四季で表情変わるいすみ鉄道で巡る大多喜町上総中野駅周辺の仏閣巡り
今回は千葉県大多喜町の中でも中野上総駅周辺の神社仏閣を紹介します。上総中野駅はローカル線・いすみ鉄道下り線の終着駅で大多喜駅からは20分ほどで着きます。いすみ鉄道に乗って、田園風景を楽しみながらのんびりと神社仏閣をめぐりましょう。
この記事の目次
いすみ市と大多喜町繋ぐローカル線いすみ鉄道からみるカラフルな風景
いすみ鉄道は千葉県いすみ市と大多喜町をつないでいます。
以前は経営難に見舞われ廃線の危機に陥ったこともありましたが、列車内から見る田園風景や列車内のイベントなどによって今ではローカル線ながら人気のある鉄道になりました。
いすみ鉄道から見る田園風景は都会の喧騒から離れ、ゆったりとした時間とともに四季折々の景色が楽しめます。
春はいすみ鉄道の上を桜が、周囲には菜の花が咲き誇ります。
桜と菜の花のコラボレーションはまさに絶景です。
さらに夏には青空と緑広がる田園風景が、秋は鮮やかなオレンジ色が際立つコスモスや黄金色で染まった稲穂が、冬には雪の白さに包まれます。
このように一年を通して風景を楽しめるのも、のんびり走るローカル線ならではの魅力です。
見逃すな!江戸文化・根付が隠された大多喜町にある中野山水神社
中野山水神社は上総中野駅から養老渓谷方面に歩いて5分のところにあります。
こちらの神社は木々が生い茂り自然のなかにただずむこじんまりとした神社です。
残念ながら由緒や御祭神等は不明です。
入口にある鳥居に出迎えられ、境内に入ると拝殿・本殿があります。
ここで注目してほしい見どころが本殿に刻まれた「龍」です。
この龍は長谷川一虎(はせがわかずとら)が彫刻したもので、繊細なデザインをしています。
長谷川一虎とは江戸時代に着物文化とともに発達した根付の職人です。
根付とは、ポケットのなかった着物に、印籠や巾着を腰の帯に下げて持ち運ぶ際に必要となる滑り止めのようなもので、小さな細密彫刻と言われています。
知らないと見逃してしまいがちですが、実は歴史ある龍の彫刻なのです。
拝殿の裏には菅原道真公や二宮尊徳の石像が残されています。
なぜこの二人の石像が置かれているかは不明で、なんとも謎に包まれた神社です。
由緒や御祭神が伝えられていないこの神社は、素通りされてしまいがちですが、実は江戸時代の文化が隠されているので、ぜひ立ち寄って本殿の龍を見てみてください。
所在地 : 298-0271 千葉県夷隅郡大多喜町中野
小沢又の滝で癒された後はツツジが有名水月寺で三観音像に参拝しよう
上総中野駅からバス「水月寺前」で下車後、徒歩2分のところにある千葉県大多喜町小沢又の水月寺(すいげつじ)は、養老渓谷が広がる幻の滝の近くに位置しています。
開創は1384年、臨済宗妙心寺派の禅宗です。
水月寺のベストシーズンは5月下旬から6月中旬で、この時期はイワツツジが咲き誇ります。
住職が種から育てたもので、境内が一面ピンクや紫に染まり素晴らしい景色になります。
水月寺入り口にある二体の石像に迎えられ階段を上ると、木造の大きく立派な門がそびえ立ちます。境内には本堂の他にこれもまた立派な屋根のついた鐘があります。
永楽観音(左)・水月観音(中央)・榮壽観音(右)の水月三観音像があり、それぞれに子孫繁栄や健康長寿などご利益があるようです。
ツツジが咲き誇る時期に限らず、養老渓谷散策後に休憩がてら立ち寄る場所としても最適なお寺です。
所在地 : 298-0278 千葉県夷隅郡大多喜町小沢又578
上総中野駅から鉄道で巡る神社仏閣の旅はいかがでしたか?
上総中野駅は大自然と滝・温泉が広がる養老渓谷へアクセスする駅の一つでもあります。
ぜひローカル線・いすみ鉄道に揺られながら、養老渓谷と合わせて足を運んでみてください。