有形文化財のカフェに築100年の宿で栃木の歴史を体感しませんか
東京都心から電車に揺られて約2時間、蔵で有名な栃木市には歴史的建造物や名産品やグルメなど、一泊でも日帰りでも気軽に楽しめるスポットがたくさんあります。今回は栃木を堪能したい方にお勧めしたい歴史旅スポットを紹介します。
この記事の目次
旅の足休めは栃木の国登録有形文化財「旧関根家住宅店舗」のカフェで
栃木駅から約10分のところにある、国の登録有形文化財である「旧関根家住宅店舗」は、1922年に建てられた木造2階建ての建物です。レンガ風の外壁や縦長の窓など、街の中でも存在感を放つ洋風建造物です。大切に保存されてきた旧関根家住宅は、2016年12月5日にカフェとして生まれ変わりました。
店内は木やライトのぬくもりがあたたかいおしゃれな空間が広がっています。店長さんはもともと東京にお住まいだったそうですが、現在はこのカフェに心血を注いでいらっしゃいます。建物愛と笑顔のあふれるスタッフの皆さんのもと、文化財というだけではなく、人々の憩いの場としてもかけがえのないものになっていく未来が目に浮かぶ、そんな場所です。旅の足休めに是非お立ち寄りください。
所在地:栃木県栃木市倭町11-4
栃木「蔵の街」の中心にある100年以上の歴史を持つ宿「かな半」
栃木駅から約15分のところにある、1917年から続く歴史ある宿、かな半旅館は、蔵の街の大通りに面しています。とちぎ蔵の街観光館はじめ、観光名所の密集している蔵の街のほぼ中心に位置しているため、アクセスはかなり便利です。宿泊客以外の方でもお昼の時間帯は食事をいただくことができます。旅館の皆さんは、物腰柔らかく、そして元気に迎えてくださいました。
天井は高く、立派な柱一本で廊下が支えられていて、黒柿という希少な木がぜいたくに使われているお部屋は、現代では再現できません。当時の質の高い技術に加え、惜しげもなく使われた質の良い素材は今では入手困難になっているものもあるそうです。良いものを後世に残したい、良いものであることを多くの人に知ってほしい、そんな想いにあふれていました。宿泊のほかにもお茶会や映画祭などでも利用され、観光客にはもちろん、地元の方にも愛されている旅館です。
所在地:栃木県栃木市万町5-2
栃木で230年の伝統!「油伝味噌」こだわりの味噌で田楽を堪能
新栃木駅から約15分のところにある「油伝味噌」(あぶでんみそ)は、江戸天明年間に創業、江戸元年に味噌の製造を始めた老舗です。を重んじ、厳選した材料をもとに長期熟成させた味噌は絶品です。立派な門構えの建物自体も、国の登録有形文化財として大切に守られています。古きものをより良く残すために新しいものも取り入れている、そんな心意気が感じられました。街の観光ガイドなども置かれていて、街ぐるみで盛り上げていこうとしている様子に、私までうれしくなってしまいました。
お店では味噌を購入することができますが、味噌の種類も色々あります。田楽の盛り合わせを頼むと、豆腐・里芋・こんにゃくの3種類を頂くことができます。田楽というとこんにゃくのイメージが強いかもしれませんが、ほくほくの里芋も、重量感のある豆腐の田楽も堪能できます。各々味噌が異なるので、お土産に買う前に食べ比べてみてはいかがでしょうか。5名以上で予約をすれば、田楽定食に舌鼓を打つこともできます。バスツアーの方々がいらっしゃいましたが、味噌を食べ比べて購入されていました。地元の名産として、是非お立ち寄りください。
所在地:栃木県栃木市嘉右衛門町5-27
定番も、新定番も、まだまだ利用の可能性を秘めた建物も集まっている「蔵の街」栃木。食べるものにもこだわりつつ、ぜひご自身の足で、歴史を感じる散策を楽しんでみてください。