紫式部や平等院鳳凰堂で知られる京都宇治の歴史旅~時々宇治茶~
京都宇治と言えば、源氏物語・宇治茶・平等院鳳凰堂。これら定番のスポットについてはもちろん、
その他、日本三古橋である「宇治橋」についてや、あまり知られていないであろう「宇治七名水(うじしちめいすい)」についてもご紹介します。
それでは、宇治に行くなら外せないスポット巡りの旅をはじめましょう!
この記事の目次
京都宇治を一望!眺めが良い景色を「宇治橋」から眺めませんか?
宇治橋が初めて架けられたのは、646年と伝えられ、日本最古級の橋と言われています。また、「瀬田の唐橋」「山崎橋」とともに日本三古橋の一つとされています。宇治橋のいわれは、東詰の橋寺放生院にある「宇治橋断碑(うじばしだんぴ)」に刻まれていて、それによると僧道登(どうと)が架設したと伝えられています。現在の橋は1996年に架け替えられたものですが、桧造りの高欄は、橋の姿が宇治川の自然や橋周辺の歴史遺産と調和するように、擬宝珠を冠した木製高欄(もくせいこうらん)という伝統的な形状を使用しています。その橋の下を流れるのは、やがて淀川と名を変えて大阪湾に注ぐ一級河川の宇治川です。長さ155.4m、幅25mもある宇治橋から眺める景色は気持ちよく、趣があることから、宇治の歴史旅のスタート地点に最適ではないでしょうか。
紫式部ってどんな人?源氏物語誕生から見る宇治との関係とはいかに?
紫式部は978年頃、学者であり詩人であった藤原為時の娘として誕生し、幼くして母親を亡くしたため為時の影響を受けて育ちました。彼女が有名な理由は源氏物語ですよね。この源氏物語は、結婚3年後に夫が病死し、悲しみを紛らわせるために書き始めたと言われています。そして評判を呼び、当時最大の実力者である藤原道長の娘にあたる一条天皇の中宮彰子に女房として仕えることになりました。この藤原道長の息子頼通が建てた平等院鳳凰堂が宇治にあることや、和歌において宇治は「憂し」の掛詞として古くから用いられていたことなどを背景として、紫式部は全五十四帖にもなる源氏物語の最後の十帖の舞台を宇治に決めたと考えられ、この部分は「宇治十帖」と呼ばれています。
10円玉・1万円札でおなじみの宇治が誇る世界遺産 平等院鳳凰堂!
宇治と言えば源氏物語や宇治茶のイメージが先行しがちですが、忘れてはならないのが10円玉・1万円札でおなじみの平等院鳳凰堂です。10円玉に描かれているのは鳳凰堂で、1万円札のデザインに使われているのは屋根についている鳳凰です。
鳳凰堂は改修工事中でしたが圧巻でした。池の中島に鳳凰堂があることで、極楽の宝池に浮かぶ宮殿のように水面に姿を映す、一度は見る価値のある神秘的な光景です。さらに平等院ミュージアム鳳翔館には、国宝の梵鐘(ぼんしょう)、国宝の雲中供養菩薩(くうちゅうくようぼさつぞう)、国宝の鳳凰、重要文化財の観音菩薩像(かんのんぼさつぞう)などが展示されています。雲中供養菩薩は52躯あり、その迫力は鳳凰堂に勝るとも劣らず、圧倒的に力強いメッセージを感じられました。鳳凰はとても存在感があり、かっこよく見ごたえがあります。宇治観光の思い出の1ページになること間違いなしです。
今や残っているのはただ一つ。宇治七名水と(うじしちめいすい)とは
宇治茶が栄えた室町時代、その象徴として宇治七名園が作られ、お茶に不可欠な水にも「宇治七名水」が定められました。「宇治七名水」とは「桐原水(きりはらすい)」「公文水(くもんすい)」「法華水(ほっけすい)」「阿弥陀水(あみだすい)」「百夜月井(ももよづきい)」「泉殿(いずみどの)」「高浄水(こうじょうすい)」でしたが、現在は桐原水以外の6つの名水は失われてしまい、桐原水だけが今なお枯れることなく湧き出しています。この桐原水は世界遺産である宇治上神社内にある湧水です。
この中は日が当たらないため水はとても冷たく、また中の空気も外よりもずいぶん涼しかったです。飲むことは出来ませんが、手をこの水で清めるだけで心まで洗われる気持ちになります。
お茶の本場京都宇治「三星園 上林三入本店」でのお抹茶は最高!
せっかく宇治に来たなら、宇治茶を堪能しないと帰れませんよね。今回は数あるお店の中から「三星園 上林三入本店」にお邪魔しました。お店に入り席に着くまでの通路にはお茶をひく機械があり、この前を通るだけでお茶の良い香りがしてたまりません。席につき、メニューを拝見すると、どれもこれも美味しそうで決められません。そのため、人気ナンバーワンの「元祖宇治金時」を注文しました。そして出てきたのがこちら。
見た目も美しく、お抹茶の香りも高く、味はもちろん最高です。宇治にはこちらのお店以外にもたくさんのお茶屋さんがあるほか、お茶屋さんでなくてもお茶のメニューを販売しています。定番の抹茶ソフトクリームから、抹茶たこ焼きという変わった商品まで実に様々なので、お好みの逸品を探してみるのも良し、お茶屋さんで本場のお茶をゆっくり堪能してみるのも楽しみの1つです。
この旅では京都宇治の様々なスポットを巡り、その地ごとの見どころについてご紹介してきました。今回ご紹介したスポットは宇治観光において
絶対に外せないところばかりです。ぜひ訪れて、たくさんの感動を体験していただければと思います。
そして、ご紹介しきれていない魅力あふれるスポットが宇治にはたくさんあることも忘れないでくださいね。
宇治の魅力を旅の道中で探し、宇治のことをより好きになっていただければ幸いです。”