HISTRIP(ヒストリップ)|歴史的建造物に泊まろう

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歴史とともに育まれてきた言い伝え 福島県下郷町の民間信仰にせまる

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    福島県下郷町を訪れて、驚いたのは神社や観音堂の多さでした。そしてその建物の建築様式には下郷町ならではの特徴を持つものもあります。地元の人々に古くから愛され大切にされてきた下郷町の信仰はどのようなものであったのか見ていきましょう!

     

     

     

     

     

    下郷町にあるメジャーな観音堂3箇所 それぞれの特徴と見どころは

     

     

     

     

     

     

    大内宿(おおうちじゅく)は会津鉄道湯野上温泉駅(ゆのかみおんせんえき)から車で約20分の場所にあります。
    子安観音堂 (こやすかんのんどう)は大内宿(おおうちじゅく)の最奥地に位置しています。展望台として知られ、大内宿を一望できる位置にあります。

     

    〈01_shimogomachi 子安観音堂入り口〉

     

    階段が非常に急で段数も多いので、足元に注意して上がってください。

     

     

    〈02_shimogomachi 子安観音堂〉

     

    階段をあがると目の前に子安観音堂があります。ここでは安産や幼児の成長を守護する子安観音が祭られています。茅葺の屋根が特徴的です。

     

     

    〈03_shimogomachi 子安観音堂2〉

     


    子安観音堂のわきをぬけると大内宿を一望できるスポットにたどり着きます、写真は横からみた子安観音堂です。
    あまり大きな観音堂ではないことがわかります。この場所で大内宿全体を子安観音が見守っているのだと感じます。

    下郷町には4つの御蔵入三十三観音(奥会津三十三観音)(おくあいづさんじゅうさんかんのん)があります。
    、幕府直轄領は御蔵入(おくらいり)と呼ばれており、御蔵入三十三観音は西国札所をまねて、地元の住人らによって制定されました。
    今回はそのうち2つをご紹介します。

     


    まず一つは観音沼森林公園の中にある獄観音堂です。公園に入って5分ほど歩くと入り口が見えてきます。

     

     

    〈04_shimogomachi 獄観音堂入り口1〉

     


    中を進むと観音堂が見えてきます。

     

     

    〈05_shimogomachi 獄観音堂入り口2〉

     

    〈06_shimogomachi 獄観音堂〉

     


    獄観音堂は坂上田村麻呂(さかのうえたむらまろ)が東征の際、戦死した人馬の供養のため建てられたと伝えられています。
    御蔵入三十三観音のうちの第十三番札所です。本尊の聖観音立像(しょうかんのんりつぞう)は空海が作ったとされています。

     

     

    〈07_shimogomachi 馬供養塔〉

     


    横には軍馬慰霊碑(ぐんばいれいひ)が建てられていました。

    次に向かったのが中ノ沢観音堂(なかのさわかんのんどう)です。

     

     

    〈08_shimogomachi 中ノ沢観音堂入り口〉

     


    車を降り坂を上がると観音堂が見えてきます。

     

     

    〈09_shimogomachi 中ノ沢観音堂〉

     


    〈10_shimogomachi 中ノ沢観音堂屋根〉

     


    中ノ沢観音堂は鎌倉末期から南北朝建立といわれ南北朝様式を残す観音堂です。
    釘が一本も使用されていないなど、会津地方にしては数少ない純粋の和洋建築スタイルの観音堂となっています。屋根の部分をよく見ると和と洋が合わさっているのがよくわかります。

     


    御蔵入三十三観音のうち第十一番札所で重要文化財に指定されています。

     

     

     

     

    所在地

    子安観音堂 

    〒969-5207  福島県南会津郡下郷町大字大内

    獄観音堂  

    〒969-5335福島県 南会津郡下郷町 南倉沢

    中ノ沢観音堂 

    福島県下郷町大字中妻字観音前228番地

     

     

     

     

     


    まだまだある 福島県下郷町の人々に知られていない神秘の神社!

     

     

     

     

     


    中ノ沢観音堂から会津鉄道弥五島駅(やごしまえき)まで歩くまでの道のりに古びた神社がありました。

     

     

    〈11_shimogomachi 馬頭観音入り口〉

     


    〈12_shimogomachi 馬頭観音階段〉

     

     

    入り口から神秘的な雰囲気が漂っています。入ると長い階段があり、非常に急なので味もとに気を付けてください。

     

     

    〈13_shimogomachi 馬頭観音1〉

     

    〈14_shimogomachi 馬頭観音2〉

     

    会津鉄道弥五島駅で出会った地元のおばあちゃんにお話を伺うと、ここでは馬頭観音(ばとうかんのん)がまつられていると教えてくれました。昔は盆踊りや正月にお祭りが行われましたが、若い世代が減り人手が足りなくなったことで祭りがなくなり、今では立ち寄る人もいない神社となってしまったようです。上に上がると目の前本堂があり、横には小さな祠(ほこら)が並んでいます。人の気配がないせいか、どこか厳かで神秘的な雰囲気が漂う場所でした。

    会津鉄道会津下郷駅からへいほう石へ向かう途中、地元のおばあちゃんに雷神様八幡様(らいじんさまはちまんさま)がまつられている場所があって景色がきれいだと教えていただき向かってみました。

     

     

    15_minkanshinkou_jpg

     

    〈16_shimogomachi 雷神様八幡様 入り口2〉

     

    入り口には下野街道(しもつけかいどう)と書いてある看板もありました。

     

     

    〈17_shimogomachi 雷神様八幡様 道のり1〉

     

    〈18_shimogomachi 雷神様八幡様道のり2〉

     

    どうやらこの雷神様八幡様へつながる道も下野街道の一部のようです。下郷町はいたるところに下野街道があり、歴史を感じさせられます。時間の都合上上まで行くことができなかったのですが、お話によると上を上がっていくと下郷町が一望できるそうです。

     

     

    〈19_shimogomachi 雷神様八幡様道のり3〉

     

    下からの風景もとても美しく、自然豊かな下郷町を味わうことができます。

    地元の方のお話を聞くと、昔から下郷町で信仰は欠かせないもので祭りを行って大切に紡いでいったのだと感じました。

     

     

     

     

     

    120kgある石でお手玉をした!?福島県下郷町の伝説を訪ねる

     

     

     

     

     

     

    福島県下郷町を国道121号線沿いに車で走ると、へいほう石の看板が見えてきます。徒歩で行く場合、会津鉄道会津下郷駅から国道沿いを約30~40分進みます。

     

     

    〈20_shimogomachi へいほうせき看板〉

     


    〈21_shimogomachi へいほうせき駐車場看板〉

     


    駐車場にはへいほう石にまつわる伝説が書かれた看板があります。
    へいほう石は重さ約120kgの大きな石です。「へいほう」とは「お手玉」のことで、下郷町に昔から伝わる伝説があります。昔、怪力のきこり玄蕃(げんば)という者がいて、石を使ってお手玉をしたというのです。

     

     

    〈22_shimogomachi へいほうせき公園入り口〉

     


    駐車場の角を曲がり奥へ進むと小さな公園が見てきます。この公園にへいほう石がありました。

     

     

    〈23_shimogomachi へいほうせき1〉

     


    〈24_shimogomachi へいほうせき2〉

     


    〈25_shimogomachi へいほうせき3>

     


    地元の方にお話を聞くと、以前はこの公園内ではなく別の場所にへいほう石があり地元住民に親しまれていたそうです。それを皆に見てもらおうと公園に設置し、今でもお祭りをするそうです。昔の伝説を後世に語り継いでゆきたいという下郷町の人々の思いを感じました。

     

    所在地:〒969-5311 福島県 南会津郡下郷町 豊成

     

     

     

     

    下郷町の民間信仰いかがだったでしょうか。実際ネットで検索しても出てこない場所や、話を地元の方々に教えていただき、下郷町の人々の温かさにふれました。住宅地域のいたるところに小さな神社がたくさんあり、その数だけ祭りがあり人々が大切にしている文化があるのだと実感します。