千早赤阪村・金剛山頂に存在する歴史あるパワースポットをご紹介
大阪府唯一の「村」である千早赤阪村には自然の宝庫と呼ばれる金剛山がそびえたっています。この金剛山は散策して楽しむだけでなく、歴史めぐりができるのをご存知でしょうか。
南海電車「河内長野駅」からバスで約40分走り、バス停「金剛山ロープウェー前」で下車し、そこからロープウェイまたはハイキングで山頂を目指します。そんな金剛山頂付近に集結している千早赤坂村の素敵な名所をご紹介します!
この記事の目次
金剛山最高点に鎮座する関西では珍しい大社造りの「葛木神社」へ!
金剛山にの山頂付近に来たのなら必ず訪れてほしいのが「葛木神社」(かつらぎじんじゃ)です。
まず金剛山ロープウェイで金剛山駅に着いてから、山頂までは徒歩約40分かかりますが、金剛山の登山道は整備されているので比較的登りやすくはなっているので頑張って登りきりましょう!
その先にある葛木神社には、古事記や日本書紀に登場する「一言主神」(ひとことぬしのおおかみ)や後醍醐天皇、楠木正成が祀られています。
葛木神社の本殿は関西では珍しいとされている大社造りとなっています。
また、貝原益軒の「南遊紀行」に、「絶頂には葛木神社あり、大社なり、一言主の噛みといふ」と記されている通り、葛木神社の裏が金剛山山頂の最高点(1,125m)になっています。立ち入りはできませんが、葛木神社自体がとても眺めの良い立地なので、人気の絶景スポットになっています。冬場は鳥居へ続く階段に雪が積もって滑りやすくなるため、登山用のアイゼンなどがあると便利です。
存在感たっぷり千早赤阪村・金剛山「夫婦杉」はまさに自然の賜物!
静かで、木々の温もりが感じられる癒し効果抜群の金剛山の山頂に近づくと、見事なブナの原生林があります。金剛山から葛木神社へ向かう道には、まるで夫婦が手をつないで立っているかのように見える「夫婦杉」が存在します
大樹でありながら、根本には青々とした美しい苔が生えていて、長い年月を得て育ち、かなた先まで伸びている大きな木々は美しくて感動を与えてくれます。
この夫婦杉の下部にある石碑には「夫婦とは、20代は愛で、30代は努力で、40代は我慢で、50代は諦めで、60代は信頼で、70代は感謝で、80代は一心同体で、そしてこれからは空気のようなふれ愛で」という素敵な言葉が刻まれ、夫婦の愛が語られています。是非人生の伴侶と共に訪れて足をとめてじっくりと言葉に耳を傾けて欲しいです。
千早赤阪村・金剛山の歴史スポット宝剣塔・福石・葛城家歴代御廟所
金剛山には道中に見逃してほしくない歴史スポットがたくさんあります!まず、葛木神社の西山には、後醍醐天皇及び大塔宮の宝剣を埋め、供養の為に建立したという、足利時代の「宝剣塔」という石塔があります。
小さいながらも存在感は抜群で石碑にも説明がしっかりと刻まれています。
また、葛木神社の脇石段には「福石」と呼ばれる、崇神天皇の時代に大国主神が出現した石があり、福徳招来の守り神とされています。丸いフォルムが愛らしいです。
そして葛木神社と転法輪寺への分かれ道付近には「葛城家歴代御廟所」(かつらぎけれきだいごびょうしょ)という蘇我氏興隆まで大和盆地南部を支配していた葛城家の立派なお墓があります。どれも歴史旅には欠かせない名所ですので、ぜひお立ち寄りください。
修験道の開祖役小角が開創したという金剛山にある「転法輪寺」
最後に紹介するのは、金剛山の歴史めぐりには欠かせない「転法輪寺」(てんぽうりんじ)です。この転法輪寺は修験道の開祖とされる役小角(えんのおづの)が16歳の時に金剛山に登って苦しい修行を重ねた結果、665年(天智天皇4年)に祖神一言主大神を鎮守とし、法起大菩薩を祀るために建立されたとされています。家内安全や商売繁盛など、様々なご利益があるとされる転法輪寺の本堂は歴史を感じさせるたたずまいで素敵です。
ご本尊の化身だとも言われる「牛王像」(ごおうぞう)や、豊臣秀吉が参拝した際に名づけた「ひさご池」、また参拝者の安全を見守り出迎えの不動さんと呼ばれる「不動明王像」が本堂へむかう途中にあり、一歩足を踏み入れてから本堂にたどり着くまで目が離せないほど、見どころたっぷりなお寺です。毎年役小角の命日の7月7日には境内で「れんげ大祭」が行われ、夏山開きを兼ねた安全祈願と役行者(えんのぎょうじゃ)をたたえるために真言宗、天台宗の両宗が全国から集まります。全国でも珍しい行事ですので。この時期の歴史旅もおすすめします。
大阪府唯一の村「千早赤坂」にある金剛山はいかがでしたか。山頂には歴史的名所がたくさんあります。金剛山以外にも千早赤阪村にはまだまだ歴史を体感できる名所がたくさんありますので、お休みの日に、ゆったり一日かけて巡ってみてはいかがでしょうか。
素敵な歴史旅をお楽しみいただけると思います。