HISTRIP(ヒストリップ)|歴史的建造物に泊まろう

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天空に聳える真言宗聖地 和歌山県高野山であなたの五感を研ぎ澄ます

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    弘法大師空海が真言宗・密教を宗祖してから1200年。今も尚、多くの人々の信仰を集める聖地・高野山。
    南海電鉄の橋本駅から「天空」へと乗り換え、木漏れ陽射す森や美しい渓谷を抜けて極楽橋駅までの天上の世界へと続く道を進んでいきます。
    極楽橋からはケーブルカーに乗り換え一気に駆けあがる。

     

    極楽橋駅から高野山駅までのケーブルカー

     

    着いた先は標高900m、蓮華の様な八葉の峰々に囲まれた山上盆地にある、俗世から隔たれた神秘の土地。
    息を吸い込むと木々の香りがつんと鼻の奥を突き、静けさで心が落ち着きます。

     

    高野山の入り口である大門

     

    空海が丹生明神(にゅうみょうじん)と高野明神(こうやみょうじん)の二人の神に導かれたこの高野の地には、現在117もの寺院が建てられ、内52ヵ寺は宿坊としてもご利用出来ます。

     

     
    日本の四季の美しさに感謝し、老舗が並ぶ街を巡りながら、奥の院や金剛峯寺(こんごうぶじ)、壇上伽藍(だんじょうがらん)などを参拝。身と心が清められるだけでなく、五感までも研ぎ澄まされます。

     

     
    今回は聖地・高野山の荘厳な魅力をご紹介したいと思います。

     

    空海が眠る奥の院までの参拝道 聖域の空気を肌で感じてみてください

    一の橋から奥の院までの老樹の杉と偉人たちの墓が立ち並ぶ参拝道

     

    フリーバスチケットは高野山網羅には必須です。一の橋口でバスを下車し、そこから奥の院まで続く参拝道は樹齢500年以上の杉が立ち並び、その描写は畏れと美しさの両方を感じさせます。

     

     

     

    武田信玄や上杉謙信、平家などを初め20万基を超える墓は死者の極楽往生を願い、弘法大師の御廟があるこの地に建てられたと言われています。

     

     
    参拝道はその荘厳な風景から、死者の世界と生者の世界の狭間とも説諭されており、脇道に一度足を踏み入れるとそこは別の世界なのかもしれません。

     

     
    凛とした空気が漂い、老樹からこぼれる木漏れ陽、線香の香りと煙が立ち込める、神秘の空間に身が清められます。

     

    奥の院は撮影NGの聖域

     

    その奥には弘法大師が入定された御廟があり、56億7000万年後に弥勒菩薩がこの世に出現する時まで,生身で修行されていると考えられています。

     

     
    しかし、空海の即身仏は奥の院の御廟ではなく、その地下に存在する霊窟・燈籠堂(とうろうどう)にあるのではないかとも言われています。

     

     
    今だ解明されない謎がある聖域。その空間を満たす何かを肌で感じとってください。

     

    奥野院参道 所在地:和歌山県伊都郡高野町高野山

     

     

     

    高野山真言宗「総本山・金剛峯寺」世界で一切の信仰を統べる寺院

    金剛峯寺最古の建造物である正門

     

    金剛峯寺とは金剛峯(高野山)の寺院のことを言い表し本来高野山一山の総称でした。

     

     
    しかし、明治初年に興山寺と天下統一を成し遂げた戦国武将・豊臣秀吉が亡母のために創建した清巌寺を合併し、再建した後に金剛峯寺と改名されました。

     

     
    現在では1つの独立した形をなし、高野山真言宗の一切の宗教を司る宗教所で、全国及び海外の末寺四千ヵ寺の行政、壱千万大師信徒の信仰を統べる場所でもあります。

     

    日本最大の石庭 蟠龍庭

     

    寺院内には日本最大の石庭である「蟠龍庭(ばんりゅうてい)」が造園され、石庭には白い雲海の中に雌雄一対の龍がこの奥殿を守っているように、描かれています。

     

     
    蟠龍庭の広大さ、美しさに足を止めて、時間という概念を忘れて眺めてしまいますよ。

     

     
    その他にも多くの文化財が収蔵される、広大な敷地内で迷ってみてはいかかでしょうか。

     

    寺院内に広がる木目の美しい廊下

     

    金剛峯寺 所在地:和歌山県伊都郡高野町高野山132

     

     

    高野山の中心 空海が自ら設計した真言密教の修行場「壇上伽藍」

    高野山の総本堂である金堂

     

    弘法大師が真言宗を開祖するにあたって、最初に着手したのが僧侶の修行の場であるここ壇上伽藍(だんじょうがらん)。

     

     
    設計では密教思想に基づき、寺や堂を建立しています。

     

     
    境内の建造物の配置は胎蔵曼荼羅(たいぞうまんだら)の世界を表していると言われています。

     

     
    そのためか、不思議と統一感が感じられますよ。

     

     

     

    境内の中心には高野山一山の総本堂である金堂が建立されていて、本尊と両部曼荼羅(りょうぶまんだら)を修法する三壇をもつ密教の大堂でもあります。

     

     
    壇上伽藍には正式な参拝方法があり金堂を中心として常に右肩が金堂を向くように、中門から時計回りに参拝していきます。

     

    赤塗りの外観が特徴の高野山のシンボル根本大塔

     

    境内には空海にまつわる伝説の1つ、三鈷の松や高野山のシンボルである根本大塔(こんぽんだいとう)なども存在し、ここが高野山一山の中心地である事が節々に感じられます。

     

     
    参拝後には大師協会で、最も高野山らしい修行体験の1つである授戒を受け、光1つない静寂の空間で阿闍梨様からの十の戒めを説いていただき、あなたの心に住まう「仏さま」を育んでみませんか?

    壇上伽藍 所在地:和歌山県伊都郡高野町高野山152

     

     

    高野山中の寺宝が集う「高野山霊宝館」仏教と芸術の融合を体感する

    寺宝が収蔵される霊宝館

     

    悠久の時が経った今でもこの地には歴史的価値の高い、寺宝が多く存在します。

     

     

    高野山霊宝館は高野山にまつわる国宝21点、重要文化財143点などの含め指定文化財の他、50,000点以上にのぼる絵画や彫刻などを収蔵しています。

     

     

    本館自体も木造建造博物館として登録有形文化財に認定されています。

     

     

     

    快慶作の四天王立像や空海直筆の書などを初め、極めて希少な文化財を保管、展示しています。

     

     

    展示されている国宝を目にすると彫刻や絵画の字や線の一つ一つから力強さを感じ、過去の偉人が何を想い、どの様に筆を入れたのかを想像せざる得ません。

     

     

    貴重な寺宝に想いを馳せて、仏教と芸術のつながりが生んだ傑作をご覧ください。

     

    高野山霊宝館 所在地:和歌山県伊都郡高野町高野山306

     

     

    花菱(はなびし)~約1200年続く高野山老舗の振舞料理に舌鼓~

    明治初期から続く老舗

     

    食のすゝめ~高野山料理 花菱~

     

     
    明治初期に創業し、過去には昭和天皇・皇后両陛下の高野山行幸のすべての高野山料理を担った実績もある老舗です。

     

     

    高野山の精進料理は季節感を大切にし旬の食材のみを使用した、五法・五味・五色のバランスにこだわった料理です。

     

    四季の食材を使った三鈷膳2160円

     

    茄子の焼き田楽は茄子を丸ごと1本使い、炙ることで甘みが閉じ込められ、咀嚼する度に茄子の甘みが口いっぱいに広がります。

     

     

    昆布をベースに干ぴょう・椎茸・煎り米からとった精進だしは素材の味を引き出しながら、しっかりとした味付けがされた煮物は格別。

     

     

    お膳の上は、彩豊かな料理が広がり、盛り付けの器の隅にまで心遣いが感じられます。

     

     

    厳しい環境で生活する修行僧が1200年という途方もない時間をかけ食膳を突き詰め、現在まで紡がれた伝統の振舞料理を心ゆくまでお召し上がりください。

     

    高野山料理「花菱」 所在地:和歌山県伊都郡高野町高野山769

     

     

    弘法大師が創建し、世界で3例しかない道の世界遺産の1つに認定される参拝道がる、真言密教の中心地、高野山。

     

     

     

    今回は、歴史や逸話に折り触れながら、ご紹介させていただきました。

     

     

    開創から1200年が経った今でも人々の信仰は絶えません。

     

     

    この地に漂う神秘の空気の正体は弘法大師空海が入定し、今もこの地で修行を行いつつ、参拝に訪れる人々のために祈りを行ってくださっているからなのかもしれませんね。

     

     

     

    大昔から時が止まってしまったかのような景色が広がり、神聖な空気が流れる高野山にあなたも一度、訪れてみませんか?

    長い月日の間、多くの参拝客を見守っている地蔵菩薩像

     

     

    公式HP : 高野山真言宗総本山金剛峰寺

     

     

     

     

     

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