」の写真が貼られた自動販売機を見つけました。
是非、幻の「天空の城」をめがけて「越前大野城」を見に行ってはいかがでしょうか。
大野郡の一向一揆を収束 北陸の小京都を創った「金森長近」とは
「越前大野城」を築きあげた金森長近はどのような人だったのでしょうか?
その歴史を探しにいってきました。
長近は、美濃(岐阜県)で誕生し、18歳の時には織田家に仕え、当時8歳だった信長の身のまわりの世話係として務めていたそうです。
月日は経ち、1575年に越前の一向一揆を収めると、その恩賞として大野郡の3分の2を与えられました。これが長近と大野の歴史を結ぶきっかけになりました。
長近はその後、「越前大野城」を築きあげ、城下町の整備も行いました。
お城の横には、金森長近の銅像を見ることができます。
高さも幅もあるこの銅像は、天守閣を常に見守っているように思えました。
長近はその後、賤ケ岳の戦いで豊臣秀吉に仕え、関ヶ原の合戦で徳川家康に仕え、まさに戦国時代を駆けた武将であったようです。
幾度と戦いを乗り越え、大野の町に大きな影響を与えた金森長近を深ってから大野の町へお出かけください。
風情ある街並み「寺町」 活気で賑わう町「七間朝市」にでかけよう
続いて越前大野城の城下町寺町を訪れました。
金森長近が大野城を基準に、町の東端に寺を集めて城下町を作ったそうです。
お寺と石畳が広がるこの場所は大変風情があり、心を癒し、休めてくれました。
南北には約20のお寺が並んでおり、お寺巡りも楽しめます。
寺町から少し歩くと「七間朝市」という地元の人と観光客で溢れた、賑やかな通りにたどり着きました。
400年以上の歴史を誇っており、毎朝7時~11時頃に農産物を販売する青空直売市を行っているそうです。
地元の人々との交流を楽しみながら、地元で採れた新鮮な農産物を味わうことができる温かい場所です。
そんな賑やかな通りで、大人気のお店を見つけました。
「伊藤順和堂」のいもきんつばです。お昼過ぎには、もうすでに完売していました。
なんといっても厚さが特徴的で、ほくほくしていて軽く、食べた人の心を感動させてしまうそうです。
10個入り1400円で販売しています。是非、大人気のいもきんつばを、大野に来た際には召し上がってみてください。
金森長近と大野の歴史を感じていただけたでしょうか。
この街には、戦国時代の歴史が数多く眠っています。
そんな歴史を巡りながら、この町の綺麗なお水や賑わう七軒朝市を訪れて、大野の魅力を肌で感じる旅に出かけてみてはいかがでしょうか。