HISTRIP(ヒストリップ)|歴史的建造物に泊まろう

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戦国薫る懐かしき郷里 七尾においでまっし~知られざる戦国名場面~

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    駅前には歴史感じるデパートがひとつだけ。
    平日には車も通らない、静かだけどどこか懐かしい町。

     

    すこしさみしい七尾駅前

     

    「七尾」と聞いて、思い浮かべるものって何でしょう。
    海鮮でしょうか。それとも和倉温泉でしょうか。

    実はこの七尾、戦国時代に覇権争いの渦中にあった中心地。今なおその面影は至る所に潜んでいます。

    今回は知られざる七尾の戦国ロマンと共に
    ひっそりと、伝統を愛し守る方々の姿をご紹介していきます。

     

     

     

    難攻不落の七尾城 上杉謙信撃退の秘策は石垣に、最強の山城へ潜入!

    石垣が幾重にも重なる七尾城

     

    上杉謙信が攻略に1年もの歳月を費やした、守護大名畠山氏による七尾城
    この山城の秘密は「石垣」にありました。七尾の由来にもなった「七つの屋根」、つまり7つの平山城が連なり敵の侵略を防ぐ。

    まさに難攻不落、最強の城。

    幾重にも重なる、最強の石垣だけが時を超えて残っています。
    本丸へと山を登っていくうちに出会う、苔に覆われた数々の石垣が戦国の激しさを思い起こさせます。
    この山城の美しさ、ぜひ歴史に想いを馳せながら感じてみてください。

     

    光が差し込む有形文化財の懐古館旧飯田家

     

    そのふもとにあるのは茅葺き屋根が目を惹く能登の民家「懐古館」。

    文化・文政時代に完成し、築200年程。ここ戦国城下町に今も残るのはこの一軒のみで登録有形文化財に指定されています。

     

    昔ながら、どこか懐かしい囲炉裏

     

    中へ入るとケヤキの香りがぶわっと広がりました。立派なケヤキ、松の一本柱の数々で支えられる広間は2007年の能登半島沖地震にも耐えたのだとか…先人の建築の力強さを感じられます。お城に行った際には是非立ち寄ってみてくださいね。

     

     

     

    七尾の美味い!が詰まる漁師町 グルメなら外せない「能登食祭市場」

     

    能登食祭市場の活気ある魚市場

     

    七尾港のすぐそばには、お魚をモチーフにしたユニークな建物が!
    この能登食祭市場には情報・交流・食事、七尾の魅力がぎゅっと詰まっています。

    地元名産品から七尾湾採れたての魚介まで、たくさんのお店が軒を連ね、
    そのにぎやかさはまるで市場のよう。

     

     

    七尾に来たらやっぱり外せない海鮮丼

     

    そんな市場にある魚介をその場で「」にして、ワイワイ楽しむもよし。2階に上がって海鮮丼や能登牛などの名物を、ゆったり味わうもよし。

    美味しい匂いに囲まれて、元気いっぱいの市場の方々に、旬の食材を聞きながら…
    「次は何にしようか」、そんなワクワクも味わえる。

    思わず笑顔になってしまう、七尾でのグルメツアーはいかがでしょう?

     

     

     

     

    戦国より七尾を守り続ける寺院山 歴代武将の足跡辿る瞑想の道へ

    山の寺院群と瞑想の道、遊歩道

     

    七尾城が陥落し、時代は畠山氏から前田家へ。
    加賀百万石の立役者、前田利家の出世城。ここ七尾の小丸山城の城下町には城を守るため多くの寺院が集められた。山の寺寺院群―—

    この地には今も歴代武将らによって残された、16寺が密集。
    人が一人通れる程の道が迷路のように入り組み、聞こえてくるのは木々のせせらぎのみ。まさしく瞑想の道。
    散策していると、どこかの寺の住職の方でしょうか、袈裟を身に着けた方によく出会いました。厳かな雰囲気が山を包んでいます。

     

    七不思議の寺、妙観院の山門

     

    その中でもひときわ目立つアーチ状の山門をもつこのお寺、1000年以上の歴史を持つ「妙観院」。

     

    歴史薫る圧巻の岩門と山門の全体像

     

    昔は山門前までが海だったそうです。両側にある大きな岩は、その当時から岩門として鎮座しており、どこか神秘的。
    どの方向からでも正面に見える見事な作りの山門は、前田家三代利通の命により新たに造られました。

    昔から市民に深く根付いてきたこのお寺、実は「七不思議」の寺でもあります。
    訪ねた際にはぜひその言い伝えを辿りながら、参拝してみてくださいね。

     

     

     

    600年続く商店街「」 七尾ならではの文化財に囲まれ、ふれあい観光!

    伝統にじむ一本杉通りの街並み

     

    駅から徒歩5分程。一本杉通りには、450メートルの一本道に50店舗余りの町屋が並びます。
    歴史が深いだけあって目を惹く建物も多く、有形文化財もいくつか…

    それなのになぜか懐かしさを感じてしまう、昔ながらの商店街です。ほとんどのお店は「語り部処」。店主、女将さんらの個性溢れる語りを聞かせてもらえます。

    一本杉の歴史、七尾の歴史、自分の経験…、年を重ねたからこそ語れる様々な”ためになるお話”。
    さらにはお抹茶挽き、醤油しぼりなど10を超える体験を、その場で始めることができます。

    商店街の皆さんの自分とはちょっと違う視点、考えに耳を傾け、体験してみるだけでも文化の違いに驚くことでしょう。
    懐かしさと新たな発見、その両方を得られるのもこの商店街の魅力です。まずは一軒、お好きなお店へ入ってみるのはいかがでしょうか。

     

     

     

     

    どこか懐かしき七尾 大正ロマン薫る「茜屋 」でほっこり

    一本杉通りにある大正ロマンな建物

     

    「茜屋 珈琲茶房」、古き町屋が並ぶ一本杉通りにある、大正ロマン風の綺麗な洋館
    店内にはクラシックが流れ、柔らかい陽が差し込みとても温かい雰囲気です。

     

    美肌に抜群、もろみ使用のもろみカレー

     

    おすすめは「もろみカレー」。キーマカレーにお隣の醤油店のもろみを入れたそうです。
    想像できずに食べてみましたが、ピリッと辛いスパイスと、まろやかなもろみの甘さが相性抜群。病みつきになること間違いなし。
    お米もつやつや、地元の合鴨米だそうです。
    しかも発酵食品のもろみのおかげで美肌効果がたっぷり、体にも優しいメニューです。
    語り部処でもあるこちらでは、物腰柔らかい女将さんが「体に優しい食」や「一本杉の町おこし」について語ってくれました。

    優しい女将さんとの会話を楽しみながら、落ち着いた店内でのんびり過ごす時間。
    日常の忙しさも疲れも忘れ、ほっと一息つくのはどうでしょう。

     

     

     

     

    七尾の宝!開湯1200年の和倉温泉 武将も皇族も訪ねた湯治の湯へ

    夕暮れ時の和倉温泉から望む七尾湾

     

    ローカル線で一駅先へ、和倉温泉に到着。
    海から湧き出た湯が始まりとされ、日本でも珍しい「海の温泉」とも呼ばれている、和倉。
    代々前田家も通ったとされる歴史深き温泉街、潮の香りが心地よい―—

    夕暮れ時の、目の前に広がる七尾湾の眺めは心に染みわたります。

     

    ライトアップされた和倉の街並み

     

    陽が沈むと、歴史と共に歩んできた神社や旅館がライトアップ。昼とは違う表情を見せてくれます。
    ふらっと入れる温泉や足湯も、遅くまで空いています。
    湯船にゆったりつかりながら、夜景や海を眺めながら、思う存分旅の振り返りをするのも良いものですよ。

     

    七尾には、ここで紹介しきれなかった素晴らしい名所がまだまだあります。春には寺院群の桜が咲き誇り、夏と秋には日本遺産の祭りが毎週のように、冬には和倉の雪化粧。
    四季を通じて魅力あふれる、”あたたかい”町です。戦国ロマンに触れながら、新たな出会いもきっとある、

    あなたもどこか懐かしき七尾で、あの頃の自分、振り返ってみませんか?