温泉を堪能した後は腹ごしらえ!有馬で楽しみたい絶品グルメ5選
日本3大最古泉の1つといわれる兵庫県有馬の温泉。有馬温泉は1200年頃には、貴人がにぎわう特別な空間だったといいます。時代を経て、形を変え、いまでも多くの人が有馬温泉を訪れます。
温泉を楽しんだ後には、ぜひ有馬の自然が生んだ地域ならではのグルメを楽しんでみませんか?厳選したぜ絶品グルメをご紹介します!
この記事の目次
実際に焼いているところが見学できる!有馬温泉の銘菓「炭酸煎餅」
有馬の銘菓といえば「炭酸煎餅」。薄くてとても食べやすく、ついつい試食に手を伸ばしてしまいますね。
この炭酸煎餅は、明治時代に発見された炭酸泉源を利用して、初めて作られたといわれています。有馬温泉駅から南東へ約10分で「湯本坂」という古い建物が軒を連ねる通りある「三津森本舗」(みつもりほんてん)でいただくことができます。
さっそく訪れてみました。この三津森本舗こそが、炭酸煎餅の元祖です。このお店は、建てられてから120年以上経つ木造の建物で、歴史があるからこそ感じられる趣があります。この看板は創業当時から使われているものです。こちらの店舗では、実際に炭酸煎餅を焼いている姿や、運が良ければ焼きたての炭酸煎餅をいただくことができます。
有馬を訪れたのならお土産に買いたくなりますね。薄く軽い煎餅に、ほのかな甘みで、何枚でも食べてしまいそうな美味しさです。その建物の歴史を感じ、またお土産を買いに、三津森本舗を訪れてみてください。
有馬温泉では、三津森本舗以外でも炭酸煎餅をいただくことができます。シンプルなものから、生姜や山椒の入ったもの、またクリームが挟まれたものまで、多種多様な商品が揃っています。
太閤通から商店街にかけて、炭酸せんべいを取り扱うお店はたくさんありますが、お店によっては使っている材料によって少しずつ味が違うので、自分好みの炭酸せんべいを探すのも楽しいですね!
ぜひ有馬温泉に訪れた際には、炭酸煎餅をお召し上がりください!
温泉を訪れた時に食べたい温泉饅頭!三津森本店「よい湯まんじゅう」
店の入り口にもくもくとあがる湯気。湯気につられるよう、多くのお客様でにぎわっています。湯気の正体は「温泉饅頭」でした。温泉饅頭も「三津森本舗」(みつもりほんてん)でいただくことができます。
温泉饅頭が生まれたのは1910年と言われています。所説ありますが温泉の天然の蒸気で蒸して饅頭を作ったため、温泉饅頭と呼ばれています。
冬の有馬で冷えた体には、この湯気はとても魅力的です。ちなみに温泉饅頭を蒸すための蒸気は温度が限られているそうです。温泉地でしか味わえない風味で出来あがるというちゃんとした理由があり、温泉饅頭の文化が発展したそうです。
一つ70円(2017年1月時点)のこの温泉饅頭。いただくと、温泉饅頭特有の茶色いモチモチの皮に、甘い餡が絶妙でした。この暖かい饅頭をお供に食べ歩きも、また、お店の奥には椅子があるので休憩するのもいいですね。
有馬名物「有馬十八番」有馬山椒をふんだんにつかった有馬焼き
有馬でお昼ご飯を食べるのなら、ぜひ訪れて欲しいのが「有馬十八番」。看板が出ていないのですが、湯本坂にある赤いポストのちょうど正面にある、温かい雰囲気のお店です。
こちらは兵庫県明石市の郷土料理である明石焼が有名なお店です。明石焼きとは、鶏卵、浮粉(うきこ)や沈粉(じんこ)と呼ばれる粉、小麦粉、の生地にタコが入った軽食で、見た目はたこ焼きのようなものです。
有馬十八番では、セットメニューなども充実しているため、「お昼はしっかり食べたい!」という方にもピッタリです。そして、その中でも今回おすすめしたいのが、明石焼に実山椒の白醤油煮が入った「有馬焼」というメニューです。
周りはふわふわ、中はトロトロの生地にピリッとアクセントのある山椒が効いて、優しい味のお出汁との相性は抜群!いくらでもいけてしまうのではないかと思うほどやみつきになる逸品です。お値段も税抜き600円とリーズナブルです。
有馬温泉街には有馬山椒が使われているグルメが沢山あります。
有馬山椒には古くから歴史があり、鎌倉時代には有馬山椒が香りがよくて柔らかとの評判を取っており、室町時代に入ると、温泉に訪れた湯治客に周辺の野山で採れた山椒を松茸といっしょに炊いて供していたとの記述もありました。
古くから地元でも温泉に訪れた客人にも振舞われていたと考えると、文化がそのまま残っていることに驚きます。
ぜひ訪れた際には、訪れてみてください。
有馬の名旅館「御所坊」が提供するカフェ「カフェ・ド・ボウ」
寺社や泉源巡りに少し休みたい!食と一緒にゆっくりしたい!そんな時におすすめしたいのが有馬温泉に昔からあるカフェ、「カフェ・ド・ボウ」実は、「カフェ・ド・坊」とも書きます。
なぜ坊の文字が使われるのかというと、そこには深い歴史がありました。
1191年、震災で有馬温泉が荒廃してしまった際に、吉野の修験僧仁西が平家の落武者十二名を連れて有馬温泉を訪れ、有馬温泉を再興し、再度薬師如来を祭る為に温泉寺を再建しました。その際に薬師如来を守護する熊野十二神将になぞらえて、十二軒の12の坊舎を建てたのです。有馬に「坊」の文字がついた旅館が数多く残ります。
「カフェ・ド・坊」は、有馬の名旅館「御所坊」の先々代の住まいを改築し、店舗にしたものです。
「カフェ・ド・坊」では、レトロな雰囲気を残しつつ、有馬のご当地メニューをいただくことができます。1986年にオープンした店内はテーブル席、テラス席があり、雰囲気のある落ち着いた照明です。ゆっくり落ち着きたい時に最適ではないでしょうか。
1階にあるパン屋「パン・ド・ボウ」で買ったパンもオーダーできます。テラス席からは緑が見えるので、自然豊かな有馬を感じながら休憩ができますね。温泉を堪能した後には、テラスでゆっくり有馬を感じてみては?
口にした瞬間に広がる強烈な爽快感がたまらない!「有馬サイダー」
有馬温泉は日本のサイダーの発祥地。かつて有馬温泉街に湧き出る炭酸泉に甘味を加えて飲んだのが、有馬サイダーの始まりといわれています。
有馬温泉街に湧き出る炭酸泉は、金泉に対して、銀泉と呼ばれていました。炭酸泉は毒水と言われていたそうです。炭酸泉が湧き出ていた出口付近は、かなりの二酸化炭素が充満しており、酸欠した鳥や虫倒れていたのを見て、毒水と言われていたのです。
いまでも有馬温泉街に湧き出る炭酸泉を呑むことができます。かなり苦いようなのでお気をつけください。
有馬サイダーは別命「てっぽう水」と言われています。サイダーを瓶に入れて、蓋をすると蓋がとんでしまったことからこの名が付いたようです。いまでも炭酸が強いのが特徴で、炭酸好きにはたまらないのど越しです。
「炭酸力」というお店が商店街にありました。有馬サイダーだけでなくたくさんの種類のサイダーが並び、「神戸ステーキサイダー」などの珍しい味もおいてあるので是非お立ち寄り下さい。
有馬は温泉だけでなく、豊かな自然や温泉の特性を活かした食文化が育まれてきました。
先人たちの知恵を引き継ぎ、いまも多くの人に愛される有馬のグルメを、ぜひ温泉巡りと一緒にお土産に、休憩に、お楽しみください。